【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:働き方改革と消費者、高い要求、適切に対処を」から
2017/01/22
2017.1.19 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:働き方改革と消費者、高い要求、適切に対処を」から
世界一の消費者の要求水準と過剰労働の因果関係
コラムの著者 三浦 俊彦教授(中央大学商学部)は、働き方改革に意外にも世界的にも高い消費者の要求水準と関連があるという。
○顧客の要望の受け止め方が戦時中から変わらず
三浦教授によれば、マーケティング部門の専門家である自分に、一見専門外と思われる過剰労働と働き方問題の相談が来るという。
そのカラクリは、日本の消費者の要求水準の高さからくるという。ただ、別段高い要求水準が悪いわけではない。作り手よりも良いものを目指した結果が世界に冠たるものづくり大国日本を生んだからである。経営戦略論のマイケル・ポータも国や地域が成功するためには高度で要求水神の高い顧客の存在が必要だとも説いている。日本の消費者はまさに競争力の源泉の1つであるという。
ここまでは何の問題もないようだが、それがどうして過剰労働と関係するのか。それは高度な消費者の要求を100%受け止めてしまう企業側の、マネージメントシステムの欠如があると、三浦教授は指摘している。
日本の企業は外資とはことなり、ざっくりとした助け合いの大部屋主義で、何も決まらないシステムである。まさに旧日本軍の失敗が、下士官の無能ではなく、高級将校が戦略を描けけず、戦場でのKKD(勘と経験と度胸)だけで戦った結果であると名著「失敗の本質」(戸部良一ほか著)で述べられている。その頃からと変わらない現在の日本企業の集団主義、先例主義によって過剰労働は一向に減らない。
顧客の要求を100%受け入れるのではなく、その要求を分析分類し、社員に適切な振り分けを行うマネージメントシステムが必要ではないかと三浦教授は示唆している。🚥🏢
コメント