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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「眼光紙背:37年目の『カフェオーレ』」から

2016.8.5  日経産業新聞の記事「眼光紙背:37年目の『カフェオーレ』」から

たかがコーヒー牛乳と侮れない

コラムの著者が、江崎グリコの東京工場の見学で感じた同社の思いについて触れている。

◯生産はコーヒー豆をひくところから始まる

生産ラインに入りときは、半導体工場のクリーンルームのような仰々しさだという。防じん服に着替え、帽子にマスクをしてエアーシャワーを2度浴び、眉毛も落ちないように粘着テープで抜いておくという慎重さである。

 カフェオーレの生産はコーヒー豆をひく工程から始まる。今年で37年目のロングセラーで当初からインスタントやコーヒーエキスを使わず、ネルドリップで抽出。後味がスッキリするとのことで、たかかコーヒー牛乳と侮れないという。

8月1日は「カフェオーレの日」で、6月1日の「牛乳の日」と10月1日の「コーヒーの日」の真ん中をとり、同社が日本記念日協会に申請、認定を受けたそうだ。さすが、商売の街大阪の江崎グリコのである。camerahappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 弊社休業のため一時休止のお知らせ

いつも、当ブログをご利用いただきありがとうございます。

さて、執筆者も含め弊社休業のため、以下の期間、一時ブログの更新を停止致しますので、ご了承ください。

なお、再開は、8月16日(火)を予定しております。

【休止期間】

2016年月11日(木)~8月15日(月)

以上


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:サイエンスの誕生:知りたがる心が誘う」から

2016.8.5  日経産業新聞の記事「TechnoOnline:サイエンスの誕生:知りたがる心が誘う」から

ブラックボックスの蓋に覆われたことも達のワクワク

コラムの著者 和田 昭允氏(東京大学名誉教授)は、1965年にノーベル賞を受賞した米国の物理学者リチャード・ファインマンの言葉を引用して、サイエンスを生んだ人たちに思いを馳せている。

◯自分の知識は全部他人から教わったこと

和田教授によると、ファインマンは

「かつては子供たちをサイエンスの世界に誘うよく踏み固められた道があったが、それは今日失われてしまった」

と述べたという。ここでいう道とは、その奥にはこれまで知らなかった何か素晴らしいものがあると胸をワクワクさせたものである。

 機械時計の歯車や、真空管のフィラメントなどがその代表例だという。ファインマンの嘆き通り、今やブラックボックスの蓋に覆われ、機械の電子化やICTなどが影響している。

未知の世界を知りたがる好奇心は人間の本性の1つだという。それが必然的に今日のサイエンスを誕生させたという。未知を既知に変え、それを説明する仮説やモデルをつくる組織的・合理的動きは、近代科学の萌芽となり、自然哲学として約2600年前の古代ギリシャまで遡ることができるという。

当時の万物のもとを水とする考えや地・水・空気・火の四大元素とする仮説で、具体的・合理的に論究した。今から見れば幼稚な考えと笑う人もいようが、もともとその人の知識も過去からの他人の知識を教えてもらったものであるから、単純に笑えない。このような人は自分から物事を考えないと白状しているようなものだという。pchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:カートリッジ回収箱、全国の郵便局とタッグ」から

2016.8.4  日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:カートリッジ回収箱、全国の郵便局とタッグ」から

インターネット時代でもすべてがネットで完結するわけではない

コラムの著者 三浦 俊彦教授(中央大学商学部)は、プリンターメーカー5社と日本郵便が運営する「インクカートリッジ里帰りプロジェクト」に着目し、その成功事例について述べている。

○Win−Winの関係を構築

ブラザー工業、キヤノン、デル、セイコーエプソン、日本HPのプリンターメーカー5社が共同で日本郵便の郵便局を拠点に使用済みインクカートリッジを回収し、再資源化を推進するリサイクル活動として、このインクカートリッジ里帰りプロジェクト」を進めている。

もともと1社単独で回収しきれなかったことを5社共同で進めることと、郵便局という絶大な経営資源を生かし、環境活動の拠点としての活動は社会的な価値を上げる。

まず、全国の郵便局などに回収箱を設置し、2008年から着手、集まった使用済みカートリッジは「ゆうパック」で仕分け拠点に送られ、プリンターメーカーごとに仕分けされる。仕分けたカートリッジは、各メーカーに「ゆうパック」で送られ、リサイクルされる仕掛けだ。

回収箱は全国約3600カ所の郵便局、全国の自治体の支所や市民センターなどに置かれ、2015年では340万個の使用済みカートリッジを回収し、126トンの二酸化炭素削減効果を実現した。

一方、プリンターメーカーにとってインクカートリッジは、レザー・ブレード(カミソリの刃)商法と呼ばれ、プリンター本体の価格を抑え、消耗交換品(替刃、この場合はカートリッジ)で儲ける戦略である。ただ、唯一の問題が使用済みのカートリッジの回収で環境問題につながることである。それをこのプロジェクトは競合他社も共同で問題にあたることで解決した。また、日本郵便も全国の郵便局の経営資源をうまく活用し、「ゆうパック」で実利も上がる。プリンターの利用者もリサイクルでECOに貢献することになる。

すべてがネット上で解決しそうだが、リアルの場も含め大きな流れでエコシステムをつくることも重要だ。pchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「眼光紙背:ウーバーの中国撤退に思う」から

2016.8.3  日経産業新聞の記事「眼光紙背:ウーバーの中国撤退に思う」から

日本企業にここまで覚悟があるか

コラムの著者は、昨日に引き続きタクシーに関する話題だが、中国でのウーバーの戦略について考察している。

◯日本企業が新興国で自ら開発した事業を後発の地場のライバル企業に売却できるか?

ネットを利用したライドシェアのサービスは、世界中に広がりつつあるが、普及率は国によって様々である。ただ、コラムの著者が指摘しているのは、配車サービスが広がりつつあるのは、新規事業などで経済が活気を帯びているところだという。

今回の中国の配車サービス大手、滴滴出行(ディーディーチューシン)による米ウーバーの中国子会社の買収は象徴的だという。米中両国経済の強い部分の共通性を示しているからだという。

【先駆者が後発の地場企業に負けた】

中国では米ウーバーのビジネスモデルを模倣した地場企業に負けた。タクシー運転手や一般ドライバー、利用者の心理、ニーズの違いを地場企業は理解している点を強みにした。滴滴出行は見事に地の利を生かしウーバーを倒した。

【劣勢のウーバーが無理に事業を継続することなく敵方に売却した】

売却は、株式交換によって行われ、米ウーバーは、成長力のあるライバル滴滴出行の株式5.89%を手に入れた。覇権を握るためには敵とも手を握る戦略判断も米中の共通性である。

 日本では、ウーバーはほとんど普及していない。地場の同業もほとんどない状態である。規制の網に絡め取られたままである。タクシー業界にとどまらず、日本企業が中国で自ら開発した事業を後発の地場のライバルに売却するなど判断できるだろうか?camerahappy01