【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:サイエンスの誕生:知りたがる心が誘う」から
2016/08/10
2016.8.5 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:サイエンスの誕生:知りたがる心が誘う」から
ブラックボックスの蓋に覆われたことも達のワクワク
コラムの著者 和田 昭允氏(東京大学名誉教授)は、1965年にノーベル賞を受賞した米国の物理学者リチャード・ファインマンの言葉を引用して、サイエンスを生んだ人たちに思いを馳せている。
◯自分の知識は全部他人から教わったこと
和田教授によると、ファインマンは
「かつては子供たちをサイエンスの世界に誘うよく踏み固められた道があったが、それは今日失われてしまった」
と述べたという。ここでいう道とは、その奥にはこれまで知らなかった何か素晴らしいものがあると胸をワクワクさせたものである。
機械時計の歯車や、真空管のフィラメントなどがその代表例だという。ファインマンの嘆き通り、今やブラックボックスの蓋に覆われ、機械の電子化やICTなどが影響している。
未知の世界を知りたがる好奇心は人間の本性の1つだという。それが必然的に今日のサイエンスを誕生させたという。未知を既知に変え、それを説明する仮説やモデルをつくる組織的・合理的動きは、近代科学の萌芽となり、自然哲学として約2600年前の古代ギリシャまで遡ることができるという。
当時の万物のもとを水とする考えや地・水・空気・火の四大元素とする仮説で、具体的・合理的に論究した。今から見れば幼稚な考えと笑う人もいようが、もともとその人の知識も過去からの他人の知識を教えてもらったものであるから、単純に笑えない。このような人は自分から物事を考えないと白状しているようなものだという。
コメント