Previous month:
2016年1 月
Next month:
2016年3 月

2016年2 月

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:ペリーの天秤、廃棄品にも故事来歴あり」から

2016.2.9   日経産業新聞の記事「TechnoOnline:ペリーの天秤、廃棄品にも故事来歴あり」から

廃棄も慎重に

コラムの著者 和田 昭允氏(東京大学名誉教授)は、同教授の骨董的サイエンスグッズの探索から見つかったペリーの天秤について語っている。

◯徳川幕府への献上品

和田教授が廃棄寸前の当時の東京大学理学部物理学教室で見つけた古びた天秤で、19世紀中期のものであることが、ついているワシの紋章でわかった。実験用のものではなく標準天秤であることまでわかったが、和田教授は国立科学博物館から米スミソニアン協会を通じて専門家の調査を依頼した。1840年代に米国で作られた天秤であることは調査でわかった。ただ、ペリーのものかはわからない。

さらに調査を米連邦議会における財務省から上院への報告の中に、1930年代の米国における計量器の実情が述べられ、国内外への標準天秤の配布状況が記載されていた。その中に1853年に標準天秤を日本政府に贈ったと書かれてあったという。

記録では標準天秤数箱とあり、数量はわからないが、ペリー寄贈品は1940年代に製造されたものと確定したという。現在はこの発見された天秤は国立科学博物館に展示されている。

すぐに廃棄する風潮があるが、よく調べてからの方が良さそうである。pchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:シェアハウスで『お見合い』」から

2016. 2.9   日経産業新聞の記事「眼光紙背:シェアハウスで『お見合い』」から

農業体験ができるシェアハウスで、就労・定住・人口増の課題解決に?!

コラムの著者は、東京・渋谷の企業が運営する「婚活」をうたったシェアハウスの話題から地方での問題解決にヒントを与えている。

○共同生活が普段着の生活をチェックできる

古くは夏目漱石の「こころ」、漫画「翔んだカップル」、「めぞん一刻」など偶然同居した若い男女が恋に落ちる物語は多い。

 3年前に「婚活」をうたうシェアハウスが誕生し、定員260人の大規模住宅で、交際中のカップルは30組、結婚まで至った例は8例あると、運営会社オークハウス(東京・渋谷)は語る。

入居者が親しくなるイベントなども開催されるが、シェアハウスの最大の利点は、漫画などにあげたように、普段着が自然にチェックできることだという。

合コンやパーティーのようなイベントでは美男美女や場を盛り上げる人、話が面白い人が関心を引きやすいが、外見や話術は結婚生活には大した意味を持たない。むしろ、普段の生活で気遣いができ、長く一緒に暮らす相手としての要素は共同生活に自然に現れるという。

自治体などの就活イベントが増えたが、「農業体験ができるシェアハウス」といったアイデアも、婚活の一環として有力ではないかと、コラムの著者は勧めている。地方での就労、定住、人口増に引いてはつながるからだ。pchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「ソーシャルNOW:技術革新が『価値』を問う」から

2016.2.9   日経産業新聞の記事「ソーシャルNOW:技術革新が『価値』を問う」から

どう「稼ぐか」からどう「価値を共有するか」へ

コ ラムの著者 広田 周作氏(電通コミュニケーション・プランナー)は、ダボス会議(世界経済フォーラム)での創業者クラウス・シュワブ氏の発表についてソーシャルの視点で言及している。

○調査会社の英スライラス社のレポートから

広田氏は、同氏が述べたのは;

「現在、世界は第4次産業革命の真っ只中にあり、私たちの生活、仕事が抜本的に変わりつつある」

とう発表に注目している。何が変わるのか。

人工知能技術(AI)分野の進展で、多くの仕事がロボットによって代替されていくという。世界の経済人が語る言葉は、まるで一昔前のSF小説のようである。

ここ5年でAIなどが雇用に影響を与え、日本を含む主な15カ国の国・地域で、

  • 金融関係、管理職、コンピューティング、建築やエンジニアリング;200万人の雇用増
  • 事務職、製造業、建設業、デザインなどアート系、エンタメ、メディア、法律系;710万人の雇用減

と報告している。人間の作業をロボットが代替する図式であり、こうした社会では情報コストだけでなく、エネルギーコストや輸送ソストが大幅に下がる。自動運転をする自動車が太陽光発電で自家発電して、人を遠隔地に運ぶとなれば、初期以外にコストはかからない。経済の効率化が進むわけである。

一方、経済の効率化は雇用を減らし、社会に混乱をもたらす。技術とうまく付き合いながら、雇用や市場を創出すること、またそのための教育が社会の課題となろう。さらに、公に認められた価値が貨幣価値だけでなく、人と人とのコミュニティで、どのように稼ぐかではなく、どのように価値を共有できるかという見方に変わり、自らの価値を再定義することになると予測しているという。pchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:潤滑の効用、機械や社会の死命制す」から

2016.2.5   日経産業新聞の記事「TechnoOnline:潤滑の効用、機械や社会の死命制す」から

摩擦を消す工夫、潤滑

コラムの著者 和田 昭允氏(東京大学名誉教授)は、潤滑について触れ、機械のみならず人間社会にも重要な役割を担っていることを言及している。

◯「機械の死命を制するものは潤滑だ」

これは和田教授が工学部の友人から聞いた言葉だという。機械は部品同士が、ガタつかないように組み上がられているが、高級な機械ほど精密に加工されるから、部品間の刷り合いは増加する。エネルギーの損失につながるばかりか、摩耗が増え、焼き付けなどを起こせば機械の寿命は終わってしまう。この元凶である摩擦を消すのが潤滑である。

潤滑は、アナロジーとして推論や発展思考で、機械という組織体を生命や人間社会のシステムも同様に考えると、良き示唆が生まれる。人間社会でいえば、潤滑油ならぬ潤滑人間が重要で、歴史的にも坂本龍馬のように、犬猿の仲であった薩長同盟を結実させたように求められる人材だ。pchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:中国危機、初段階で治療を」から

2016. 2.5   日経産業新聞の記事「眼光紙背:中国危機、初段階で治療を」から

今は3つの調整プロセスの初期段階

コラムの著者は、前回のこのコラムに引き続き、中国経済の危機について語っている。

○原因は巨額の過剰投資

コラムの著者が語る中国危機の原因は、巨額の過剰投資のツケであるという。今想定される調プロセスは、

  • 金融危機
  • 経済危機
  • 政治体制危機

と言われている。この3つが同時に起こることだけは世界の経済のカオス(混沌)に入ることを意味し最悪のシナリオとなる。

すでに金融危機は起こりつつあり、アジア通貨の危機として①株・動産バブルの崩壊②資本流出③通貨売り投機の現象がよくあげられる。中国政府も、タイヤ韓国とは異なり、世界最大の経常黒字と外貨準備を行っているとの観測であったが、実際は、経常黒字の4倍以上の純資金の流出で外貨準備が急激に減っている。

この初期段階の金融危機をさけるためにも中国当局の直接コントロールを緊張を持って行う必要があろう。pchappy01