【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:ペリーの天秤、廃棄品にも故事来歴あり」から
2016/02/14
2016.2.9 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:ペリーの天秤、廃棄品にも故事来歴あり」から
廃棄も慎重に
コラムの著者 和田 昭允氏(東京大学名誉教授)は、同教授の骨董的サイエンスグッズの探索から見つかったペリーの天秤について語っている。
◯徳川幕府への献上品
和田教授が廃棄寸前の当時の東京大学理学部物理学教室で見つけた古びた天秤で、19世紀中期のものであることが、ついているワシの紋章でわかった。実験用のものではなく標準天秤であることまでわかったが、和田教授は国立科学博物館から米スミソニアン協会を通じて専門家の調査を依頼した。1840年代に米国で作られた天秤であることは調査でわかった。ただ、ペリーのものかはわからない。
さらに調査を米連邦議会における財務省から上院への報告の中に、1930年代の米国における計量器の実情が述べられ、国内外への標準天秤の配布状況が記載されていた。その中に1853年に標準天秤を日本政府に贈ったと書かれてあったという。
記録では標準天秤数箱とあり、数量はわからないが、ペリー寄贈品は1940年代に製造されたものと確定したという。現在はこの発見された天秤は国立科学博物館に展示されている。
すぐに廃棄する風潮があるが、よく調べてからの方が良さそうである。