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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:子供を科学好きに、『なぜ』」と思わせる工夫を」から

2015.4.14  日経産業新聞の記事「TechnoOnline:子供を科学好きに、『なぜ』」と思わせる工夫を」から

「自分のことは自分で考え、決める」には「なぜ?」が必要

コラムの著者 新田 義孝氏(四日市大学)は、石川県津幡町の「科学のまち・津幡」プロジェクトに参画して気付いた教育の姿勢について語っている。

○科学玩具作りの体験から

和田氏が科学実験や工作をこどもたちに見せたり、参加したりしてするこのプロジェクトに参画して気付いたことに、「なぜ?」を引き出すことの重要性があったという。

例えば、発電とモーターの原理を理解するには、電流と磁場の関係がわかる玩具を作ったり、一見不思議な現象を披露することで、子どもたちの「どうして?」「なぜ?」を引き出したいという。実験や実習、工作で体験することで、疑問をもって物事を見るようになると、科学好きにさせる、ひいては知的活動にも良い影響が出るという。

知識偏重の教育から少し自分で考えることにシフトする機運が上がっている。考える習慣は、どうして?なぜ?を発するところにあり、これを身につければ、自分のことを自分で考え、決めることができるようになるだろう。新田氏の考えはこれからの日本の教育には必須となろう。flairhappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「パッケージNOW:優しいねじ切りキャップ」から

2015.4.14   日経産業新聞の記事「パッケージNOW:優しいねじ切りキャップ」から

パッケージのシール構造にも商機

コラムの筆者 竹原あき子氏(工業デザイナー)は、歯磨きチューブに注目し、2つのマーケティングの視点を与えている。

○口蓋衛生ビジネスのヒント

竹原氏が紹介しているのが、米国の日用品大手、コルゲート・パルモリーブ傘下のスイス企業、GABAインターナショナルグループの2つの歯磨き粉のブランドである。1つは、朝用のアロナール(aronal)で、パッケージも青の下地に白抜きの文字のデザインで、歯茎をケアするビタミンA入り。もう1つは、夜用は赤地に白抜きでエルメックス(elmex)で、虫歯予防向けのフッ素を配合している。効能の異なる2本をセットにすることで、歯だけでなく、口内の健康に役立ちそうであるという。このような、日用品のマーケティングも参考となる。

○爪に優しいねじ切りキャップ

もう1つのマーケティングの視点として、チューブとキャップにあるという。エルメックスのチューブのキャップを取り外すと、6つの歯を備えた歯車のような小さな先端がある。これを外さないと、練り歯磨き粉は出てこない。実は、取り外したキャップの頭に歯車と対をなす凹面を刻んだ小さな穴がある。これをチューブの先端とキャップを逆さにして歯車を噛み合わせて、左にねじると先端がねじ切れ、歯磨き粉が飛び出さずに出てくる。衛生面も考慮して爪や指先に優しい、このねじ切り方式は、まだまだシール構造に従来にはない開発の余地があるとの証左だと竹原氏は語っている。eyehappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:ITフル活用で『脱エネ』を」から

2015. 4.13   日経産業新聞の記事「眼光紙背:ITフル活用で『脱エネ』を」から

政府検討の温暖化ガス削減目標に問題あり

政府の2013年温暖化ガス削減目標は13年比20%減が主軸であるとしているが、コラムの著者は、2つの問題があるという。

○得られるか欧米の理解

欧米はすでに温暖化対策を進め、温暖化ガスを着実に減らしており、日本の全原発が止まり、温暖化ガスが膨れた2013年と比べて20%減が限界といっても理解が得難い。EUは福島原発事故「以前」の10年比で30%削減を求めている。

○削減目標は原発に依存

20%削減の目標も、原発の電源比率を20%強にするという前提がある。未だ、東京電力や中部電力などの原子力発電所の再稼動の目処も立っていない現状で、延長は厳しい状況だといえる。つまり、20%減の裏付けが弱いということである。

コラムの著者によれば、これに対する実現策は、経済構造を「脱エネルギー型社会」への変えることだと大胆に打ち出している。欧米ではICTと製造業を結びつけ、生産性を大幅に向上させ、劇的な省エネルギーを目指している。日本はかつて石油ショックで、省エネルギーのハイテク産業を台頭させたように、今回も「脱エネ」で競争を勝ち抜こうという。国全体の経済戦略が必要だ。hairsalonhappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:科学の発展、未踏の沃野、探究心が拓く」から

2015.4.10  日経産業新聞の記事「TechnoOnline:科学の発展、未踏の沃野、探究心が拓く」から

探究心が枯渇しない限り発展は続く

コラムの著者 和田 昭允氏(東京大学名誉教授)は、サイエンスの発展の要因について語っている。

○相関にみる探求

和田教授によれば、相関とは

「いくつかの物事が同時あるいは順を追って変わること」

をいう。相関が見つかれば、役に立つことを利用していけばよい。ところが、相関の発見に満足しないで、さらに、その要因や構造、仕組み、流れなどを探求するのが、科学者や技術者である。単に相関が見つかっただけでは、知的冒険の入り口に立っただけで、そこを出発点として、面白い因果関係のベールを剥がしていくといった欲望も出てくる。探究心である。

こうした、因果関係が発見・発明のきっかけとなることは科学技術史が証明している。探究心の行き着く先は、基礎にある原理原則を見つけ、さらに他分野にまで越境して止まらず、世界に広がる。科学者や技術者は、未踏の沃野の探検を続け、未知のメカニズムの創造に飽くことがなければ、科学の発展を妨げないだろう。sign02happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:水素普及、丁寧な議論を」から

2015. 4.9  日経産業新聞の記事「眼光紙背:水素普及、丁寧な議論を」から

悪評高き「ハイドロジェン・ハイプ」にならないために

コラムの著者は、水素普及の機運の裏に、水素の製造までのエネルギー資源が課題であると指摘している。

○ハイドロジェン・ハイプとは

 桜の散る中、東京タワーの麓に岩谷産業がFCV(燃料電池自動車)向けの水素ステーションを建設し、ショールームなども含め水素社会の到来を示すランドマークにする意気込みだという。

 課題は、二酸化炭素は出さないものの、製造工程で水素は大量のエネルギーが必要であることが意外に知られていないという。再生可能エネルギーを使うにもコストと量産面で課題が残るという。

 今の日本の水素普及の動きが、一部の海外のエネルギー関係者からハイドロジェン・ハイプと呼ばれているという。ハイプとは、扇動の意味があり、米国で 2000年初頭、大量の補助金を水素普及に関連したプロジェクトに投下したが、実用化に至らなかった経緯がある。いかに補助金を前提にしないエコスステム ができるかがキーだという。

煽られることなく、この国の環境負荷軽減策として注目したい。rvcarsign04happy01