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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:有名無実化する?スパコンランキング」から

2014. 5.9  日経産業新聞の記事「眼光紙背:有名無実化する?スパコンランキング」から

世界一にこだわらない理由

コラムの著者は、民主党政権時に話題になったスパコンランキングのその後について語っている。

○『京』の約100倍の性能をもつ新スパコンも国家プロジェクト

ただし、今回は声高に『世界一を奪還する』といったことに関係者は極めて慎重だという。

  • 理由1:計算速度は能力を示すにはわかりやすいが、使いやすく役立つものである必要がある。
    • 世界最速の計算機を作っても利用者がすくなければ、1000億円超の予算をつぎ込む意義がない
  • 理由2:計算速度の順位をつける方式の妥当性が大きく揺らいでいるという。
    • ランキングに入るためには、都合のよい計算プログラムを使う例が増えているという。ランキング用の計算だけで約1っ週間運転するのは不経済だという。

さて、理由1については計算機に関する最先端の科学技術を培い、その人材を育てる環境整備も必要だ。理由2については、将来にゆだねられている。

何れにしても、何のためのスパコンであるのかは明確にしなければならないだろう。


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:デフレ脱却の受益者」から

2014. 5.8  日経産業新聞の記事「眼光紙背:デフレ脱却の受益者」から

デフレ終焉の要因は

コラムの著者は、デフレ終焉の要因を2つ上げ、日本人の消費水準の変化に言及している。

○15年に及ぶデフレの終焉

コラムの著者は2つの要因を挙げている:

  • ①生産性を高めたのに給与が減り、消費能力を不当に奪われた
  • ②世界で唯一下落し続けたサービス価格で収益と賃金を蝕み続けたサービス業

これらが密接に絡んでいるが、①では、企業の利益確保を高め、労働分配を抑制する危機・悲観モードからの解放である。②は製造業並みの賃金増加を図るには販売価格の上昇が必須であるが、サービス業は①による生活水準の上昇でますます拡大し、最大の雇用創造分野となる。日本ではこれまで収益性の悪化と賃金下落のため、サービス単価への上昇転嫁が欧米よりも著しく遅れているとされた。デフレ脱却により、環境が大きく変わる。消費水準が①、②の変化で上がり、海外と同様の展開となると予想している。

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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:機能訴える売り場、現場の声で柔軟改善」から 

2014.5.8  日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:機能訴える売り場、現場の声で柔軟改善」から

世代別から季節別売り場に柔軟に変更

コラムの著者 高岡美佳氏(立教大学経営学部教授)は、トリンプ・インターナショナル・ジャパン(東京・中央)が展開する女性下着のマーケティングについて触れている。

○販売員の声を反映した売り場

同社の主力商品、春夏用ブラジャー『トリンプフリーブラ』は軽量で通気性が高いことが特徴。昨年の春夏投入した商品の刷新版。昨シーズンは、40歳代を軸に売り場展開を図ったが、実際には、20代後半から30歳代の女性が多く購入しているとの販売員からの情報で、マーケティングを変えることにしたという。

今シーズンは、通気性を前面に出し、世代でくくるやり方から初夏から真夏に向けた商品を集め訴える季節別売り場に改めた。特に女性用下着、特にブラジャーはマーケティングや売り場の作り方で販売動向が大きな影響を受けるという。他のアパレル商品とは異なり、消費者が店内に入った際に、色や柄は目に入るものの一見しただけでは機能までわからないからだという。

ここでの同社の売り場ノウハウは、低価格商品への差別化として重要だ。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:社内規定、気にする若者」から

2014. 5.6  日経産業新聞の記事「眼光紙背:社内規定、気にする若者」から

前提が違う新入社員の意識

コラムの著者は、朝の通勤電車で新入社員と思しき二人組の立ち話を通じて社員の意識の差について触れている。

○会話の内容(コラムより抜粋)

A:『いやあ、うちの会社、やばくない?研修でさあ、社内規定の話とかすごく短いんだよね』

B:『そうそう、事業内容の話ばかりでさあ、社内規定とかわかんないとそうしようもないなあ』

A:『これからもこんな調子だと、色々と考えなければいけないね』

新人研修に不満を抱いている新入社員。だが、旧人(既存の社員)からみると違和感ありという。

旧人の意識では、「会社に勤めるとは、その会社の展開している事業に寄与すること」である。さらに事業を通じて社会参加することが社会人の証と考える。確かに、コンプライアンスの重要性から、社内ルールの徹底、社内規定の順守は強調されてはいるものの、会社は事業によって社会に貢献するのであって、コンプライアンスはその前提条件に過ぎない。

どうも若い社員たちが社内規定を特に気にするのは、転職を前提にしているかもしれないという。とりあえず、社内ルールさえ守っていれば、勤め続けられる。よりよい勤め先が見つかれば、そっちへ行けばよい。そういう論理であるのかもしれないという。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:トヨタの根っこ」から

2014. 5.2  日経産業新聞の記事「眼光紙背:トヨタの根っこ」から

トヨタ創業者のリーダーシップ

コラムの著者は、日経新聞に先月「私の履歴書」に掲載された豊田章一郎氏(トヨタ自動車名誉会長)を通じて、氏の実父、喜一郎氏の創業物語を垣間見て、世界一のトヨタをなぞっている。

○1929年の欧米出張がきっかけ

喜一郎氏の創業のきっかけとなった欧米出張。その時、乗用車市場の巨大さを知り、国産車作りを決意する。さっそく、米シボレーを1台買い込み、全部品を原寸大でスケッチすることから始めたという。

当時、三井、三菱の財閥でさえ、自動車開発に手を焼いていた。その中で果敢にも夢の実現にまい進する。

トヨタの成功には、要所要所で市場の動きをつかみ、危機を何度も回避した。技術のみならず、そのマーケティング力もある。こうした努力が、今世界一のトヨタの起源である。rvcarcarhappy01