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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:ロングセラー商品の秘密」から

2014. 4.2  日経産業新聞の記事「眼光紙背:ロングセラー商品の秘密」から

長寿番組にみるロングセラーの秘密

コラムの著者は、お昼のテレビ番組の顔になっていたタモリの『笑っていいとも!』が3月末に終了したのを期に、長寿番組の秘密について触れている。

○長寿番組

31年続いた『笑っていいとも』(フジテレビ系列)にも引けを取らないのが、黒柳徹子の『徹子の部屋』(テレビ朝日系列)の38年。個性的だが、国民の多くに好かれるパーソナリティがその秘密でもある。

一方、『ミュージックフェア』(フジテレビ系列、塩野義製薬提供)や『題名のない音楽会』(テレビ朝日系列、出光興産提供)は共に40年を超える長寿番組。しかも両番組とも1社提供で、コンセプトがぶれず、高い内容が維持できた点も長寿番組の秘密かもしれないという。
さらに、視聴者の年齢が番組の継続時間に伴って上がっていくにも関わらず、同じ番組を見るようなコンテンツである点も見逃せない。つまり、マンネリもものともせず、視聴者も老若男女に関わらず新陳代謝が進んだコンテンツである必要がありそうだ。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「マニュアルNOW:ユーザーの疑問を項目に」から

2014.4.1   日経産業新聞の記事「マニュアルNOW:ユーザーの疑問を項目に」から

ユーザー目線の疑問に答える形で

コラムの著者 高橋慈子氏(テクニカルライター)は、TOTOシステムバスルームの取扱説明書が利用者のニーズで工夫を凝らし、同社の取説が最優秀賞の『日本マニュアル・オブ・ザ・いやー』(テクニカルコミュニケーター協会主催)をとったことを説明している。

○目的は内容を分かりやすくし問合せ件数を減らすこと

取説を開くと、

  • 湯温が低い?
  • しつこい汚れは?

といった、項目で並ばせ、ユーザの疑問をそのまま項目にして、該当するページにガイドする。これらの項目は、利用者からの問い合わせが多い内容を取り上げたことで、内容を分かりやすく改善し、問合せ件数の削減を目指した。さらに、ページの半減と新機能や複数モデルの情報を取り込み、従来80ページあったものを3割減の56ページに改善したという。

様々な場面を想定して必要な情報を、利用者の目線で捉え、成功した。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:STAP細胞、問われる再現性と自覚」から

2014.4.1  日経産業新聞の記事「TechnoOnline:STAP細胞、問われる再現性と自覚」から

再現性の確保と研究者としての自覚

コラムの著者 内田裕久氏(東海大学工学部教授)が、新万能細胞「STAP細胞」の研究論文について研究者の目線でその課題について述べている。

○新現象だからこそ必要な再現性

再現性が確認出来ない場合は公表できないというのが科学の常識であると内田教授は厳しく指摘している。実験を繰り返し、研究者の批判にさらしても確実だという客観的に認められた時に論文発表となる。

特許の新規性や開発競争の激化するバイオ系分野では、とかく「世界初」が重要視され、客観性が無視されやすいという。査読委員も行われた内田教授の言葉には、論文内容の真偽は、国内外の学会や公表される論文との比較で判断できるという。

しかし、未踏領域で新規領域では比較するモノが元より少ないことから真偽の判断は難しいという。そこで、実験方法は妥当か、実験結果の十分な再現性、引用文献、複数の専門家の見解などの確認が必要となるという。さらに、研究者、所属機関への信頼と信用もある。論文が掲載された後も、世界の研究者からチェックを受ける。良い論文は他の研究者から引用され、引用頻度は論文と学術誌の質の評価を高めるという。

STAP細胞の件は、研究者として再現性をしっかりと示し、他の研究者でも作成ができるよう公的な場面で実証しなければならない。また研究成果への責任と研究者としての自覚も求められる。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「市場トレンド私はこう読む:メディアリテラシーの二極化」から

2014.3.28  日経産業新聞の記事「市場トレンド私はこう読む:メディアリテラシーの二極化」から

平均値に誰もいない?

コラムの著者 奥 律哉氏(電通総研 研究主席兼メディアイノベーション研究部長)は、マスメディアもターゲットユーザを見間違うネットでのリテラシーについて語っている。

○正規分布しないメディアリテラシー

メディアを使いこなす能力「メディアリテラシー」は、幾何級数的に増える情報から必要な情報を見つけ出すために欠かせない能力という。しかし、メディアリテラシーを横軸、それに応じた人数を縦軸とすると、どうも平均的に考えている正規分布をしないで、2つの偏った山があると、奥氏は想定している。つまり、上位と下位に2つの山だでき、二極化するという。

このような分布であると、メディアを使ったマーケティングの仮説が崩れてしまう。個々のサービスについて物足りなさを感じる集団と満足を感じる集団が同時に発生し、評価が二分されたり、どちらの集団にも属さないケースが出てくることになる。

さらに、課題は、サービス提供者自体が、このような傾向を意識していない事である。ど真中に直球を投げても、そこに対象とする人が存在しない、といったことになりかねないという。正規分布を前提とした商品開発はここで破綻してしまう。ネット連携であれば更に、メディアは、このような分布を意識しないと、顧客への訴求ができなくなると、奥氏は指摘する。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:研究揺るがすコピペ」から

2014. 3.28  日経産業新聞の記事「眼光紙背:研究揺るがすコピペ」から

倫理・教育に留まらない問題

コラムの著者はコピー&ペースト(コピペ)が世界の教育・研究機関で深刻な問題となっているが、それ以上に影響のある問題についても触れている

○『コピペルナー』(コピペ判定ソフト)の誕生の背景

同ソフトはソフトウェア開発のアンク(東京・新宿)が販売している。販売先は、大学等約350機関であるという。考案者の杉光一成氏(金沢工業大学教授)は、

  • 学生らが『コピペしてもばれてしまうから自分でレポートを書こう』と思ってくれれば、このソフトの販売は大成功

と考えたそうだ。しかし、STAP細胞の論文の問題は、そんな杉光教授の願いを吹き飛ばしてしまった。

○コピペが良くないと教育できないと・・・

問題は、教育や指導がなぜできなかったのかということである。最悪は、「日本の大学は基本的なルールを守れない学生に博士号を授与している」との悪評だ。海外で武者修行をする多くの若手研究者に影響がでてくるとまで言われている。倫理・教育の問題に留まらない深刻な問題だ。happy01