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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「市場トレンド私はこう読む:TVとネット、同時利用」から

2013.3.29  日経産業新聞の記事「市場トレンド私はこう読む:TVとネット、同時利用」から

スマホがコンテンツでつながる?

コラムの著者 奥 律哉氏(電通総研研究主席兼メディアイノベーション研究部長)が取り上げているのは、昨今話題になった第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)1次ラウンドの日本対キューバ戦で、同氏の電通総研が調査した結果から読み取れることである。

○データは?

3月6日午後8時台に在宅していた首都圏(1都3県在住)の15歳~49歳のスマホ、タブレット端末の何れかを持ってる人を対象にした。

  • テレビ視聴者:インターネット利用者=45.2%:25.2%
  • 両方を同時に利用=9.9%
  • 同時利用者はテレビ視聴者の21.9%、ネット利用者の21.9%

そこで、奥氏は、同時利用者を更に分類:

  • ①ネット利用者全体
  • ②①の中で、テレビとネットの同時利用者
  • ③②の中で、テレビ視聴と関連する目的でのネット利用者

として端末種別(デスクトップPC、ノートPC,スマホ、タブレット)で全時間平均利用率を集計した。

結果は、

  • ネット利用者全体のスマホ・タブレット利用者の利用率<テレビとネットの同時利用者のスマホ・タブレット利用者の利用率⇒テレビとネットの「視聴場所の一致」がうかがえる。
  • テレビ視聴と関連する目的でネットを閲覧する人がスマホ・タブレット利用者の利用率が高い⇒コンテンツの関連性の一致がスマホ・タブレット利用者の利用を押し上げた

という。

一画面に完結した『スマートテレビ』が次世代テレビと注目されているようだが、スマホとタブレット連携型も、結構大きい反応があると言える。ネット利用がテレビ視聴とのコンテンツの関連性を強めるほど、テレビ=世帯資料、ネット端末=個人利用とうった図式が明確になりそうだと、奥氏は語る。tvmobilephonehappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:西武とダイエーの因縁」から

2013.3.28    日経産業新聞の記事「眼光紙背:西武とダイエーの因縁」から

都市伝説的な両社の行方は日本経済の転換期?

コラムの著者は、西武とダイエーに多くの共通点があり、都市伝説的に今後の日本経済の転換点となるのではと深読み?している。

○2004年10月13日

西武鉄道の大株主であったコクドの堤義明会長が、記者会見を開いた。有価証券報告書虚偽記載を発表、同会長はその責任を取って会長職を辞した。ほぼ同じ時刻、ダイエーは、自主再建を断念して産業再生機構による再建を選んだという。両社の因縁は、両社のビジネスモデルでも土地本位制を駆使した成長した点で同じであるという。

○再生途上で

両社はここにきて同じタイミングで再生に関してマスコミを賑わせている。共に大株主による経営方針を巡る問題である。

西武は経営陣から見れば敵対的TOB。ダイエーは友好的TOB。上場を控えた西武ホールディングス(HD)。西武は大株主から大規模なリストラを突きつけられ、ダイエーは5期連続赤字に対する経営の刷新が求められている。

ともに地域に密着しており、利害関係者も多い。日本の経済の縮図として転換点であるともいえる。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「YES引き出す企画書⑦:情報の質を高める」から

2013.3.28   日経産業新聞の記事「YES引き出す企画書⑦:情報の質を高める」から

具体と抽象を使い分け

コラムの著者 清水久三子氏(日本IBMでコンサルタント育成などを担当)が指摘するのは企画書づくりの本質である情報の質である。清水氏は、情報の質をあげるポイントについて語っている。

○情報の質を高める3つポイント

清水氏が情報の質を上げるためのポイントを3つ挙げている:

  1. 使う言葉を厳選すること。意味はしっかり定義付けしておくこと
  2. 具体的な内容や表現と抽象的なそれのバランスをとること
  3. 見出しと内容の食い違いをなくすこと

としている。

○言葉を厳選する

ねらいは企画書を作る人と読む人とで言葉が共通の定義で認識されることである。また、情報の鮮度も重要で、データの利用を考えるときは吟味すること。

○具体的と抽象的のバランス

具体的な部分は、印象付けたい部分や価値を強調したい部分で利用する。過度の具体性はしつこくなるのでさける。具体的な表現とは、「依頼を受けてから最短3日間で」といったもの。

○見出しと内容の一致

○○プロジェクトの成果と書きながら、やったことの報告で終始しないで、「○%の削減達成」といった表現が出てくること。企画書の作成者は、やったことの報告を成果と思って主張することが多く、相手が聞きたい成果ではない事に注意。

曖昧な表現を避けることは情報の質を上げること。肝に命じる内容である。dog


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:サービスの工業化」から

2013.3.28  日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:サービスの工業化」から

人による感動が最後の決め手

コラムの著者 三浦俊彦教授(中央大学商学部)は外食産業で著しいサービスの工業化について触れている。

○日本のGDPの約7割を占めるサービス業の課題―品質の変動―

対照的な製造業は徹底した機械化と自動化で品質の変動を抑えてきた。三浦教授によると、1970年代にハーバード・ビジネススクールのセオドア・レビット教授が提唱したのがサービスの工業化であるという。製造業の生産システムをサービス業に転化して品質を安定しようとした。

マクドナルドは、これをいち早く導入し、サービスの工業化を進め成功した。三浦教授が事例としてあげている、テンコーポレーションの天丼店「てんや」のフライヤーもこの動きの一環である。てんやのオートフライヤーも、食材ごとに適切なサイズに切りそろえ、ベルトコンベヤーに載せて自動的に揚げるというサービスの工業化を達成している。

○人を機械とするマニュアル化の是非

マクドナルドやオリエンタルランドの東京ディズニーランドのマニュアル化は有名で、従業員に依存する接客、対応の仕方を防ぐために、マニュアル化して品質を保つ。ただ、マニュアル化は最低限の品質を見ることであって、顧客に感動が与えられることを加えないと、価値を認めてくれないのも現実である。感動を与えるサービスこそが真骨頂であろう。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:新卒一括、企業にも損失」から

2013.3.27    日経産業新聞の記事「眼光紙背:新卒一括、企業にも損失」から

採用コストは下がるが中長期的には産業界の損失を生む

コラムの著者は、企業の「新卒一括」方式の弊害について言及している

○採用面接解禁の4月1日

来春卒業予定の大学生の就職活動で、経団連が企業の採用活動の指針として定めた倫理憲章によると、本日が面接などの実質的な選考活動の開始日となる。

もともとは、ある一定の時期に採用活動を集中させることで、企業のコストが抑えられ、人事部も手間が省けることから、新卒一括方式が定着した。しかし、ここにきて弊害もあるという。

○厳選採用のシワ寄せ

国際競争の激化で、企業側も採用を厳選することになり、結果的に、多くの学生がなかなか内定をもらえない。自信を失ったり、就活に多くの労力をかけるため、学業もおろそかになるという。

新卒一括ではなく、既卒者採用や通年採用に枠を広げ、勉学に励む時間も確保すべきというのが本来である。言い換えれば、学生自身が疲弊するばかりではなく、人財の質の低下も招きかねない。それ自体が産業界の損失ではないかと、コラムの筆者は憂いている。happy01