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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「YES引き出す企画書⑧:情報の量を減らす」から

2013.4.4   日経産業新聞の記事「YES引き出す企画書⑧:情報の量を減らす」から

情報を厳選するとインパクトあるプレゼンに

コラムの著者 清水久三子氏(日本IBMでコンサルタント育成などを担当)は多い情報をブラシュアップしてインパクトある企画書にするノウハウについて語っている。

○情報量が増えるのはなぜ?

清水氏によるとその要因は相手本位ではなく、企画の提案側にあるという。10年前に比べて500倍以上の情報量があるとの試算もあるが、情報過多の中で、盛り込み過ぎて本質が見えないことは避けたいものだ。

【削減が出来ない理由】

①情報を削る勇気がない:利害関係者が多く、意見の調整が難しいため余計な情報が入り込みがちになる。言い切るべきメッセージを左右のどのポジションにするかといった勇気を持つべきだと清水氏は語る。

②正確にすべてを伝えることが善であると考える:反って複雑になり、意思決定の役に立たない結果となる。

③あえて複雑にしておきたい:仕事を多くやっているというアピールにすぎない欺瞞からくるものである。

【適切な量にするポイント】

清水氏は、適切な量にするポイントを挙げている:

  • 文字と数値の加工が基本:
    • 重複語、修飾語、冗長な語尾を削り、箇条書きにする。さらにキーワードを抜き出して、キーワードの関係性を線でつないだ図解を目指す
    • 数値は適切なグラフとする。推移なら折れ線グラフ、量なら棒グラフ、内訳であれば円グラフといったことで注目すべき項目を浮き上がらせる
  • 因数分解を行う:
  • 文章の中に共通に使われる言葉をラベル化して外に出し、情報量を少なくする。フォントサイズも大きくでき直感的に分かりやすくなる
  • 量の制限:
  • フォントサイズ、記載スペース、ページ数を予め決めて制限内で情報量を納める。限られたスペースだからこそ、自動的に無駄な情報はそぎ落とされ、いかに本質を埋めるか意識的になる。

何も考えずにページを増やすことは避けたい。happy01sign03


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「価値を生む創造思考⑫:あまのじゃくな視点重要」から

2013.4.3   日経産業新聞の記事「価値を生む創造思考⑫:あまのじゃくな視点重要」から

創造の3つのポイント

コラムの著者 細谷功氏(クニエ・コンサルティングフェロー)は、新発想をするためには、「人と違う」、「まずは質より量」、「創造は想像から」の3つのポイントを利用すべきという。

○「人とは違う」、あまのじゃく思考のススメ

細谷氏は、常に違うことをするという心掛け、というと常識外れのようだが、「同じことをすることを潔しとしない姿勢」を指しているという。常にもっと良いやり方があるはずだと考えることだという。

素直は人からは好かれるが創造性の面からはマイナスである。

○「先ずは質より量」、数を出すことで評価しない

創造的な活動は、過去とは違って結果が出ていないので評価できない。言い換えれば、前例をもって評価したり分析したりすると可能性を自ら断ってしまうことになる。思ったことを人に話してアイデアを拡げるべきだという。

○「創造は想像から」、イマジネーションできないとクリエートできない

普段から妄想をもって現実逃避できる資質が重要という。「こうだったら良いのに」と制約条件のない願望を頭の中で膨らませることができるかにある。また、荒唐無稽な発想を行うには、引き金となるヒントが必要となることもある。細谷氏はドラえもんなどがそういった引き金になるという。

出来ない事を理由にすればアイデアは生まれてこない。先ずは重要なことは、純粋にユーザーの立場に立って、願望を形にするkとおから始めてみよう。となると、創造性は才能ではなく、願望やわがままを如何に膨らませるかといった能力が多くを占めていることが分かる。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:錯覚と失策の歴史、科学者には頭の悪さ必要?」から

2013.4.2   日経産業新聞の記事「TechnoOnline:錯覚と失策の歴史、科学者には頭の悪さ必要?」から

『科学者になるには自然を恋人にしなければならない』

コラムの著者 和田昭允氏(東京大学名誉教授)は、大正・昭和にかけて東京大学理学部物理学教室、地震研究所、航空研究所で活躍、さらに文筆家であった寺田寅彦氏のエッセーから、科学者のあり方について語っている。

○逆説の科学者像

和田教授も言うように、「科学者は『あたま』がよくなくてはいけない」と思われてる。寺田氏は、「科学者はあたまが悪くなくてはいけない」という逆説の科学者像を提示するという。

寺田氏が指摘するのは、常識的に分かり切っていると思われていることの中に、何かしら不思議を感じることが科学的研究に不可欠だという。この点で科学者は普通の頭の悪い人よりももっと物分かりの悪い、のみ込みの悪い頭を持っている必要があるという。ただし、科学では「物事の部分と全体の関係」について正確に議論をするところでは頭脳は明晰でなければならない。

和田教授が寺田氏のエッセーから以下を抜粋している。(岩波文庫『寺田寅彦随筆集第四巻』より)

頭のいい人には恋が出来ない。恋は盲目である。科学者になるには自然を恋人にしなければならない。自然はやはりその恋人にのみ真心を打ち明けるものである

科学の歴史はある意味では錯覚と失策の歴史である。偉大なる迂愚者の頭の悪い能率の悪い仕事の歴史である。頭のいい人は批評家に適するが行為の人になりにくい。すべての行為には危険が伴うからである。けがを恐れる人は大工になれない。失敗をこわがる人は科学者になれない。科学もやはり頭の悪い命知らずの死骸の山に築かれた殿堂であり、血の川のほとりに咲いた花園である。一身の利害に対して頭がいい人は戦士にはなりにくい

この老科学者の世迷い言を読んで不快を感じる人はきっとうらやむべきすぐれた頭のいい学者であろう。またこれを読んで会心の笑みをもらす人は、またきっとうらやむべく頭の悪い立派な科学者であろう。これを読んで何事をも考えない人はおそらく科学の世界に縁のない科学教育者か科学商人の類であろうと思われる。

寺田氏や和田教授の科学者像は暗にビジネスの世界にも通じる。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:ドラえもんとホリエモン」から

2013.4.1    日経産業新聞の記事「眼光紙背:ドラえもんとホリエモン」から

ドラえもんがのび太くんと分かれた時が成長の始まり

コラムの著者は、ゴジラの観客動員数を超えた映画のドラえもんシリーズとその後、仮保釈された、かつての時代の寵児ホリエモンの話を絡め、起業家について触れている。

○ホリエモンの絶頂期

ニッポン放送やフジテレビジョンを相手にM&Aを行ったり、常識外れの大規模な株価分割で金融市場の話題をさらった堀江貴文元ライブドア社長。脂っ気がぬけたホリエモンに今の起業家はどう見ているのかとコラムの著者は疑問を投げかけている。

魅惑的な金融テクノロジーがあって、成長を求めるには、お金があればある程効果が大きい。どうも、今のアベノミクスの動きに似ているという。

○ドラえもんの秘密の道具にはしっぺ返しが

主人公ののび太くんがドラえもんの未来の秘密道具に頼る度に、最後には想定外の報いを受けるという。のび太が立派に成長するのは、道具に頼らず、ドラえもん自身がさよならを告げた時であったという。いま必要なのは、頼らず成長できるかどうかにかかっている。happy01movie


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:次代のジョブズ氏育成」から

2013.3.29    日経産業新聞の記事「眼光紙背:次代のジョブズ氏育成」から

米国のICT技術者の短期、中長期政策

コラムの著者は、プログラム開発に欠かせない技術者育成を米国の政策をみて日本の打つ手がないことに憂いを感じている。

○即戦力の政策

今後100万人単位でのプログラム技術者の不足が予想されている米国では、具体的な2つの動きが注目されているという。その1つは即戦力の政策だ。

  • Appアカデミー(米・サンフランシスコ):短期間に初心者を優秀な技術者に育てるコース。毎週90時間の授業を9週間提供するもので、就職するまでは学費は支払わないで良いが、就職できれば年収の15%を学費として6カ月分割で払う。

1期生15人中14人が就職でき、年棒8万ドルを超えたことでコースが十分機能することを示したという。

○中長期も政策

  • NPOの「code.org」:米国のIT起業家であった故スティーブ・ジョブス氏を始め、ビル・クリントン元大統領、有名な俳優などがネット動画で「プログラム開発の経験がいかに自分の人生を変えたかを振り返り、プログラム開発は決して難しいものではない」と語っている。このネット動画の再生回数は、公開後1週間で約1000万回に達したという。これに連動したNPOの「code.org」では、このような動画によって小学校からプログラム開発を経験する機会を増やすことを行っている。

さて、翻って日本の政策はどうであろうか。さらに数年後米国との格差は?pchappy01