Previous month:
2012年11 月
Next month:
2013年1 月

2012年12 月

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「市場トレンド私はこう読む:スマホ利用者、首都圏で拡大」から

2012.12.14  日経産業新聞の記事「市場トレンド私はこう読む:スマホ利用者、首都圏で拡大」から

地方と首都圏のスマホ格差

コラムの著者 奥 律哉氏(電通総研研究主席兼メディアイノベーション研究部長)がスマートフォンの普及率が首都圏で急増していることと全国規模でみた場合の乖離についてビジネスを行う上で考える必要があると解説している。

【首都圏でのデータ】

ビデオリサーチ(東京・千代田)の首都圏調査では、

  • 男性:2011年に20~30代で約30%のスマートフォンの普及率から2012年に約60%に上昇
  • 女性:2011年に20代で約25%から2012年に20代前半で約65%まで上昇で携帯電話の普及率約50%を大幅に上回った

となっているそうだ。ガジェット(小道具)好きな若い男性が中心にスマホ利用者が増え、昨年から今年にかけては若い女性に広がったというのが見えてくる。さらに、どちらの階層も、携帯電話とスマホの普及率の合計は100%を超えていることから、携帯電話は通話用、スマホはネット用と使い分けが行われているようだ。

【全国のデータ】

全国の契約者ベースで約1億3千万台のうちの7割前後は従来の携帯電話。つまり、奥氏によると、トレンドをけん引する東京という都市の20代に照準を合わせた現状と、全国全体ベースでの現状に大きな乖離が認められるという。ビジネス的な視点では、この乖離を念頭に計画や企画を考えねばならない。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:フェアトレード」から

2012.12.13  日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:フェアトレード」から

認知度を上げるには先ずは社内から

コラムの著者 高岡美佳氏(立教大学経営学部教授)が取り上げるのは、世界的な不況の中でも順調な伸びを示しているフェアトレード(公正な貿易)認定製品市場である。

【フェアトレードの市場規模】

NPO法人フェアトレード・ラベル・ジャパン(FLJ、東京・中央)によると、日本国内の市場は2011年に前年比29%増の約21億5千万円となった。フェアトレードの主力製品であるコーヒーは2012年に前年比10%の伸びである。

海外市場を見ると、2008年秋のリーマン・ショック以降も順調に伸び、市場規模は2009年に前年比15%増、2010年に28%、2011年は12%増加して49億ユーロ。

【成長の原動力】

フェアトレード製品が支持される理由は、消費マインドの変化や世界的なサステナビリティー(持続可能性)への関心が高まっているからだと高岡教授は指摘する。それに加え、10年前に世界統一のフェアトレード認証ラベルが確立されたことが大きいという。

【認証ラベルの効果】

認証ラベルが付けられることで、一定の基準をクリアしていることが分かれば、消費者は個別製品について情報の収集をしなくてもフェアトレード製品を買える。さらに、ラベルの信頼度を上げることも重要であるが、認知をあげる努力があったからであるという。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「名経営者に学ぶ仕事術④:稲葉興作氏(IHI)、鈴木敏文氏(セブン&アイ)の巻」から

2012.12.13  日経産業新聞の記事「名経営者に学ぶ仕事術④:稲葉興作氏(IHI)、鈴木敏文氏(セブン&アイ)の巻」から

日常のデータの整理、活用が価値を生む

コラムの著者 吉田勝昭氏(日本ケミファ元専務)は、元石川島播磨(IHI)会長の稲葉興作氏とセブン&アイ・フォールディングス会長の鈴木敏文氏の『私の履歴書』から日々のデータの整理と活用でビジネスに飛躍を与えたヒントを紹介している。

【ネアカ社長、メモ魔の稲葉興作氏のデータ活用術】

稲葉氏は単にあったことをメモするだけでなく、それを分類・整理して徹底活用した:

  • 寝る前にメモをする、あるいは自分の部屋でファイルする
  • 内容はジョークの種から知世界を拡げてくれる情報
  • 新聞・雑誌、社内報、広報誌などあらゆるものが対象
  • テーマごとにアルファベット順にファイルに入れる
  • 分類は稲葉氏の経験知では26通り。それ以上分類しても人間の感性が追いつかない

【利益率を上げた鈴木敏文氏の単品管理】

鈴木氏は、在庫が原因で売上は上がるものの、利益がなかなか出ないことが悩みであった。そこで、ロット単位であった仕入れを、売れ筋と死に筋の商品を分け、死に筋を排除する単品管理を行った。この手法で、機会ロスを減らし、購入につなげることであった。

現在は、単品管理のためPOSシステムを導入し、何がどの時間帯で何個売れたかといったデータを集め、さらに、天候、温度、地域の地域の行事予定など、様々な情報との関連について検証し、在庫ロスや販売機会のロスを最小化することで、急激に利益は膨らんだという。

それ自体は取るに足りない情報であっても、まとめて分析すれば、予想や要因を把握でき、新しい価値を生むことになった。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「ゲーム流でビジネス改革④:世界観を利用者目線で」から

2012.12.12  日経産業新聞の記事「ゲーム流でビジネス改革④:世界観を利用者目線で」から

ゲームフィケーションで利用者を育成

コラムの筆者 深田浩嗣氏(ゆめみ社長)がゲームフィケーションの応用として示すの教育(成人、社内などを含む)についてである。

○すららネット(東京・千代田)のサービスの例

同社のサービスは、中高生を対象に勉強が苦手な生徒でもなるべく脱落しないような工夫があるという。

  1. オンボーディング:なじみやすい世界観:本格的な声優を使ったキャラクタがガイド役となり生徒をナビゲートする。問題も10から15分程度で終わる小さな単位。問題を説くとキャラクタが即座に反応を返す。
  2. ソロプレー:一人で意欲的にプレー:活動の状況を可視化すること、活動の目標を提示できるようになる
  3. 他者との比較:ライバルの状況を可視化:ソロプレーの継続後他者との比較を行えるようにして、目指す相手や抜かれたくない相手を意識するようになる
  4. チームプレー:利用者同士が意欲を高め合う:地域単位でチームを構成して、それぞれの支援者はチームの一員として活動する「協力」がなければ他のチームに追い抜かれる。また、段階的にチームの評価が上がる仕掛けなどが設定される。帰属意識の高いメンバーが一定以上いないと機能しない。

4の段階まで引き上げられると、利用者同士のモチベーションを高めあうことが可能となり、大きな成果が期待できるとのことである。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「流行ウオッチング:競争軸は『問題解決』」から

2012.12.12  日経産業新聞の記事「流行ウオッチング:競争軸は『問題解決』」から

ワンストップ・ソリューションの隆盛

コラムの著者 谷口正和氏(ジャパンライフデザインシステムズ社長)が、生活者を取り巻く問題を如何に解決するかが企業の競争軸となり、さらに、ワンストップ・ソリューションに変化してきていることを語っている。

○市場のテーマは今や『生活者の問題解決』

さらに、谷口氏は一度に問題を解決するワンストップ・ソリューションともいうべき手法が注目されているという。

スマホで言えば、簡便さを際立たせるには、クリック数を如何に少なくするかに掛かってている。さらにスマホやタブレット端末は、アプリを介した問題解決の集積センターであり、徹底的に使いやすく、問題解決の万能マシンとなっているという。

○スマホからコンビニ、化粧品、コピア・・・など多くは問題解決

スマホだけでなく、コンビニも、もはや物売りの範疇を超えて、生活課題に対する解決センターとなっている。

資生堂が12日に発売した化粧下地「フルメークウォッシャブルベース」は化粧下地とその上に塗った化粧品を同時に洗い落とす機能を持っている。これでクレンジングが不要とのことである。

富士ゼロックスは文書をコピーするように操作すすると自動的に翻訳した文書を印刷するサービスを11月から始めた。精度にはまだ課題はあるものの、4か国語に対応するという。

同じ事なら様々な機能を兼ね備え、しかも一発で解決してくれるようなワンストップ・ソリューション機能の良否が生活者の競争の焦点になっている。happy01