【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「市場トレンド私はこう読む:科学に擬人キャラ多用」から
2011/12/06
2011.12.2 日経産業新聞の記事「市場トレンド私はこう読む:科学に擬人キャラ多用」から
あらゆるトラブルにも対応できる自律型の生活環境の必要性
コラムの著者 博報堂生活総合研究所エクゼクティブフェロー・東京経済大学大学教授の関沢 英彦氏が指摘するのは、自治体や公共機関が擬人化しを活用したコミュニケーションを行っている際の態度である。
携帯電話会社の家族割引での犬がお父さんのCM。携帯に寄り添うように、俳優が携帯の所有者についてあるくCMなど、日本だけでなく多くの国が擬人化を行って様々な商品の広告に使われているという。
擬人キャラは、親しみやすさを感じさせる点で多用されるのであろうが、関沢教授が指摘するのは、一般人に科学や技術を説明するために理解が難しいからと、安易に擬人キャラを使っている例が少なくないという。問題は、科学的論拠を分かりやすく語る努力を怠り、安易なイメージに逃避していないかということである。
東日本大震災で生活者が思い知ったのは、どんなことでも正面から説明された方が安心できるという事実だという。日本はこの擬人化がうまいことから、陥りやすい点だが、科学的に冷静な説明でも習熟できる訓練も必要だろうという。そこには、擬人キャラは不要かもしれない。