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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「眼光紙背:ユーザーに響かないOSの差別化」より

2011.3.8  日経産業新聞の「眼光紙背:ユーザーに響かないOSの差別化」より

スマートフォンではOSよりも使い勝手が差別化の要因

世界最大の携帯電話メーカーであるノキアと米マイクロソフトが、スマートフォンのOS(基本ソフト)で提携、優先使用するとの決定を行った。コラムでは、OSの違いが操作性や機能の違いと考えるパソコン的感覚と、スマートフォンでは勝手が違うという。今回の提携もユーザの目線ではの差異は意味がないという。

ユーザが重視しているのは電波のつながりやすさやハードウェアの出来具合、使えるアプリケーションソフトの豊富さであろう。米グーグルのOSのアンドロイドでは、表示の方法など独自性がいくらでも出せる仕組みとなっている。

ノキアの現CEOはMS時代にクラウド型を提唱してきた人物。しかし、今度の提携は、時代遅れのようだ。


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「眼光紙背:『3・11』を再出発の旗印に」より

2011.3.16  日経産業新聞の「眼光紙背:『3・11』を再出発の旗印に」より

米国の9・11の再出発を学び3・11も日本復興の日に

コラムは、10年前に米国で起きた同時多発テロ事件、9月11日に因んだ「9・11」に触れ、東北関東大震災の発生日「3・11」を日本の復興の旗印にしようというもの。

巨大地震と原子力発電所の連続事故。企業活動の崩壊や経済の危機。米国のテロとは異なるが、自然災害が発端である3・11の危機。米国の9・11で生活が一変したように、日本に付きつけられた危機への対応が、今後の日本を変えるという。

多くのメーカーが被災地に工場や生産拠点、流通拠点を持っている。壊滅的な打撃を受け、壊れた施設や設備、分断されたサプライチェーン、しぼむ国内消費は事実だ。これまで、多くの震災や戦争で悲しみや無力感を越えて、立ち上がってきた日本。3・11はこの悲惨な事実のシンボルとして、今後は事実を乗り越えて行く旗印とすべきだろう。

計画停電で自覚したエコ意識、過剰なサービスや機能への疑問。リスク管理とリーダーシップ。どれをとっても忘れかけた日本の再認識だ。

今回の震災で多くの命に謹んで哀悼を表すとともに、、多大な被害、悲しみを越えていくことに一小企業も尽力していきたい。


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「人を動かす図解力⑥」から

2011.3.16  日経産業新聞の「人を動かす図解力⑥」より

グラフは身近な図解だけに要注意!

コラムは、日常良く使われる”グラフ”について適切な情報を伝える、といった視点で解説。

【適材適所のグラフ】

  • 棒グラフ: 数の増減、順位(ランキング)
  • 線(折れ線)グラフ: 数の増減、時間経過による変化(増加や減少、変動や安定の様子)
  • 円グラフ: 構成比(単独あるいは比率)、シェアなど
  • 積み上げや帯グラフ: 構成比(比較、絶対値)

【利用上の留意点】 視覚的に相手に理解されやすい反面、意図しない誤解を与えることもある

  • 立体グラフはなるべく使わない
    • 遠近法の錯覚で、面積や角度の印象が変わってしまい誤解を与えやすい
  • 複数のグラフを比較するときは、縦軸と横軸の比率、スタートの値、省略箇所、グラフの大きさをそろえる
    • 比較対象の大きさや単位、省略箇所、スタートがバラバラだと、小さいはずの数値が大きく見えたりして比較の意味がなくなることがある
  • 縦軸・横軸の意味と単位を明確にする
  • 聴き手によっては前提となる縦軸・横軸・単位の意味で誤解や意味がわからないといったことが起こるので避けたい

身近な図解のグラフだが、ちょっとした気遣いを忘れると、誤解が生じる。


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「哲学で拓くBIZテク⑨:サルトルに学ぶ決断力」から

2011.3.15  日経産業新聞の「哲学で拓くBIZテク⑨:サルトルに学ぶ決断力」より

「自由な」選択ができ、積極的に楽しむのは人間だけ

コラムでは、フランスの哲学者ジャン・ポール・サルトル(▶ 参考)が、日常選択を行っている私たちに決断に対する示唆を与えている。サルトルは「実存は本質に先立つ」(▶ 参考)という実存主義を唱えた。つまり、「人間は既にある何らかの本質に支配された存在では決してなく、自分自身で切り開いていく実存的な存在」と唱えた。赤ちゃんが自動的に社会人になるのではなく、長い人生の過程において、常に自分で選択、判断して社会人として存在すると説いた。

「実存は本質に先立つ」は、私の人生は世の中が決めるのではなく、私自身が決めることであるともいえる。自由な選択肢の中で、人生を歩んでいくという。また一方で、サルトルは、「人間は自由の刑に処せられている」とも言った。決断は、面倒でもあり、苦しいときもある。これが自由の刑だという。

ただ、この選択と決定を刑罰と見るかご褒美とみるかは本人の気持ちでもある。

選択には多くの制約が付きもので、サルトルはこれを「アンガーシュマン」(拘束)とよび、積極的関わりを持つことで、制約を乗り越えていくことを薦めている。サルトル自身も社会運動に積極的に関わっていった。

ビジネスでも多くの制約や与えられた状況で積極的にかかわり決断を行うこと、これ自身を楽しむことも示唆している。


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「眼光紙背:高齢『新人類』つかむ観察力磨け」から

2011.3.10  日経産業新聞の「眼光紙背:高齢『新人類』つかむ観察力磨け」より

マーケティングデータの少ない75歳以上の新人類のニーズは大きな市場

コラムの著者 東京大学 秋山弘子特任教授によると、身体能力や感情などのマーケティングデータが取りにくい世代だという。

既存の通念である、この世代の多くの人が、介護などを必要とするというは疑うべきだという。コラムでは東京マラソンをあげ、8割の人が年相応に元気で、今の日常生活の継続を望んでいるという。もう一つは、モノを買わないという固定概念。快適に暮らすためには投資しても構わないと考える世代だが、買いたいモノが提供されていないという。

既存の商品の満足度を上げる視点が必要という。食べることが楽しみなら、無味乾燥なリスト表示のネット販売ではなく、視覚的に買い物を楽しみながら購入出来るといった視点が必要だという。

この世代のニーズを拾うことも大きな市場性が広がっていると言える。