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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「哲学で拓くBIZテク⑨:サルトルに学ぶ決断力」から

2011.3.15  日経産業新聞の「哲学で拓くBIZテク⑨:サルトルに学ぶ決断力」より

「自由な」選択ができ、積極的に楽しむのは人間だけ

コラムでは、フランスの哲学者ジャン・ポール・サルトル(▶ 参考)が、日常選択を行っている私たちに決断に対する示唆を与えている。サルトルは「実存は本質に先立つ」(▶ 参考)という実存主義を唱えた。つまり、「人間は既にある何らかの本質に支配された存在では決してなく、自分自身で切り開いていく実存的な存在」と唱えた。赤ちゃんが自動的に社会人になるのではなく、長い人生の過程において、常に自分で選択、判断して社会人として存在すると説いた。

「実存は本質に先立つ」は、私の人生は世の中が決めるのではなく、私自身が決めることであるともいえる。自由な選択肢の中で、人生を歩んでいくという。また一方で、サルトルは、「人間は自由の刑に処せられている」とも言った。決断は、面倒でもあり、苦しいときもある。これが自由の刑だという。

ただ、この選択と決定を刑罰と見るかご褒美とみるかは本人の気持ちでもある。

選択には多くの制約が付きもので、サルトルはこれを「アンガーシュマン」(拘束)とよび、積極的関わりを持つことで、制約を乗り越えていくことを薦めている。サルトル自身も社会運動に積極的に関わっていった。

ビジネスでも多くの制約や与えられた状況で積極的にかかわり決断を行うこと、これ自身を楽しむことも示唆している。

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