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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:象印がスマート農業支援、農家守り、ごはん文化守る」から 

2022.8.26  日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:象印がスマート農業支援、農家守り、ごはん文化守る」から

川上にある米づくりの現状を知って、課題解決に挑戦

コラムの著者 高岡 美佳氏(立教大学経営学部教授)は、象印マホービンの2013年からのごはん文化を盛り上げる運動「ライスマイルプロジェクト」の一環「ライスマイルNEXTプロジェクト」について同社の取り組みを紹介している。

◯「ごはん好きを増やす」からスマート農業に挑む「米農家を応援する」へ

 高岡教授の注目点はごはん好きを増やすというところからさらに川上の生産者、とりわけスマート米農家に注目している点である。日本の米作りを取り巻く環境は極めて厳しい。高齢化や後継者不足で農家の数が減り、管理する田んぼの面積は増える一方である。さらに米価格も低迷している。つまり、少人数で多くの田んぼを管理し生産性を高めて収穫する必要性に迫られている。

この課題に対して同社はAIやIoTを活用したスマート農業の支援である。2021年6月、スマート農業プラットフォームを手掛けるオプティムから「スマート農業と象印の組み合わせができないか」と持ちかけられ、「ごはんの川上にある米づくりの現状を知って、課題解決に一緒に取り組みたい」という同社の意思が契機となった。

スマート農業にはネガティブなイメージがあるという。大量生産・無機質でうまくなさそうなイメージである。そこでユーザー向けの生の情報を動画配信し、収穫した米は象印の直販サイトで「スマート米(オプティムの登録商標)」として売り出した。

同社は炊飯ジャーが経営の基幹商品であることから、日本の食卓からごはんが消えることは死活問題である。ごはんを軸にしたごはん文化がなくなることに等しく、川上の米農家も、その歴史や伝統、調理法、ごはんと合う副菜など全てが消滅することにつながる。つまり同社社員もごはん好きからごはん文化を守って行きたいという声が多かったという。🌾🍙👧👦📗🔉🚚☕️🍮🖥🍶😷🦠🏢🗒🏪🏢💡🔎⚡️happy01🌏🏡👝📦🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:『賢明な不服従』の大切さ」から

2022.8.19  日経産業新聞の記事「眼光紙背:『賢明な不服従』の大切さ」から

「建設的なノー」を発するフォロワーシップが組織の健全さを生む

このところの企業の不祥事で経営陣や幹部リーダー層が責任をとるが、コラムの著者の主張は、実際に不正に手を染めた現場、フォロワーにも改善の余地があるという。

○「賢明な不服従」や「建設的なノー」が組織社会学のフォロワーシップ研究で注目

 2021年の三菱電機の品質不正で社長が辞任に追い込まれた。2022年の最大の焦点は長年エンジンの性能偽装を続けてきた日野自動車で、トップの引責にとどまらず、経営危機にまで発展するかもしれないという。

このような企業の不祥事が絶えないのは、責任の所在から経営トップや幹部リーダーにあるが、実際に不正に手を染めた現場、つまりフォロワーの側にも改善が必要ではないかというのがコラムの著者の主張である。

近年、組織社会学の分野で注目されているのがフォロワーシップ研究であるという。上司の命令をひとまず受け入れ、それに従う受動的忠実性がフォロワーの所以である。だが、これでは組織的にも大きな問題である。

となれば、フォロワーが命令を受け入れた後の行動がキーとなる。命令が事実誤認に基づくものであったり、社会的正義や倫理に反するものであれば、それを拒み、あるいは代案を示すような「賢明な不服従」の精神が必要となる。

コラムの著者は、ここで盲導犬訓練の参考例を示している。普通の訓練を受けていない犬を盲導犬にするための訓練の第1ステップは、飼い主への徹底的な服従を教えることだという。だが、次の段階では、状況によっては指示に従わないことも必要だという。例えば、路面の凍結を飼い主がわからず「進め」を命じたとしよう。盲導犬が危険と判断して命令を拒否することもあるという。犬と人間は大きく違うが、考え方として「賢明な不服従」や「建設的なノー」の有用性は理解できる。これらの考えが組織の健全さを左右する鍵であることは変わらないだろう。📞🚗🚀⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🗒🌏🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「SmartTimes:萩でワーケーション維新」から

2022.8.22   日経産業新聞の記事「SmartTimes:萩でワーケーション維新」から

遊ぶように働き、働くように遊ぶのが21世紀型の仕事人

コラムの著者 久米 信行氏(iU情報経営イノベーション専門職大学教授)は、山口県萩市を訪れ、同地が明治維新の偉人を生んだ地であると同時にワーケーションの聖地だと感じたという。

○21世紀の仕事人に大切なのはワークプレース

 久米教授によれば、21世紀型の仕事人は「遊ぶように働き、働くように遊ぶ」のだという。日用品は多国籍企業の勝ち組に寡占され、特徴のない誰がやっても同じ仕事はAIやロボットに代替されるからだという。週休3日制時代、高付加価値でリピート消費されるのは「遊び」であるという。

遊びを知らない仕事オンリー人間やオンオフを分けすぎるスイッチ型人間では画期的な商品やサービスを生むことは難しいと久米教授は指摘している。さらに21世紀の仕事人に大切なのは働き場所であるという。日常を離れリセットしたり、半ば遊びながら新しい構想を練るワーケーションが定期的に必要だろう。

久米氏はその最適地で、聖地と感じるのは、明治維新の偉人を輩出した山口県萩市だという。松下村塾の跡地で、明治の激動を迎える人たちの志にふれたり、美しい街並みの古民家カフェでノマドワーカーにもなれる。自転車で回れるコンパクトな街並みは日々発見があるという。食も日本海の幸や萩むつみ豚や梶岡牛なども味わえる。自然もジオパークを形成しており、大自然のリズムを感じられるという。このような環境なら21世紀のワーケーション維新がおこることは自明だろう。⏳📱🩺🏥👩👨🚘🚗📶🩺📈😷💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「トレンド語り:次世代技術の知財戦略、国別の応用分野を俯瞰」から 

2022.8.24  日経産業新聞の記事「トレンド語り:次世代技術の知財戦略、国別の応用分野を俯瞰」から

各国の思惑や技術戦略を広くみて自社の戦略を磨く必要あり

 コラムの著者 橋本 虎之助氏(橋本総合特許事務所長、弁理士)は経済産業省が2021年6月に公表した「半導体・デジタル産業戦略」の骨子を紹介しつつ、今後の日本企業の知的財産戦略について語っている。

◯各国共通で注目される分野と各国の技術戦略の特徴で選ばれる分野

 橋本氏によれば、IoTやAIなどの応用や活用で、デジタル化が産業、社会経済に変革をもたらしているという。これらの技術の基幹部品は、「産業の脳」と呼ばれる半導体である。1990年ごろは日本企業は世界市場の5割も占めたが、現在は1割程度であるという。このような状況を打開すべく、経済産業省では前述の「半導体・デジタル産業戦略」を発表している。その中で「半導体分野の目指すべき方向性」について、

  • 国家として必要となる生産・供給能力の確保
  • デジタル・グリーン投資を支える設計開発
  • 装置・材料のチョークポイント(急所)技術強化

だという。特に省エネルギー化などのコア部品となるパワー半導体については窒化ガリウム(GaN)などの最先端素材の性能向上の要素などを開発する必要があるという。

橋本氏は、このGaN関係の知財を各国について資料を紹介している。資料は特許庁が2022年4月に公表した「GaNパワーデバイスの特許出願技術動向調査」である。出願年2000から2019年の出願人の国籍別出願件数を見ると、合計15008件のうち:

  • 日本国籍:6582件(43.9%)

であり、中国籍、米国籍、欧州国籍、韓国籍の順に連なっている。一方、応用分野では、

  • 日本国籍:自動車、携帯端末、基地局、家電機器、電力一般、PC
  • 米国籍:携帯端末、自動車、レーダー
  • 中国籍:自動車、レーダー、航空・宇宙、基地局、軍用

と、自動車や携帯端末などは各国共通しているが、レーダーなど軍需転用可能な技術など各国では上位にある。このような俯瞰が今後の知財戦略のベースになると思われる。📖🏢🥻👔💡🚕🥬🥕🍞🐱📶📺🦠😷🍲🍵🏢📶📺🏢💡⚡️🌏happy01📂🌍🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:地方のタクシー異変と配車アプリ」から

2022.8.23  日経産業新聞の記事「眼光紙背:地方のタクシー異変と配車アプリ」から

高齢化でクルマはあっても運転手がいない事態に

コラムの著者が地方都市に出張した時に出会した「タクシー難民」となった話から首都圏と地方都市でのタクシーの需要が変わっていることに規制が対応できていないと指摘している。

○配車アプリの台頭にも事情が

 コラムの著者は、参議院総選挙のあった日に地方都市に出張した時、ホテルまでのタクシーの利用は無理だと言われたという。市内のタクシーの大半が、分散した投票所から投票箱を回収し開票会場に運ぶ業務で出払っているためだという。やむなく徒歩で目的地まで30分かかることになった。この3、4年、県庁所在地の地方都市でもタクシーが捕まらない「タクシー難民」となっているという。

理由は、ドライバーの高齢化で激減、車があってもドライバーがいない開店休業状態。雪や大雨、猛暑といった厳しい天候では、年配のドライバーは休暇をとってしまう。予約しても廃車は2〜3時間先で首都圏では考えられない状況だという。

一方、夏の京都観光で使われるタクシーの予約は、配車アプリのお客さんばかりであるという。確かに土地勘のない場所でタクシーを呼ぶ時、廃車アプリは便利である。日本国内では、実証実験以外でタクシー以外の一般車両を配車アプリで呼ぶことはできない。白タク規制があるためだが、地方都市では、タクシーは限界で、配車アプリの規制緩和が求められるという。高齢者の病院通いや買い物など潜在需要は大きく、一般車両で解禁となれば、副業の対象ともなる。雇用拡大が地方活性化につながる可能性もあろう。🚖🚕📞🚗🚀⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🗒🌏🇯🇵