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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:家族のワクチン体験」から

2021.3.23 日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:家族のワクチン体験」から

インターネットと自動車が必要な接種環境

 コラムの著者 フィル・キーズ氏(米インタートラストテクノロジー マネージャー)は、いつものシリコンバレーの起業家やVCの話ではなく、サンタクララ郡の住民としての新型コロナウイルスのワクチン接種について語っている。

○学校関係者の妻とレストランアルバイトの娘から接種

 キーズ氏の家族が新型コロナウイルスのワクチン接種を受けた様子について語っている。2021年1月、米国はコロナワクチン接種を開始した。最近、対面授業再開のために学校を開くかどうか政治的議論となっていたが、ワクチンを受けないと教職員がコロナにかかる恐れがあるため、カリフォルニア州政府は対面授業の早期再開のために学校関係者に対してワクチン接種の優先順位を高めた。これによって、キーズ氏の奥さんが小学校勤務であることから、ワクチンの1回目の接種を近日中に受けられることになった。

その経緯は次のようであったという:

  • 教育委員会からワクチン注射の予約が可能になったとの通知
  • 住民であるサンタクララ郡のワクチン専用サイトで予約
  • 接種場所は、家から約10キロ離れた大型フットボールスタジアム「リーバイススタジアム」で、キーズ氏は奥さんに同伴。
  • ガードマンが駐車場で自動車の窓から予約を確認。
  • 予約確認後、案内人が駐車位置を指定。
  • 接種を受ける前に、
    • ワクチン接種への同意書
    • ワクチンの受けられる業務分野であること照合
    • 現在の健康状態の確認
  • 奥さんは記入した用紙を歩いて接種会場に移動。
  • ワクチンはファイザー社製とモデルナ社製の2種。ファイザーを受ける指示。接種を受ける部屋に案内。(この部屋はVIP観客専用のクラブハウスであったという)
  • 接種後15分待機命令。副反応の有無の確認。その後、2回目の接種日を予約。

驚きは、その手際の良さで、全体で15分ほどだったという。同様にレストランでアルバイトをする大学生の娘さんも1回目を接種したという。残りの家族は、キーズ氏のみとなった。

今回円滑に行ったののは、予約をするためのインターネット環境が必要であり、会場までの自動車などの足が必要であったという。ただ、ネット環境や移動手段があれば良いが、条件が揃わない人も多い。カリフォルニア州政府はこの課題の解決を目指しているという。🗼🌇🛠📰🚗🚘💰💴📖✈️😷💺💻⚓️💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🦠🇺🇸


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoSalon:農産物のECサイト盛況の影で」から

2021..3.16   日経産業新聞の記事「TechnoSalon:農産物のECサイト盛況の影で」から

安全性や産地偽装などの課題も

 コラムの著者 窪田新之助氏(農業ジャーナリスト)は、新型コロナウイルスの感染拡大で、農産物を扱う電子商取引(EC)サイトが盛況であり、農家や産地にとって売り先が増えることは歓迎できるが、消費者との間で課題もあるという。

◯JAみっかびの先行例

 窪田氏によれば、農林水産省が「特別栽培農産物に係る表示ガイドライン」で基本的に禁止している一般商品の「無農薬」、「無化学肥料」の表示は、直接取引の例外を除き、ECサイトでは野放しであるという。これは1つの例であるが、産地偽装など業者側で農業に関する法律や制度を熟知しない事例が多くあるのだという。

それを懸念し、独自のECサイトを作ることにしたのがJAみっかび(浜松市)で、今秋から運用し始め、まずは取扱量の75%を占める温州みかんを重点的に販売する予定であるという。最新の選果機で生産履歴をデータとして蓄積し、商品に産地の保証を行うことで信頼性をあげるもの。産地にとっても消費者にとっても安心して売り買いができる場を提供するのがJAみっかびの狙いである。さらに、多くのJAサイトと異なるのは、周年で多品目の農産物の売り買いができるところも特徴である。さらに農家から商品の物語を記載するなど栽培の意気込みを伝えるなどの努力がある。🍊🛒🤖🥬🧅🚜💻✏️🏙🌾🍓😅🏃‍♀️🏠😷🦠❄️🍅📖🔎⚡🌍happy01🗻🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「SmartTimes:ピグマリオン効果」から

2021.3.19  日経産業新聞の記事「SmartTimes:ピグマリオン効果」から

相手に期待すると相手も期待に応えるピグマリオン効果

 コラムの榊原 健太郎氏(サムライインキュベート代表取締役)は、米国の教育心理学者ローゼンタール氏が発表したピグマリオン効果についてVC業務での体験などから考察している。

○国、企業、さらに家族単位であっても効果は同じ

 榊原氏によれば、ピグマリオン効果とは、ローゼンタール氏が発表した心理的行動の1つで、教師が生徒に「期待」することで、学習者である生徒の成績が向上するという意味だという。榊原氏は、新型コロナウイルスの抑え込みに成功している台湾のデジタル担当閣僚である、オードリー・タン氏お公園や動画で出てきたキーワードが、このピグマリオン効果であったという。

タン氏は台中関係に触れて「国民を信頼することです。政府が国民を信頼すれば国民は信頼してくれます。これをピグマリオン効果と呼びます」と答えたという。

榊原氏のVC業界の仲間でClubhouseで語り合ったところ、共通していたのが、起業家を信じ、期待し、伴走し続けるマインドであったという。何があっても起業家の応援団であり続けることで、結果として成功しているという。

タン氏は話の締めくくりに、老子の言葉を借りて「信頼を与えなければ信頼は得られない」と語ったという。まさにピグマリオン効果である。🎤💺🍽💹🕛🛒📶🩺📈😷💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇯🇵🇺🇸🇹🇼


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:富士ソフトの仮想オフィス、リアル以上の価値」から

2021.3.19  日経産業新聞の記事「西川英彦の目:富士ソフトの仮想オフィス、リアル以上の価値」から

アバターを使った仮想オフィス

 コラムの著者 西川 英彦氏(法政大学経営学部教授)は、富士ソフトのバーチャルオッフィス「FAMoffice」を事例に在宅勤務の不満を解決することで付加価値を産んだことについて説明している。

◯ワンフロアで一体感を生んだ

 西川教授によれば、バーチャル(仮想)オッフィスがリアルを超えることで付加価値を創造するという。緊急事態宣言を受けて同社では7割の社員がテレワークを始めたという。だが、社内アンケートをするとすこぶる悪評である。ほとんどが、ちょっとしたコミュニケーションができないといった不満が上位を占めた。上司は部下の状況が把握できないといった不満。部下は、上司や同僚の状況がわからず、相談しにくいといった不満もあった。

多くの企業が新型コロナウイルスの感染拡大とDX(デジタルとランスフォーメーション)で同じような課題を抱えていると考え、解決するシステムがあれば市場性があると思われた。そこで同社は「FAMoffice」の開発を進め、社内で昨年7月からテスト運用を開始したという。

社員は毎朝ログインし、ネット上のオフィスに出社する。自分のアバターを操作して、部署の座席に着席する。一方、ログオフすると、退社したことになる。出退勤の時間はログオン時間として画面に表示される。

  • アバターを会議室に入室させると、すぐにビデオ会議ができ、従来のオンライン会議のようにURLを送るなどの手間はない。
  • プレゼンテーションの画面の表示や共有、共同編集も可能である。
  • 会議室内にいる社員のみ、アバターに本人の映像が小さく表示され、常に画面に映るというストレスもない。
  • アバターが「ランチ中」や「出張から戻りました」とつぶやくことで、自分の状況を周りにしらせることもできる。
  • 画面上のアバターを動かし、話したい上司や同僚のアバターに近づけると、オンライン上で会話や打ち合わせが3人まで可能となる。
  • こうしたアバターの動きで上司は部下が仕事をしていることが実感でき、部下は上司にさぼっていないことをアピールできる。

同社は、リアルでは3地域に分散していた事業部がバーチャルオフィスでワンフロアになり、今まで以上にコミュニケーションが取りやすくなったという。さらに、一体感も生まれたという。リアルを超える価値であり、社員の帰属意識が上がる可能氏があるという。💺📷💻🍺🦠🎓🏢📈🔎⚡️🌍happy01📶👦👧💡🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:革新的起業家の条件」から

2021.3.16 日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:革新的起業家の条件」から

古代から命を救う迷信がイノベーションの障害に

 コラムの著者 フィル・ウィックハム氏(SOZOベンチャーズ創業者)は、本当に重要なイノベーションを起こすのは2〜3%程度のスタートアップでしかないという。

○起業家は未来を発明するという最も難しい仕事に担っている

 ウィックハム氏が示したスタートアップの起業家は自分のエネルギーを管理し、最適化することが最優先事項でなければならないという。つまり起業家の質でいえば、

  • Zone of Genius (天才の領域):自分の最大の素質を生かす領域で自分を常に高める
  • Zone of Excellence (良質な領域):上手にこなせるレベルであるが、これでは未達
  • Zone of Comfort (快適な領域):自分の快適で仕事ができるレベルであるが、到底尖った起業家にはなれない

であり、革新的起業家は、Zone of Genius でなければ到達できないという。自分の特殊な才能を生かす起業家は仕事をしていても、仕事だと感じない、時間を忘れて取り組めるものであるという。時には自分のいる場所から飛躍しなければそこに辿り着けない。

歴史的に見ても、ウィックハム氏によれば、例えば蒸気機関車の時代、科学者は時速45キロメートル以上の速度を試すべきではないとしていた。それ以上の速度だと、体が爆発すると本気で思っていたからである。この迷信を打ち破ることで人類と科学は発展してきた。多くのイノベーターの障害になるのはこのような迷信による。これを打ち破ることへの挑戦が未来の発明につながる。🗼🌇🛠📰🚗🚘💰💴📖✈️😷💺💻⚓️💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🦠🇯🇵🇺🇸