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2019年12 月

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:『ベジ基準』策定は外国人の目線で」から

2019.12.6  日経産業新聞の記事「眼光紙背:『ベジ基準』策定は外国人の目線で」から

訪日ベジタリアンの声と現実にたった議論が必要

 コラムの著者は、インバウンドだけでなく、ビジネスでの場でも外国人の食事が問題になることが増えてきたという。

◯植物由来の代替肉開発などは米国や台湾企業が先行

 欧米、インド、台湾などからの訪日客には動物由来の食べ物を避けるベジタリアンやビーガン(完全菜食主義者)が多いという。訪日外国人の5%、2018年であれば約150万人に該当するという試算もある。

課題は、飲食店選びや食品の購入時に情報不足や表示不備である。解決のために超党派の議員連盟「ベジ議連」が発足したという。12月2日の第2回目の総会では、農林水産省が食品輸出にも役立てようと基準作りに取り組む姿勢をあらわした 。観光庁は内々に市場調査を始めるという。

ただ世界的には、市場の拡大を見込み、欧米や台湾の企業は植物由来の代替肉開発を行い、日本を先行している。さらに、現実には、飲食店や料理、食品のルール作りになり、菜食主義者の動機や物差しは様々。健康志向であればこれらの状況に食品添加物、農薬、有機栽培、遺伝子組み換えなども加わわる。一方、宗教上の菜食主義者には教義に禁じた食材の回避が問題になる。

まず、行政が認証基準作りを行うなら、実際の訪日ベジタリアンの要望を聴くことから始めるべきだろう。これに海外での成功例、飲食店の声といった現実的な議論が必要である。🍗🌽🍅🍔🍴🍽🎓📖🏦💴📊🔎⚡️🌍happy01🌎🇯🇵🇺🇸🇹🇼


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「トレンド語り:高級ベビーカー、世代のこだわりを象徴」から 

2019.12.11 日経産業新聞の記事「トレンド語り:高級ベビーカー、世代のこだわりを象徴」から

ファストファッションからこだわりのものを選ぶ世代のベビーカー

 コラムの著者 中村 泰子氏(ブームプランニング社長)は、いまの子育て世代のトレンドを高級ベビーカーの事例で述べている。

◯慎重に、クールなものを選ぶ

 最近、お洒落なベビーカーが公園や街角で見かけるようになった。数年前からヨーロッパ製の高級ベビーカーがブームになっているという。安定性、走行性の良さは必須ポイントであるが、インスタ映えや良いものを長く使うというキーワードが、今の子育て世代に支持されていると、中村氏は述べている。

注目はオランダ製の「Bugaboo」で育児先進国の製品らしく、革新的なデザインやカスタマイズできる機能があるという。しかも、英国王室御用達で世界のセレブからも支持されているとなると、平成生まれの子育て世代をくすぐるようだ。欧州の製品は比較的重いが、同製品は軽量化と折り畳みが楽で機内持ち込みも可能で、ネジで分解もできる優れものである。確かに10万円台のベビーカーは高級だが、親の援助も得て、子供のために良いものを長く使いたいといった思いで、高いとは思わないという。ファストファッションを知る世代だが、良いものを長く、クールなものを選びたいというのがトレンドのようだ。🍼👶🏢💻📺🏢💡⚡️💻🌏happy01📂🌍🇳🇱


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:環境負荷をライフサイクル全体で評価」から

2019.12.10  日経産業新聞の記事「眼光紙背:環境負荷をライフサイクル全体で評価」から

ライフサイクルアセスメント(LCA)が進む欧州

 コラムの著者は、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の影響で温暖化ガス排出を規制する動きが更に加速し、製造業全体にパラダイムシフトが要求されてきていることを語っている。

◯情報機器ではアップルが再生エネ使用率100%達成

 TCFDの影響が大きいのは、座礁資産と言われる石炭鉱山の売却や、石炭火力発電への融資中止などの影響である。欧州では、自動車メーカーの主力車種をディーゼル車から走行中に二酸化炭素を排出しない電気自動車(EV)へシフトしようとしている。一方、国内は、バッテリー性能に制約で走行距離に課題が残るEVより、当面はエンジンを搭載するPHVなどを主力にする戦略だという。

最近話題になっているのは、走行時だけでなく、自動車のライフサイクル全体で二酸化炭素の排出を評価するライフサイクルアセスメント(LCA)である。自動車以外の業界では、米アップルが自社製品の生産で100%再生可能エネルギーを使用することを達成した。同社へのサプライヤーにも同様の要求を出すという。となれば、国内自動車メーカーは製造工程全てにわたり、再生可能エネルギーで行う必要がある。国内の水素技術で電力を生産する戦略が長期的に有望だという。🚗🎓📖🏦💴📊🔎⚡️🌍happy01🌎🇯🇵🇩🇪🇫🇷🇳🇱🇳🇴🇩🇰🇨🇭


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:ポスト5Gへ産業政策の総括を」から

2019.12.4  日経産業新聞の記事「眼光紙背:ポスト5Gへ産業政策の総括を」から

新基金の創設前にこれまでの総括を

 コラムの著者は、政府が12月にまとめる経済対策で次世代高速通信「ポスト5G」の技術開発助成に2200億円の基金を創設するとの案に対して危惧を抱いている。

◯基礎技術は開発できるがビジネスにできないという過去の過ちの繰り返し?!

 今回の背景には、5Gで海外勢の後塵を拝した反省からでたもので、どこか以前の過ちの風景が繰り返されているように見えるという。官民ファンドのこれまでの総括がないからとも言える。

  • 旧産業革新機構:日の丸液晶企業、ジャパンディスプレイは債務超過に陥り、業績回復の兆しがない。累損4000億円以上
  • 農林漁業成長産業化支援機構:2020年末まで新規投資は停止。19年度末までに100億円の累損が予想。機構自体の存続も不明。
  • クールジャパン機構:国内コンテンツを海外に売り込む。19年ど末までに200億円弱の累損を予想

といった有様から、ポスト5Gも砂漠に水をまく事態にならないか。日本の政府機関の支援に比べ、米中の巨大ICT企業が投じる研究開発費は年間1兆円を超える。総額の比較以上に、誰が何のための開発に助成するのか不透明で、研究開発に名を借りた予算のバラマキにおわることを危惧している。まずは、これまでの基金の総括が必要だろう。🏦💰🎓📖🏦💴📊🔎⚡️🌍happy01🌎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoSalon:万博の目玉は未来技術にあらず」から

2019.12.5  日経産業新聞の記事「TechnoSalon:万博の目玉は未来技術にあらず」から

訪日外国人が期待するもの

 コラムの著者 山﨑 弘郎氏(東京大学名誉教授)は、6年後の大阪万博でも目玉となるものについて触れている。

◯日本の歴史の重みが興味の対象?!

 1970年の大阪万博で最も注目されていたのはアメリカ館の月の石であった。開催の前の年、1969年にアポロ11号で人が初めて月に着陸し、それを持ち帰った石だった。長蛇の列を作って、漸く見たのは小さな石が厳重に容器に入ったものだった。調査後、月の石は地球の岩石と同じ成分であったので、このアメリカ館の狙いは、人を呼び込む見せ物であったことがわかる。

次回の大阪万博では、人を驚かせる目玉は何であるのか、山﨑教授は推理している。どうも、AIなどの最先端技術ではなく、人が関心を示すのは、奈良、京都、大阪の東京よりも長い歴史と独特の文化を持ち続けてきた源泉に触れたいのではないかという。関西文化の独特の良さ、落ち着いた美しさ、日本庭園のような自然との調和を訴えるものではないのか。

50年前の万博以上に訪日外国人が大幅に増えた。彼らが期待するのは、技術一辺倒ではなく、日本独自の文化とそれを生み出した社会を理解したいということではないか。そこは文化の中身を知ってもらうことであろう。 🚢🐟🐡💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇯🇵