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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:生産性向上にはITファースト」から

2017.6.30    日経産業新聞の記事「眼光紙背:生産性向上にはITファースト」から

IT投資でかえって非効率化

コラムの著者は、日本経済研究センターが5月末にまとめた「労働生産性とIT(情報技術)に関するレポート」から欧米では効果のあるICT投資による生産性の向上が日本では起こっていないことについて語っている。

◯環境への負荷は高いがモノを捨てるよりは低い

 コラムの著者が嘆くのは、従来の総合電機メーカーの救済よりも今後日本の製造業が必要なITファーストな企業の連続な対応を官民一体で進めないと国際競争力で弱まることである。

ITファーストとは、投資に伴い、インフラ整備を一気に行うことで、金融業でいえば、現代のフィンテックのようなビジネスモデルの変革にあるというものである。いくら、IT投資を行っても、その受け皿のインフラが整っていなければ、システム自身の統合もうまくいかず、結局、顧客へのサービス向上には至らず、かえって効率が悪くなるという。

つまり、単純な投資や導入だけでなく、サービスまで含めたインフラの構築を、国全体で行わねば、金の宝が生かせないというわけである。🔧💡🚗📖🌍😃


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「拡大鏡:デジタル一眼α9、新センサーで連写1秒20コマ」から

 2017.7.3   日経産業新聞の記事「拡大鏡:デジタル一眼α9、新センサーで連写1秒20コマ」から

デジカメの性能はイメージセンサーの進歩に連動

コラムの筆者 内田 勲氏(フォトアドバイザー)は、ソニーが5月に発売したデジタル一眼カメラ「α9」の技術的な改善について語っている。

◯高速処理を可能にしたソニーの技術

 

同製品の性能は、1秒間に20コマの速さで連続撮影ができることで証明されている。その機能実現には、同社の積層型CMOSイメージセンサーの開発が必要であった。

新型イメージセンサーにはDRAMを組み込み、データを高速で処理ソフトに送ることができる。従来より20倍の速さでデータを送り出すことができる。さらに高速移動を撮影する際に被写体像がゆがむという不具合も、この高速読み出しで改善されている。

CCDの時代からソニーはカメラメーカーに素子を供給しており、初期は高画素化、高感度、小型化にちからをいれてきた。さらに、裏面照射型という従来発想の逆転で、構造の裏面から光をうけるということで信号処理回路によって妨げられずに光を効率よく集め、感度が飛躍的に向上した。

これまでの2層化に続き、DRAMを積層することで高機能を実現した。しかもスマートホンにたいしておこない、今回本格的な一眼カメラに対応した。

残りは、内田氏によれば、階調表現の改善であるという。まだまだ、業界には技術的な課題がありそうだ。⚡️💡📷🌍happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:AIの発展、人間の尊厳、問い直す」から

2017.6.30   日経産業新聞の記事「TechnoOnline:AIの発展、人間の尊厳、問い直す」から

人間への脅威以前に予期せぬ時代に入った覚悟が必要

コラムの著者 筒井 泉氏(高エネルギー加速器研究機構准教授)は、将棋や囲碁で人工知能(AI)が棋士や囲碁棋士に勝ったことが話題になったが、多くの応用があるAIが発展するとともに、人間の意識や自由意志、知性とは何かといった人間そのものへの疑問にも直面すると語っている。

◯予期せぬ時代に対する考察も必要

 20年前にチェスで起こったことが、はるかに複雑な将棋や囲碁でもAIが人類を凌駕した。そこまで発展したのであり、衝撃の時代が到来したという。

今回のAIソフトの特徴は、単に従来の対戦データを大量に記憶させただけでなく、「深層学習」と呼ばれる機械学習を通して情勢を正確に認識し、将来予想を立てて取るべき戦略を決める能力を獲得したということである。この機械学習は人間の手を離れてソフトが自ら学習し続けるというもので、作り手の人間でも選んだ戦略がなぜすぐれているかどうかも説明できないという。

産業革命囲碁、機械化は基本的に単純作業の代替を目的としてきた。一方、現代のAIは知的作業の代替という、これまでとは全く異なる使命を帯びている。しかし、このような技術的な発展はかえって、人間の意識や自由意志、知性とは何かおいった、人間の尊厳に関わる疑問を提示することにもなった。

現時点でAIが人類の脅威になってはいないが、予期せぬ時代に入ったことは確かであると、筒井氏は語っている。🚗💡💻🏢🌎happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「関沢英彦の目:得意を伸ばす、師匠は学校外にこそあり」から 

2017.6.29  日経産業新聞の記事「関沢英彦の目:得意を伸ばす、師匠は学校外にこそあり」から

現代っ子、10歳境に大きく変化

コラムの著者 関沢 英彦(発想コンサルタント)は、最近のスポーツ、音楽、将棋、コンピューターなどの世界で10歳前後で才能を開花させる人が増えていることを踏まえて教育と社会とのあり方について語っている。

○学校空間だけでなく、社会の中で学べる場を増やす必要あり

 

発達心理学では10歳前後で、抽象的思考や空間認識力が高まり、自分の能力を他者と比べることができるといい、「10歳の壁」というそうだ。小学校4年生あたりから発達段階に入るという。

最近のスポーツ、音楽、将棋、コンピューターなどの世界で10歳前後で才能を開花させる人が増えているという。個々の才能が伸ばせるように、初等中等教育の改革も進行中だという。今年3月末、次期学習指導要領が公示されたが、「社会に開かれた教育過程」を重視するという。

社会とつながりながら、活躍する若者が増えることはイノベーションの観点からも望ましい。また、バランスよく、全教科の成績を伸ばすよりも得意な科目を伸ばすべきと考える率は、子供で74.2%、彼らの親は、60.8%、教員は 70.8%という調査結果もある。親たちは、不得意科目の改善を求めるが、子供は得意とする科目を伸ばしたいようだ。これからの社会ではエクストリーム(一騎当千)の人材であることから、尖った人材、すなわち子供たちの意見が現実的なようだ。

ただ、問題なのは、社会側に開かれた学校の生徒を受け入れる場がどう設定されるかで、また、師匠と呼ばれる人生の先達たちとどう出会わせるか重要なところである。🎵⚾️💻🌍happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「拡大鏡:間伐材、特性生かし伝統の技で加工」から

 2017.6.26   日経産業新聞の記事「拡大鏡:間伐材、特性生かし伝統の技で加工」から

社会問題を解決するソーシャルデザインを実現

コラムの筆者 栗坂 秀夫氏(パシフィックデザインアソシエーツ代表)は、日本の国土の3分の2強を占める山林に着目し、地域資産の有効活用、塗装と使う場所と内容の充実で支持されている間伐材利用の板材について語っている。

◯天竜水系の豊かな水をを支える天竜の森の資産を利用

林業白書によれば日本の国土面積は3779万平方キロメールあり、そのうち2510万平方キロメールが山林であるという。山林の割合は国土の3分の2強で、本来は木材資源に恵まれてもよいはずである。

しかし、平成26年の木材自給率は29.6%で自国の資源を有効に活用しているとは言えない。その理由として林業従事者の不足と高齢化、搬出が困難なことが多く、出荷経費がかかることなどが挙げられる。

良質な木材を得るには植林が必要だが、成長過程での間伐作業が重要と言われる。成長の遅い木や悪い木を間引くことで、良質材木生産には必須である。間伐材は、これまで、裏方的な使い方であったが、栗坂氏が紹介しているように間伐材の特性を生かした商品も市場に投入され始めている。

フォレストフィーリング KIZARA事業部(浜松市)は間伐材の板材を、天竜水系の豊かな水を支える天竜の森で育った杉の間伐に注目したものである。伝統の技で加工し、自然の木目を生かして鮮やかな色彩なおしゃれな板材を開発した。

この板材は、地域の資産である間伐材を有効活用し、塗装と利用場所、内容の充実(表面強度をあげるなど)で価値をあげ、社会の問題を解決するソーシャルデザインであると言える。今後ソーシャルデザインを意識した商材が増えると栗坂氏は予測している。💡🏡🗻🌍happy01