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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:アッベの遺産、技術者支援や産学協同」から

2016.8.26  日経産業新聞の記事「TechnoOnline:アッベの遺産、技術者支援や産学協同」から

産学協同を実践したアッベ

コラムの著者 筒井泉氏(高エネルギー加速器研究機構准教授)は、ドイツの国際学会に参加した時に、イエナ大学と地元企業カール・ツァイスとの関係を、顕微鏡技術で知られるエルンスト・アッベが担った役割について語っている。

◯VBと大学、さらに応用での広がり

ドイツの大学都市イエナは、シラーやヘーゲル、宗教家のルターなどに縁が深いイエナ大学がある。その構内に古風な大学の建物とは対象的な近代建築の物理学研究施設がある。玄関にはABBEANUM とかかれ、顕微鏡技術で教鞭をとり、光学機器で著名なカール・ツァイスの経営者にもなった、エルンスト・アッベの名前があるという。

アッベは、当時のVBであったカール・ツァイスに、職人技であった製作技術を光学理論に基づいた技術にイノベーションした。これにより量産が可能となり、その内容を大学の学術研究にもフィードバックした偉大な人物である。基礎と応用の両面を支え、さらにVBのカール・ツァイスの企業としての発展にも寄与した。世界に先駆けて8時間労働制を導入、従業員の有給休暇、年金制度も拡充したのもアッベである。さらに、遺産として企業を財団化し、特許も放棄して学術研究に寄与した。

このような産学連携は極めて昨今難しいとされていた点をアッベの産学の役割で克服した点は今も学ぶべきところが多いという。さらに物理学にとどまらず、顕微鏡の応用は生物学などにの広がり、イエナ大学の生物学者へっケルも高性能顕微鏡のおかげで学術に大いに貢献した。pchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:自販機で健康管理、福利厚生費でポイント」から 

2016.8.25   日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:自販機で健康管理、福利厚生費でポイント」から

設置企業とタックを組み健康応援サービス

コラムの著者 高岡 美佳氏(立教大学経営学部教授)は、サントリー食品インターナショナルが自動販売機とスマートフォンを連動させ、企業の「健康経営」を支援する「Green+(グリーンプラス)」の開発を事例に企業との連携で販売促進をすることを示している。

○ポイント制で歩行と商品を交換

グリーンプラスとは、スマホで専用アプリを立ち上げ、オフィス・事務所内に設置された対象の自動販売機で飲料を購入したり、期間内に規定の歩数以上を歩いたりすると、アプリ内にポイントがたまり、特定保健飲料品(トクホ)飲料と交換できるサービスである。業界初の試みで10月から本格的にスタートし、1年間で5百社の導入を目標としている。

さて、商品交換の原資となるポイントは、導入企業側が福利厚生費つぃて賄うのだという。ただ、設置実験結果からは、グリーンプラスの導入で販売数が増え、設置企業への還元する額も増えたという。すでに健康経営が義務化されるのを見越して、手軽にしかも楽しく健康管理ができると、このサービスは伸びそうだ。cafehappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:機械論、生命世界取り込み発展」から

2016.8.23  日経産業新聞の記事「TechnoOnline:機械論、生命世界取り込み発展」から

全体・諸要素・要素間相互作用を精査するのがサイエンスの方法

コラムの著者 和田 昭允氏(東京大学名誉教授)は、古代ギリシャから現代に至るまでの無矛盾で合理的な人類智体系を解説している。

◯観察・考察・研究、理解で生命世界から人間社会まで対象に

サイエンスは対象によって定義されるのではなく、方法で定義されると和田教授は語る。その方法とは、対象の「全体」、「諸要素」、要素間相互作用」を三位一体と考えて、諸要素を精査するものである。その上で、要素間相互作用が張り巡らす「事象の因果ネットワーク」を、既存の原理・原則を使って合理的に説明する。その目的は、われわれの祖先がこれまで築き上げてきた、無矛盾で合理的な人類智体系のさらなる発展である。

今回取り上げる機械は、諸要素・要素間相互作用を明確に見せるものである。すべての物事を、例えば時計のような機械と考えて、物質要素(部品)の集合とその運動として決定論的に扱うのが機械論である。生物や人間社会を含めた森羅万象を、目的も霊魂も持っていない機械モデルになぞらえる。このような態度は古代ギリシャから存在し、20世紀のコンピューターやロボティクスにおける情報処理や自動制御を駆使する、サイバネティクスの世界がまさに機械論を根底にしているという。

今や分子生物学や生物物理学が生命世界を取り込んで、機械論の新しい世界を作ろうとしている。pchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「風向計: 五輪と放送技術、息のむ映像、東京に期待」から

2016.8.23   日経産業新聞の記事「風向計: 五輪と放送技術、息のむ映像、東京に期待」から

五輪は情報通信高度化の歴史を刻む

コラムの著者 奥 律哉氏(電通総研 メディアイノベーションラボ統括責任者)は、閉会式を迎えたリオデジャネイロ五輪大会から2020年開催予定の東京五輪大会のテレビ画質について示唆している。

○視覚環境を決める4要素でみると

64年の東京五輪ではカラーテレビ放送の幕開け、2012年ロンドン五輪はソーシャルオリンピックと呼ばれ、SNSへの投稿が盛んに行われた。今回はスマホをもった選手が見慣れた光景となっている。

日本では、NHKなどがパブリックビューイングをリオをコンテンツに4K8Kで実験放送を実施したという。また、TV以外にもスマートフォンやタブレットでも同時放送をや見逃し放送など本格的な実験がおこなわれた。

奥氏の視聴の感想を見ると、陸上競技場で選手からほとばしる汗まで見え、その臨場感に息をのんだという。また、見逃し配信では、得点ごとに検索できる機能などの工夫が見られ、今後冬季五輪、東京五輪でどう開花させるか、目が離せない。

奥氏によると視覚環境を決める4要素は、「いつ」、「どこで」、どんな「気分」に対応した「場面」が視聴者で簡単にできるかにキーがあるという。camerahappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「眼光紙背:スマホ✖️新興国=甘いワナ」から

2016.8.19  日経産業新聞の記事「眼光紙背:スマホ✖️新興国=甘いワナ」から

小米(シャオミ)の戦略ミス?!

コラムの著者は、2012年彗星の如く現れた中国のスマートフォンメーカー小米について触れ、新興国での事業展開の難しさについて触れている。

◯一般販売店でのルート拡大が仇に

同社の勢いに急ブレーキがかかっている。韓国サムスン電子や米アップルについでの位置にいた同社が今年に入って上位5社から消えた。

理由は、販売量を拡大し、一般の販売店でも手に入るようにしたところ、プレミアム感が薄れたとして売り上げが激落した。同社はもともと、広告宣伝はほとんど打たずに、口コミのみでサイトの販売のみという異例の戦略であった。どうも、コアの一千万人のロイヤリティーの高い顧客がそっぽを向いたようだ。

スマホ✖️新興国=甘いワナという、市場性の大きさゆえに多くのメーカーが参入して大やけどをした。その1つがパナソニックである。今度はアフリカ市場に参入するというが、過去を繰り返さないか?camerahappy01