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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「拡大鏡:ヤマハのマニュアル、使いやすく国際規格準拠」から

2016.8.22   日経産業新聞の記事「拡大鏡:ヤマハのマニュアル、使いやすく国際規格準拠」から

スマホやタブレットの操作も想定

コラムの筆者 高橋 慈子氏(テクニカルライター)は、ヤマハのデジタルミキシングコンソール「TFシリーズ」のマニュアルについて触れ、市場開拓や使い勝手の向上の事例として紹介している。

○出荷先の8割は海外

TFシリーズは、タッチパネルでの操作強化した製品であるという。ユーザーもスマホやタブレットで慣れているタッチパネルの操作を想定したユーザーインタフェイスとなり、マニュアルの構成も大きく変わった。

基本の操作がわかってしまえば、操作習得に時間はかからない。すぐに使いたいというユーザーには、操作の流れや機能のつながりなどを整理し、使い勝手を考慮した。このような整理で、これまでのマニュアルの約3分の1のページとなった。ただ、コスト削減のためのページの削減ではなく、情報をスピーディーに伝えるための結果だという。

また、新マニュアルの指針として国際規格に準拠した。この国際規格では、対象者をマニュアルに記載することが求められる。対象者を明確にすることで、作業を想定し、情報を絞り込んでいきやすくなるという。

この事例のように、市場開拓や使い勝手の向上の道具としてマニュアルを戦略的に見直すことも重要である。pchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「眼光紙背:中小企業の知財戦略」から

2016.8.18  日経産業新聞の記事「眼光紙背:中小企業の知財戦略」から

大企業とは異なる中小企業の戦略

コラムの著者は、中小企業の特許戦略について、大手企業とは異なった経営環境と特許の有効活用について語っている。

◯中小の知財戦略はコア防御であり、マーケティング活動でもある

特許出願の件数の9割は大企業が占める。しかし、中小企業の場合、コア技術などを特許侵害から防衛するだけでなく、経営環境の厳しさが絡むという。

中小企業の場合は取引先からみた信用の獲得に特許出願が利用されるという。いわば、知財戦略は、マーケティング活動の一部だという。つまり、中小企業の特許出願の背景には、取引先開拓を余儀なくされる厳しい経営環境があり、さらに大手企業の下請けの見直しなどから、これまでの大手の知財体系の傘下から離れることも余儀なくされる。

休眠特許の課題があったが、このような厳しい経営環境で、中小企業の特許も休眠どころか、会社の命運を握る事態である。

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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「眼光紙背:もしも真田が天下をとっていたら」から

2016.8.17  日経産業新聞の記事「眼光紙背:もしも真田が天下をとっていたら」から

手練手管の外交、真田紐に見られる事業センスで異なった日本?

コラムの著者は、大河ドラマで盛り上がっている真田家について語っている。

◯第5世代の通信の鍵を握るのも真田氏

MIMO(Multiple Input Multiple Output)と呼ばれる、複数のアンテナを使って複数のデータを同時に送受信するための高速通信手法で、この分野で注目されている慶應大学理工学部の真田幸俊教授は、戦国大名真田昌幸の長男・信之が始祖となる信州松代藩真田家の14代当主だという。真田家の進取の精神が時を超えて現代社会にも影響を与えている。

真田紐も、軍備調達に備えたとの言い伝えがあるが、真田家の発明ではなく、当時流行ファッションとして刀に使ったことから、次男・信繁が全国販売を思いついたという。

手練手管の外交手腕と真田紐のビジネスセンスは、保守的な徳川政権の体質とはかなり異なる。真田が天下を取っていたら、この日本はどうなっていたであろうか?

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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「眼光紙背:五輪の多様性から学べ」から

2016.8.16  日経産業新聞の記事「眼光紙背:五輪の多様性から学べ」から

真剣勝負に挑む選手たちが五輪を最高の舞台にする

コラムの著者は、リオデジャネイロ五輪が後半戦に入る中、その意義についてスポンサーの視点で言及している。

◯ピエール・ド・クーベルタン男爵の言葉

近代オリンピックの父と言われる男爵は、

「参加することに意義がある」

という名言でも知られている。これまでの歴史で五輪が進化と成長を続けてきたのは、地球上のアスリートが一堂に会するスポーツの祭典としてファンを熱狂させているからであろう。五輪は多様性の象徴ともいえる。

と同様に、そのスポンサーもグローバル企業として多様性を受け入れることが重要であろう。米GEは、新興国だけでなく、課題先進国の日本にも将来技術のニーズを学び、米マクドナルドは、現地法人のメニューを取り入れバーガー文化を広げている。その1つが、「てりやきマックバーガー」で日本発でアジアで大ヒットである。

世界中からアイデアを沸き立たせ、全体の活力に結びつける知恵が必要だろう。それをリオの熱気が証明しているとコラムの著者は述べている。camerahappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「眼光紙背:電力会社の『見えない化』」から

2016.8.15  日経産業新聞の記事「眼光紙背:電力会社の『見えない化』」から

市場メカニズムの働きを待つ?

コラムの著者は、どの産業も「見えるか化」が進む中で電力業界だけは「見えない化」を推進している実態について触れている。

◯送配電にかかる託送料金の不透明さと再生可能エネルギーの需給変動データの非公開化

消費者委員会が7月下旬に電力自由化に関する報告書をまとめた。

  • 送配電に関わる託送料金の不透明さ
  • 原子力発電に伴う使用済み燃料再処理などの費用
  • 電源開発促進税の額

など情報開示や提供に問題があるようだ。

さらに電力会社の「見えない化」は再生可能エネルギーでも指摘されている。

  • 電力会社は再生可能エネルギーが導入されると電力供給が不安定になるとするが、その根拠になる出力予測や需給変動のデータは非公開

となっている。欧米の電力会社ではこれらのデータを積極的に公開し、ウェブで確認ができるという。

4月から小売は自由化されたが、本丸の2020年に実施する送配電の法的分離で、より透明性が求められる。市場メカニズムが働くまで「見えない化」のままで良いのであろうか。camerahappy01