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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:モデル化、諸問題理解の基本」から

2016.5.10  日経産業新聞の記事「TechnoOnline:モデル化、諸問題理解の基本」から

自然は幸いなことに階層構造

コ ラムの著者 和田 昭允氏(東京大学名誉教授)は、前回に引き続き、モデル化(縮尺モデル)を取り上げ、その作成と自然の性質について語っている。

◯モデル化とは

和田教授は;

モデル化とは「理解しよう」という明確な目的を持って対象を単純化することだ。具体的には、必要要素を抽出(抽象)し、残りを捨てる(捨象)すること。

と定義し、ものごとは、全体、諸要素、要素間相互作用が三位一体となって様々な形で演出されるという。

このとき物理学は「ものごとの性質・挙動を決めるのは構成粒子がミクロ世界の第一原理に従って相互作用するためである」と考える。幸いなことに自然は階層構造を作っている。階層構造とは物理学では、素粒子、原子、分子、高分子、固体、流体、気体などで、常に素粒子のようなミクロのことから始めなくても、各階層ごとに1つ下の要素の相互作用でモデルをつくることができる。

 このことからモデルをつくるとき、よりミクロな下位の階層の構造を知らなくても独立の法則がでてくる。科学ではこの原則に則るが、理解解決に向けてのモデル化は、この世の中の諸問題の理解すべてに通じる基本だと和田教授は語っているpchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:頑張れ個人事業主」から

2016.5.5   日経産業新聞の記事「眼光紙背:頑張れ個人事業主」から

小規模企業白書が予測する未来図

コラムの著者は、先頃中小企業庁がまとめた2016年版「小規模企業白書」を見て、近い将来、日本の「企業」の数は激減するのではないかと予想している。

○日本企業の85%

同白書によれば、大企業でも中規模企業でもない、小規模な事業者がこの数値を占めているという。その6割を法人化していない個人事業者が占めている。

そうした自営業主の高齢化が進み、1980年代には30歳代から40歳代多かったが、2014年でのピークは70歳代だという。病気や年齢を理由に離職も目立つ。日本の高齢化の反映以上に、多くの若者を働き手として受け入れてきたこの自営業者たちが、どんどん減少しているというのが事実である。

ただ、白書では、小規模な事業者が増えている分野をも示している。飲食店や医療/福祉、教育関連などである。いずれにせよモノを扱うというよりは、具体的に人と接する仕事である。このようなところに意外と新たな需要があり。起業や新規事業の種があるかもしれない。camerahappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:縮尺モデル、実物との次元間格差、難解」から

2016.5.9   日経産業新聞の記事「TechnoOnline:縮尺モデル、実物との次元間格差、難解」から

次元の違いで縮尺モデルは難解に

コ ラムの著者 和田 昭允氏(東京大学名誉教授)は、ものごとを他人に説明するために、縮尺を縮めたモデルを扱うが、その際の意外に難しい次元の話に触れている。

◯飛行機や船、建物のモデル

これらは縮尺モデルの典型で、長さを縮めたものである。ただ、モノには、長さ以外に、面積、体積があり、面積は長さの二乗、体積は長さの三乗であり、縮尺モデルでの機械の動きは、それぞれこの長さのみならず、面積や体積にも依存して複雑になる。

例えば、飛行機では浮力は翼の面積に比例するが、重量は構造体の体積に比例する。だから単純にサイズを増やすと、増加割合が大きい「重量」がそれを支えて浮かべる浮力に対して格段に勝ってしまう。やはり、この次元間を補正したり、補助したりしてシミュレーションはできるが、実際は、補助に必要な浮力が必要で、そのためには重量を減らす必要がでてくる。

このような、長さのみならず、二乗と三乗である独立した変量を扱うために、頭を使う必要が出てくる訳である。

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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:『神対応』を無にする本社の罪」から

2016.4.28   日経産業新聞の記事「眼光紙背:『神対応』を無にする本社の罪」から

臨機応変な保守サービス

コラムの著者は、自宅の洗濯機が壊れた際の修理サービスの対応について述べている。

○あるメーカーのドラム式洗濯機の修理

洗濯機のドアの故障である。14年の経年変化か、押しても引いてもドアが開かず、中の洗濯物が取り出せない。数日後メーカーの修理サービスの人がやってきて、簡単にドアをあけ、故障の原因まで見つけ出した。

「この部品が欠けてますね」

と、旧モデルで保守部品も無いだろうと諦め、新製品を買おうと思ったときに、「ちょっと待ってください」と道具箱の中からプラスティックのかけらを取り出し、熱心に削って、代替部品を作ってしまった。「これでまだつかえます!」と。彼は出張費を受け取ったが、部品代は頑として受け取らなかったという。

今の若者の言葉で言えば「神対応」。次もこの製品を買おうと思ってしまう、見事さだ。

実はそれは東芝製。このように多くの従業員は熱心に顧客のために汗をかいているに違いない。だが、本社に蔓延る利益至上主義で、その汗が無になる。camerahappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:女性向けウェブ媒体、女優の服装・コスメ紹介」から

2016.4. 28  日経産業新聞の記事「西川英彦の目:女性向けウェブ媒体、女優の服装・コスメ紹介」から

差別化ポイントは女性向けエンタメニュースの即時性

コラムの著者 西川英彦氏(法政大学経営学部教授)は、従来とは異なるターゲット設定が新市場を生む可能性について、ネットネイティブ(東京・品川)の運営する「モデルプレス」を上げ説明している。

○エンタメニュースのターゲットは男性だったが

「モデルプレス」は女性向けエンターテイメントとライフスタイルをテーマにしたニュースサイトで、ツイッターやフェイスブックなどで多くの人に拡散される人気のウェブメディアだという。

もとは、ブログでのダイエット、サプリメントの情報発信であったが、その人気に、信頼性が担保され、いつの時代にでも存在し飽きられない「ニュース」に着目した。もともと、エンターテイメントニュースは男性ターゲットであるスポーツ新聞の十八番であったが、これの女性版でネット配信の「女性向けエンターテイメントニュース」にした。

ただ出来立てのメディアが取材をするのは最初の大きな関門であった。そこで、小さな取材から始め、信頼性を獲得し、やがて、独占取材できるまでになったという。そのために後発だった不利な点を、従来になかった雑誌レベルの写真品質や撮り方で独自性をだした。

取材が広がると副次的に写真による特集できる。女優のコーディネートやメークをまとめて紹介したり、ブランドやコスメ、トラベル、ダイエットなど話題も広がっていった。最近はテレビ番組や旅行会社の委託を受けてメディアサイトの運営することまで行っている。

拡散力の強さは、ターゲットの設定や企画の良さだけでなく、速報といったスピード重視で拡散を行う点が強みである。pchappy01