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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:イランとの接点、再構築を」から

2015. 7.8  日経産業新聞の記事「眼光紙背:イランとの接点、再構築を」から

国際的な孤立からの脱出

コ ラムの著者 は、ペルシャ湾に面した石油化学工場の完成式典での出来事に言及して、次の大きな市場である人口8千万人のイラン市場について語っている。

○バンダルイマーム石油化学は元イラン・ジャパン石油化学

完成式典で、撤退を革命や戦争で余儀なくされた日系商社の話で、

「初期段階の日本の協力に感謝する」

とラフサンジャニ大統領(当時)が演説したことから、日本をあしざまにいうことはなかったという。

イランの核開発を巡る同国と欧米の交渉が大詰めを迎える中で、イランが長年の国際的な孤立を脱出するかが瀬戸際にあるという。そこには、人口8千万人に迫るイラン市場がある。欧州企業はその門戸が開くことをすでに準備し、日本企業も先人のこのような接点を利用して、関係を繋ぎ直す時だといえる。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:仮説と実証のループ、古典包み込みながら発展」から

2015.7.7  日経産業新聞の記事「TechnoOnline:仮説と実証のループ、古典包み込みながら発展」から

科学に真(しん)の仮説はなく偽(ぎ)でない仮説が存在する

コラムの著者 和田昭允氏(東京大学名誉教授)は、古典力学などをうまく取り込んで量子力学や相対性原理などが発展した背景に仮説と実証のループがあることを示している。

○事業の実証は

事象Aについてわかったというのはどういうことかを、まず和田教授は示している;

  • ①仮説を立てる
  • ②既知の原理、原則、理論を使った演繹的推推論で「事業Aの構造・機能はこうであるにちがいない」と予測する
  • ③それを事象Aの観測値と比較する
  • ④予測と観測が一致すれば仮説は真(しん)と実証され、「わかった」ことになる
  • ⑤観測値が予測と違ったなら、つまり反例がでたら、その仮説は偽(ぎ)であるなら遠慮なく捨てる
  • ⑥そしてその観測値を入れての帰納的推論を行い、仮説を立て直し①に戻る

これが、いわゆる「仮説と実証のループ」である。

ポイントは、あくまでも実証しているのは、「仮説が偽でない」ことであって、「仮説が真であること」は実証できていないことである。つまり、偽ではないが真であるとは言っていないわけで、仮説が覆える場合も含んでいるところである。だからこそ、古典力学は使えるが、極微の分子・原子・素粒子では仮説を変えて、量子力学を応用し、古典力学を包含する。これが科学の発展の仕方だという。sign01impacthappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「ソーシャルNOW:広告、課題解決助ける存在に」から

2015.7.7   日経産業新聞の記事「ソーシャルNOW:広告、課題解決助ける存在に」から

世界最大級広告イベントでは、広告を社会問題の解決のレベルで評価

コラムの著者 広田 周作氏(電通コミュニケーション・プランナー)は、フランス・カンヌで6月下旬開催された『カンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバル』で広告の枠の広がりと社会問題の解決にどうインパクトを与えたかなどで評価されることを語っている。

○世界最高のクリエーティブ作品とは

世界中の広告会社から過去最高の3万7千ものエントリーでフィルム、モバイルなど様々な部門での作品を審査する『カンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバル』。広田氏はこれに参加して、広告表現だけにとらわれないアイデアが評価されている点を示唆している。中でも、社会課題の解決にどの程度インパクトを与えたかなども重要な審査要件だそうだ。

  • 米ALS(筋萎縮性側索硬化症の研究支援団体);バケツに入った氷水を頭からかぶり、寄付を行う。フェイスブックで有名になった「アイスバスケットチャレンジ」
  • 生理用品ブランド;社会が規定する「女の子らしさ」からの解放を啓発する「#LikeAGirl」キャンペーン
  • 生理用品ブランド;グラス・ライオンズ−性差別や偏見を打ち破るクリエイティブという部門が今年から新設。受賞の内容は、生理中の女性がピクルスの入った壺を触ってはいけないというインドのタブーにチャレンジしたもの

メディア上の表現も抜群であるが、社会課題の解決にインパクトをどれほど与えたかも評価基準になっている点も目新しく広告の存在意義につながると広田氏は語っている。tvhappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「探査計:定額制音楽ストリーミング、個人の音楽再生に新味」から

2015.7.6   日経産業新聞の記事「探査計:定額制音楽ストリーミング、個人の音楽再生に新味」から

ダウンロード配信やCDと共栄か

コラムの著者 山之内正氏(AV評論家)は、音楽業界で大きな影響のあるアップルの定額制音楽ストリーミングサービスや国内の同様なサービスをみて今後の予測をしている。

○選曲で相矛盾

エイベックス・デジタルとサイバーエージェントのAWA(アワ)、LINEのLINEミュージックなど定額音楽ストリーミングサービスが米アップルのアップルミュージックへの対抗で7月1日から競争が始まったという。

アップルの強みは現状のダウンロード配信であるクライアントソフト「iTunes」とシームレス(継ぎ目なく)にストリーミング音楽も鑑賞できる点だという。使い勝手もシームレスで良い。iOS機器に加えてPCやマックが利用でkるからである。

ただ、山之内氏は、ストリーミングサービスが定着するかといった疑問にたいして、既存のダウンロード配信やCDを代替することなく共存するとみている。ストリーミングサービスの特徴であるプレイリスト機能は、新鮮な音楽体験を提供する反面、聴きたい曲を選ぶとき使いにくい。この点ではダウンロード配信やCDの方が優れている。どちらかといえば、ストリーミングサービスは、音楽コンテンツの流通や再生スタイルの拡大手段としての意義があるという。musicnotehappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:新領域の開拓研究、結果を信じていちずに」から

2015.7.3     日経産業新聞の記事「TechnoOnline:新領域の開拓研究、結果を信じていちずに」から

没後80年の忠犬ハチ公が東大に設置された意義

忠犬ハチ公が渋谷駅で約10年間待ち続けたが主人の東大農学部の上野英三郎教授には会えず、没後80年にあたる今年に同大農学部のハチ公が再開の喜びを全身で表している像が設置された。コラムの著者 山﨑 弘郎氏(東京大学名誉教授)は、この像の意義について触れている。

○肝心な情報が得られないために結果を信じてひたすら努力する新領域の研究

出口は通常見えない。成就して初めて入口と出口がつながり全体像が見える。さらに出口があるのかどうか、さらに出口への道筋があるかどうかもわからないという、新領域を開拓する研究。多くは試行錯誤であり、いちずに研究に励むことになる。

上野教授とハチ公の再会の像が研究と教育の場である東京大学に作られた。1つは人間と動物の麗しい交流。もう1つは、研究の原点である、艱難辛苦を物ともせず一途に出口を求めて進むことを示していると、山﨑教授は語っている。doghappy01