【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:仮説と実証のループ、古典包み込みながら発展」から
2015/07/10
2015.7.7 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:仮説と実証のループ、古典包み込みながら発展」から
科学に真(しん)の仮説はなく偽(ぎ)でない仮説が存在する
コラムの著者 和田昭允氏(東京大学名誉教授)は、古典力学などをうまく取り込んで量子力学や相対性原理などが発展した背景に仮説と実証のループがあることを示している。
○事業の実証は
事象Aについてわかったというのはどういうことかを、まず和田教授は示している;
- ①仮説を立てる
- ②既知の原理、原則、理論を使った演繹的推推論で「事業Aの構造・機能はこうであるにちがいない」と予測する
- ③それを事象Aの観測値と比較する
- ④予測と観測が一致すれば仮説は真(しん)と実証され、「わかった」ことになる
- ⑤観測値が予測と違ったなら、つまり反例がでたら、その仮説は偽(ぎ)であるなら遠慮なく捨てる
- ⑥そしてその観測値を入れての帰納的推論を行い、仮説を立て直し①に戻る
これが、いわゆる「仮説と実証のループ」である。
ポイントは、あくまでも実証しているのは、「仮説が偽でない」ことであって、「仮説が真であること」は実証できていないことである。つまり、偽ではないが真であるとは言っていないわけで、仮説が覆える場合も含んでいるところである。だからこそ、古典力学は使えるが、極微の分子・原子・素粒子では仮説を変えて、量子力学を応用し、古典力学を包含する。これが科学の発展の仕方だという。
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