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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:クック伝説の始まりか」から

2015. 2.3  日経産業新聞の記事「眼光紙背:クック伝説の始まりか」から

大ヒットなるか、アップルウォッチ

米アップルのCEOティム・クック氏は1月末、2014年10から12月期の業績が歴史的な決算となったことから胸を張った。コラムの著者は、そんなクック氏が創業者であり前CEOスティーブ・ジョブズ氏の後継となり、新たな伝説の始まりとなるかについて触れている。

○熱狂となるか次世代時計型端末

180億ドルという純利益を叩き出したことは、米エクソンモービルの記録を抜き企業が3ヶ月で稼いだ金額としては最高だという。この好決算は、従来より画面を大きくしたiPhone6が中国でよく売れ、販売地域も130カ国・地域まで広がった。また、サプライチェーンの達人と評価の高いクック氏は面目躍如といったところだという。

クック氏はジョブズ氏の遺産のみで生きてきたわけでなく、

  • 巨額な株主還元策
  • スマートフォン決済への進出
  • 企業向け事業で米IBMとの提携

といった手を打ってきた。ここが正念場でウェアブルで新商品のアップルウォッチの出荷である。これが、クック伝説が起点となるか。watchhappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「ネーミングNOW:「ニックネーム」と呼びたい」から

2015.2.3   日経産業新聞の記事「ネーミングNOW:「ニックネーム」と呼びたい」から

ニックネームが本名を越えた?

コラムの著者 ネーミング&コピーライターの岩永嘉弘氏は、日野自動車の2トントラック「デュトロ」の認知手法について語ってる。

○計算された見事な誤解

 岩永氏によれば、ネーミングは、商品に付けられた名称で、人はネーミングを記憶し、商品に至る。つまり商品への道先案内人である。

広告や人の噂、口コミでネーミングを覚え、関心を持ち商品にたどり着く。その前にブログやウェブで商品情報を得ることもあろう。何れにしても、商品へ誘導して最終的には買わせる。その出発点と終着点がネーミングである。

そこで、日野自動車の「ヒノノニトン」についてみると、これはネーミングなのであろうか。実際には正統な?本名は「デュトロ」というが、ニックネーム?となる「ヒノノニトン」の方が印象が強く、こっちがまるでネーミングのように誤認されていることは計算づくで、本名が商品の特徴を表していない点を補っている。まさに、キャッチコピーのネーミング化が起こったことになる。となれば、はじめからネーミングされるキャッチコピーは。。。。 岩永氏は「ニックネーム」と名付けた。bushappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:洞察に必要なこと、対象の仕組み理解を」から

2015.2.3   日経産業新聞の記事「TechnoOnline:洞察に必要なこと、対象の仕組み理解を」から

洞察力を養うにも対象のイメージが必要

コ ラムの著者 山﨑弘郎氏(東京大学名誉教授)は、現代人が技術の進歩によって機械の入り口よ出口だけが理解でき中間が見えない状況の得失について語っている。

○ブラックボックスになった「仕組み」

タイプライターはキーを押せば対応した文字が印刷された。操作する人間が機械の仕組みが見えてわかった。車のアクセルペダルもケーブルでエンジンのスロットルに直結し、直接見えなくてもイメージできた。

これがパソコンになり、タイプライターとは異なった文字選択の仕組みで表示するようになる。直接見えない代わりに漢字変換など便利な機能が使えるようになった。車も電子制御スロットルになり、オートクルーズ機能や急停止などに対する制御もできるようになった。制御コンピューターのソフトウェアで車の特性を加速優先、燃費優先などが選択できるようになった。

このようなプラスに対して、人間が困るのが、障害の予見ができない。入口と出口は理解できるが、中間がブラックボックスになっていて理解不能である。専門の壁を越えた幅広い知見による深い洞察力が必要になってくる。実際に故障が起こった時に原因究明に時間がかかる。そこでも洞察力が不可欠である。さらにこれを解決するためのツールも、対象をモデル化したり、仮想的な形で仕組みを可視的にしなければ、見えないものが見える洞察力が働かない。

技術の進歩も得失が、通常の運用でなく、異常や故障が起きた時に浮き彫りにされる。tvcarhappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:スカイマーク、誇り残るか」から

2015. 2.2   日経産業新聞の記事「眼光紙背:スカイマーク、誇り残るか」から

第三極の誇りと維持を

コラムの著者は、将棋でいえば良い持ち駒があるのに敗北したと例えられるスカイマークの民事再生法の適用申請について同社への期待を述べている。

○業績悪化の原因

経営陣は2つの要因があるという。

  • エアバスから受けた損害賠償請求
  • LLCとの競争激化

だという。問題は、エアバス問題が不可抗力であったとみても、LLCの件は航空政策や産業構造の欠陥とは言えない。第三者のせいではなく、当事者の努力不足ではないのか。LLCは、アクセスに課題のある成田空港などを拠点として地方空港を結んで落ち穂拾いのように旅客を集めてきた。大手とは違うニーズを開拓し、事業を拡大している。ただ、スカイマークも割安料金を設定し、大手の値下げを促したといったインパクトを与え、業界の新風を起こした功績もある。

 ここにきて再生の先としてスカイマークは、大手ともLLCとは異なる第三極として戦略の練り直しが求められている。airplanehappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「流行を読む:受託生産工場の衣料を通販」から

2015.1.30    日経産業新聞の記事「流行を読む:受託生産工場の衣料を通販」から

日米で広がる品質重視の工場直販

コラムの著者 岩崎 博論氏(博報堂ブランドデザイン ストラテジックプランニングディレクター)は、アパレル業界でのEMSから独自ブランドで展開している日米企業について述べ、消費動向の変化を語っている。

○自社ブランドを持たず大手ブランドの品質で工場直販

日本での事例は、ライフスタイルアクセント(熊本市)が運営する衣料のECサイト「ファクトリエ」で、格安価格であるが、大手ブランドの製造品質で届けることや、工場・職人の物語を紹介しながら品質への期待と信頼を獲得しているという。

さらに米国サンフランシスコに拠点を置く、GUSTINは完全受注生産でリーズナブルな価格を実現しようとしている。このプロセスは、クラウドファンディングに似ている。

まず、デザインが提示され、購買希望を募る。一定以数以上の希望が集まれば、生産をスタートする。これにより、意図しないセール価格での販売や廃棄などを避けることができる。希望者も、生産されるかゲーム感覚で見守ることができ、買い物の新しい楽しみを与えている。

この日米の会社は共に品質を重視し、顧客の支持を得ることで支えられている。流行を追うことから、作り手への敬意とともに、より高い品質を求めるといった消費行動の変化を読み取ることができるという。denimhappy01