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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「ソーシャルNOW:ほんの数分、アプリ仕事で報酬」から

2015.2.10    日経産業新聞の記事「ソーシャルNOW:ほんの数分、アプリ仕事で報酬」から

ゲーム感覚で隙間時間労働

コラムの著者 広田 周作氏(電通コミュニケーション・プランナー)は、ある調査によると、1日平均122分、休日には207分にのぼる時間をスマホとの接触に当てていることから生まれた、隙間時間で報酬を得る「マイクロタスク型クラウドソーシング」について触れている。

○隙間時間の利用

数分の隙間時間も新しいビジネスチャンスとみて、ビジネス提供サービスを提供しているところが出てきた。スマホではSNSやゲームといった情報消費型であったが、数分の隙間時間で仕事ができるアプリを提供するものである。専門的には「マイクロタスク型クラウドソーシング」( 極小時間で仕事を分割した不特定多数で行う業務委託)というそうだが、内容は簡単なアンケートに答えたり、データの入力といったタスクに細分化し数分でも仕事を行い、報酬がもらえるものである。

米国では「spare5」が有名なアプリで、国内でもマイクロタスク型クラウドソーシングのサービスを実施している。子育てでなかなか外出できない主婦や専用のスキルをもった人が、隙間時間を上手に使って新しい価値を作る。企業側も煩雑な作業を多くの人たちの手を借りて円滑に進めるといったメリットがある。

これまでインターネットは、情報の通路であったが、電子商取引(EC)でものの取引ができ、さらにヒトという経営資源を扱うようになってきた。労働者側も拘束時間ではなく、ゲームのような感覚で隙間時間で働くといった多様性がでてくるという。従来の労働といった感覚がなくなるかもしれない。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:ベンチャー発、医療の革新」から

2015. 2.5  日経産業新聞の記事「眼光紙背:ベンチャー発、医療の革新」から

バイオサイエンスのビジネスコンテストの先

コラムの著者は、あるバイオベンチャーのビジネス・コンテストに参加した後、事業化の段階でのハードルについて語っている。

○情報解析で医療情報に結びつける

グランプリは、慶応大学と東工大のテーマであった。便に含まれている健康情報を解析し、大腸がんのような腸管関連疾患だけではなく、肝臓がんや糖尿病、動脈硬化など大腸から離れた臓器の疾病も探ろうというもの。

確かに、技術的に先端的であるが、事業化となると難しい。小職の提唱する事業化プロセス「10の問い」にあるように、「顧客は誰か」が本当に答えられるだろうか?

医療の革新は、創薬だけでなく、診断や予防分野に中小ベンチャーが入り込む余地がある。資金、経営者、製造企業といった欠けたピースを補う必要はあるが、コンテストの先を狙いたいところだ。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:高齢化社会支える技術、お金回る仕組みで生かす」から

2015.2.6  日経産業新聞の記事「TechnoOnline:高齢化社会支える技術、お金回る仕組みで生かす」から

高齢化社会の先に必要な経済社会

コ ラムの著者 新田 義孝氏(四日市大学)は、技術の進歩で獲得したものや、ことが、人類に貢献してきたがその反面、超高齢化社会を生み、経済との関係について触れている。

○働く職場にない超高齢化社会が来る?

人類と技術の関係を見ると、

  • 火の使用:野生動物から安全な生活へ。今まで食べられない物を安全に食べられる
  • 産業革命;過酷な肉体労働からの解放。健康になり寿命も延びる
  • 電気の利用;エネルギー源と消費場所が離れていてもよいことから照明や家電が生活を潤すことになった。工場労働の発生と台頭。
  • インターネット技術;人間の労働を機械操作で行えるようになる。職場から人間が排除される。知的作業もコンピューターがこなしてしまう。医療もICTで進歩。高齢者が健康でいられるが、職場がない状態となる。

と、ポジティブとネガティブが交差する。これを打開するには新産業と高齢化社会の課題を一緒に解く必要がある。コラムの筆者は、その解は、介護ロボットやロボティクス。それとVR(仮想現実)によるエンターテイメントをあげている。いずれもシニアがお金を出す側となり、その金が若者の雇用を生むことになる。

経済と研究開発、新技術が結びつかないと、何れも実現は難しいだろう。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:売り場の今、スマホ発信」から

2015.2.5   日経産業新聞の記事「西川英彦の目:売り場の今、スマホ発信」から

販売現場で速攻特売チラシ作成

コラムの著者 西川英彦氏(法政大学経営学部教授)は、販売現場の従業員が自分のスマホで売り場の今を発信することから新市場の創造があると語る。

○クックパッドの「特売情報」

利用者がサイトで自宅の郵便番号を登録すると、近所のスーパーなどの特売情報が無料で配信されるというのが、このサービス。サービスは会員数は300万人に、参加店舗数7000軒を超える規模のサイトで行われる。大手スーパーだけでなく商店街の小規模店舗も加入している。

「これからマグロをさばきます。。。」

「アスパラ揚げます。1時間後に買いにいらしてください。。。」

といった情報が、写真とともに掲載される。さらに190万品のレシピを持つと言われるこのサイトでは、特売商品はレシピと連携する。ゴーヤであれば、ゴーヤチャンプルが表示され、材料の豚肉や豆腐の併売も行われる。逆にレシピを検索すれば特売情報が表示される。

生鮮食料品では紙のチラシでは一般的に1か月前に内容を決めるために掲載しづらいが、売り場の販売員が自分のスマホでメッセージをおくるなら、ほぼリアルタイムである。本部や店長でなくても情報発信できる。まさに、威勢の良い店頭の声掛けと同じ感覚で小売現場の発信力をネットに広げられる。今までのコンビニの購買層が商店に動くこともある。パート従業員でも使い易いサービスにすることで、地域生活者の目線を入れての情報発信ができる。こおようなマーケティングツールが生まれることで新しい市場が拓けてくる。mobilephonehappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:成長鈍化に挑む上海改革」から

2015. 2.4  日経産業新聞の記事「眼光紙背:成長鈍化に挑む上海改革」から

改革開放の先鋒上海市の挑戦

コラムの著者は、広東省に引き続き中国政府の改革開放の先鋒である上海市に注目している。

○「低成長は怖くない」

こう語るのは、中国の経済都市、上海市の楊雄市長である。1990年代から急速に成長し、金融機関を中心に世界の企業が集積している上海市。鉄鋼や自動車などの製造業の基盤が厚いという。

しかし、成長もここにきて、全国の域内総生産の平均7.4%に対して7%と停滞してきている。稼いだ外貨をインフラ整備に充てたが、景気浮上はあったが、過剰設備、環境破壊、格差拡大といった大きな課題を抱えてしまった。

習近平指導部は、経済成長をやみくもに追いかけることを戒め、産業の高度化、消費を軸にした経済成長モデルへの転換を促している。これを習指導部は「新常態」と呼び、構造改革の旗印にしている。

上海も2013年より「自由貿易試験区」という規制緩和の実験区を設け、サービス産業を中軸にしたモデルへの転換を楊市長ははかっているという。この実験区の結果が中国全土にどう広がるかが、同国の先行きを見る上で重要だという。happy01