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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:タフな日本人消費者」から

2014.2.6   日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:タフな日本人消費者」から

世界で最も厳しい清浄価値

コラムの著者 三浦俊彦教授(中央大学商学部)は、在日外資系企業が苦労する日本の品質についてである。その文化的背景について触れている。

○自国よりも厳しい日本の母親の品質基準

三浦教授は米P&Gが1980年代から紙おむつの新製品開発を日本で行っているが、それは国内の需要だけに対するモノではないという。つまり、日本の母親の品質への厳しさをあげている点である。自国の消費者と比べ日本の消費者の特徴として、在日外資系企業の外国人従業員に行った調査では、約8割が、「品質重視」、「細かいキズや汚れにうるさい」と回答したようだ。

さらに、三浦教授は、このような日本の消費者の特徴は、「清浄」という美的価値の重視に由来するという。梅原猛氏(哲学者)によれば、欧米が真善美および聖を最高価値とする一方で、日本は清浄が中心であるという。

こうして、日本社会では、一点の曇りもない明鏡のような完璧な製品が好まれるという。不良ゼロは非現実的であるが、日本の製造業はそれに向けて改善活動を行ってきた。日本人にとって、不良品ゼロの完璧な美しさを目指すことが良しとされた。今後、美しい完全な製品のあと、どのような付加価値が必要かを知る必要がありそうだ。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「流行ウオッチング:『エッグベネディクト』、おしゃれ朝食気軽に」から

2014.2.5  日経産業新聞の記事「流行ウオッチング:『エッグベネディクト』、おしゃれ朝食気軽に」から

女性に人気の”おしゃれ朝食”需要

コ ラムの著者 粟飯原理咲氏(アイランド代表取締役)が語るのは、ここ数年、ハワイやニューヨークから日本に初出店したレストランでメニューにある”エッグベネジクト”の流行についてである。

○パンケーキ、フレンチトースト、そしてエッグベネディクト

今年になって人気が出てきたエッグベネディクト。イングリッシュ・マフィンにハムやベーコン、サーモンなどを載せ、その上にポーチドエッグを更に載せ、仕上げにオランデ-ズソースをかけた欧米のレストランでの朝食である。東京・六本木にも看板メニューにエッグ・ベネディクトを掲げる専門レストランもでてきている。

このブームに注目したのが大手コンビニの「ローソン」。期間限定販売ではあるが、13年9月に発売。結果1カ月で予想を上回る約20万個を売り上げたという。現在2月10日まで第3弾を販売中で、有名カフェとの企画で話題になっているという。

自宅派には、書籍もある。河出書房新社が13年12月に発刊した『Theエッグベネディクト&フレンチトーストレシピ』では、初心者向けにポーチドエッグの作り方を解説。これまで以上に身近なものになりそうだ。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「パッケージNOW:籠にジャガイモ、高品質演出」から

2014.2.4  日経産業新聞の記事「パッケージNOW:籠にジャガイモ、高品質演出」から

「高級ジャガイモ」のブランディング

コラムの筆者 竹原あき子氏(工業デザイナー)は、フランスのTouquet Savour社のブランディングにパッケージが絡んでいることについて語っている。

【高品質のジャガイモを特別なパッケージに詰めて他社と差別化】

同社は高級ジャガイモのブランディングに成功した事例で有名だ。きっかけは、1870年に出版されたレシピで、美味しいジャガイモを見出したことにあるという。

  • 小型で病気にも弱く、収穫量も少ない、2種の種イモを1967年に発見。これを改良し、「栗にも似た」味が、高級レストランのシェフに評価された
  • 今は、主力製品は16種。色、形、大きさが全て異なり、味も異なる
  • 高級感は、美味しさに加え、フランスで最初に投入されたおしゃれなパッケージに由来するという。薄い木の板で編んだ籠に1キログラムのジャガイモを入れ、生産者と畑や花の写真、あるいは品質について印刷した説明書が透明のシートに包まれて販売。
  • パッケージごと電子レンジで調理できるもの。クリスマスなどの季節もののパッケージなど同社はこだわりをもつ
  • 同社のパッケージは土に帰る素材を利用して「エコパッケージ」の条件を満たしている

同社は、パッケージにおいてもジャガイモの品質同様にこだわり、販売の最先端にいるという。birthdayhappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:当たり前効果、武者修行が培うもの」から

2014.2.4  日経産業新聞の記事「TechnoOnline:当たり前効果、武者修行が培うもの」から

世界で当たり前のことをすべき

コラムの著者 和田昭允氏(東京大学名誉教授)は、海外に数年間留学して他人の釜の飯を食い、他流試合をしてくるような「世界の当たり前」が今の研究者には必要ではないかと語る。

○和田教授がいう「当たり前効果」

結果は賛否両論という。例えば、日本では待ち行列を作るのが当たり前。どこかの国では、割り込みは当たり前。さらに、心理的に「当たり前」だと思うと、困難なことも何なく出来てしまうことがあるという。

ノーベル賞受賞は当たり前の研究所もあるそうだ、英国のキャベンディシュ研究所で、歴代所長が著名物理学者、2012年まで29人のノーベル賞受賞者を輩出しているという。これには、厳しい業績評価があるようだ。逆にいえば日本の研究所はどうなのか。自己評価ではなく国際評価委員会など第3者の評価が入ればグローバル・日本が本当に海外でも認められるという。また、海外に数年間留学して他人の釜の飯を食い、他流試合をしてくるような「世界の当たり前」が今の研究者には必要ではないかと提案している。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:大企業とVB 理想の関係は」から

2014. 2.3  日経産業新聞の記事「眼光紙背:大企業とVB 理想の関係は」から

逆転指名方式のVBマッチング

コラムの著者が語るのは、大企業とベンチャーの提携を促そうと、VBが大企業に売り込む従来の方式とは逆に大企業がVBにラブコールを送る逆転指名方式でイベントを行ったことについて触れている。

○投資ファンドの立ち上げなど盛り上がるが・・・

さて、イベントの結果は?ベネッセコーポレーションや三菱ケミカルホールディングス、KDDIなどの有力企業の新規事業やデジタル分野の担当者10名が登壇してVBにラブコールを送った。セブン&アイ・ホールディングスが投資ファンドの立ち上げに言及すると言った熱心なプレゼンが目立ったようだ。

しかし、ある電機メーカーの幹部が『独創的な技術、ビジネスモデル、とがった人材を求めています』と訴えたのは、本末転倒ではないかとコラムの著者は訝し気である。これでは大企業がやるのは何なのか。

成果の出る共創を狙うには、Win-winの関係がないと、先に進めない。まだまだ、お互いの思いがすれ違っているようだ。buildinghappy01