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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「技術で創る未来:『産業技術会議』が中間報告案」から

2012.5.8   日経産業新聞の記事「技術で創る未来:『産業技術会議』が中間報告案」から

課題解決型へ舵とり

コラムは独立行政法人・産業技術総合研究所が主催する『日本を元気にする産業技術会議』(▶参考)が5月7日に発表した『”もの” ”こと” ”ひと” づくりで日本を元気にしよう』と題した中間報告からである。

【中間報告の内容】

①俊敏なオープンイノベーションの推進によりグローバルな成長市場をつかめ

  • 成長市場はネットと新興国。
  • 人財や技術を世界から取り込んで自らの力にせよ。

②グローバルな課題の解決に率先して挑み、世界が必要とする新しい価値を創造しよう

  • 高性能・高機能を追求した技術先導型から安全・安心など新しい価値を製品やサービスに盛り込む課題解決型へ移行する
  • 産学官一体となって標準化戦略に取り組む

③ものづくり一辺倒から脱し、価値づくり(ことづくり)重視へ、産業の転換を進めよう

  • 品質や性能などの製品価値で市場優位性を保ち続けることは難しい
  • 日本のお家芸であるモノづくりは大切だが、利用者に新しい価値の発見と満足をもたらす、価値づくり産業への転換を果たさねばならない

④イノベーション拠点を国内に創設し、産業のグローバル展開が国内での高度人材の雇用を増やす成長の道筋をみつけよう

  • 優秀な才能を世界から集めることも課題である

⑤プロデューサー型の才能を育て、人材の開国を急ごう

  • 明確なビジョンに基づき多様な専門集団を動かしてイノベーション創出に挑む「プロデューサー型」の才能が日本の競争力を高めるには不可欠
  • 企業内や産学官での組織の壁を越え人材が闊達に動く環境をつくる
  • 若年層の留学を支援するとともに、留学生の受け入れを拡大する思い切った「人材開国」が必要

新しい価値創造を生む人財、さらにプロデュース人財、海外との知的な人財交流を育むことが、課題解決型産業へのかじ取りのようだ。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「ネーミングNOW:ネット系、検索誘導の真骨頂」から

2012.5.1   日経産業新聞の記事「ネーミングNOW:ネット系、検索誘導の真骨頂」から

もはや、広告はネットへの誘導媒体?

コラムの著者 岩永嘉弘氏(ネーミング&コピーライター)が語るのは、つり広告に『マジゲー検索』とのみ記された広告から、昨今の広告のトレンドが読めるという。

岩永氏は、広告にコピーやキャッチフレーズが衰退し、ネーミングがかろうじて残っているという事実に驚愕している。近頃の広告は、文字情報を出来るだけ少なくし、「詳しくは、⇒検索」といったものが増えたという。

詳しい情報は、ネットに委ねるとなれば、広告は、ネット情報の告知媒体となっている。告知先がネーミングというわけだ。「マジゲー」という広告は情報がこれ以上ない。しかし、この広告を見た人は。スマートフォンで、「マジゲー」と入力して検索し、すごいゲームがあると知る。スマホがない人は、自宅のPC等で「マジゲー」と「ぐるる(グーグルで検索する)」。つまり、広告には検索語として覚えやすい、短絡用語である必要が出てきている。ネット系のネーミングで、短絡用語になる傾向の背景は、検索用語としての使命があるからであろう。happy01mobilephone


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:花粉症緩和するコメ、『組み換え』に冷静な議論を」から

2012.5.1   日経産業新聞の記事「TechnoOnline:花粉症緩和するコメ、『組み換え』に冷静な議論を」から

遺伝子組み換え技術に対する希望と不安

コラムの著者 新田義孝氏(四日市大学教授)は、国内には2000万人にのぼる花粉症患者に対して希望が持てる遺伝子組み換え技術によるコメへの応用に、過剰なおびえや畏れが、技術の進歩を遅らせはしないかと心配をしている。

遺伝子組み換え技術は、人口爆発や食糧不足に直面する人類に対して、明日への希望である。米ハワイ州のパパイアをウィルスからの感染を防ぎ、雑草から穀物を救って、農薬の大量散布を減らしている。一方で、倫理的な問題として、「神域」を冒す行為として危険視する動きもある。

スギ花粉のメカニズムはすでに解明され、花粉症に対して人が過剰なアレルギー反応を緩和する作用をもたらす方法も確立されているという。さらに、その作用をコメの遺伝子に組み込み、水田で育てても遺伝子が環境に悪い影響を与えないことが、慎重な実験で判明しているという。後は臨床にあたる人の身体に悪影響が出ないかを実証する段階まで来ている。

問題は、遺伝子組み換え技術の安全性のように目には見えないものに対する危険性を強調する立場の研究や意見のみがマスコミなどで脚光をあびることで、冷静な科学的議論がきちんと行われていないことだといいう。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「論語に学ぶ仕事術⑥:成功誇らず失敗に学ぶ」から

2012.5.2   日経産業新聞の記事「論語に学ぶ仕事術⑥:成功誇らず失敗に学ぶ」から

『子曰、孟之反不伐、奔而殿、将入門、策其馬曰、非敢後也、馬不進也。』 (論語 雍也篇)


【書き下し文】子曰く、孟之反(もうしはん)は伐らず(ほこらず)。奔って(はしって)殿(でん)たり。将に門に入らんとす。その馬に策ちて(むちうちて)曰う、敢えて後れたる(おくれたる)にはあらざるなり。馬進まざるなり。

【コラムからの要約】孔子は「魯の国の人、孟之反は自分の功を誇らなかった。斉の国として戦争に負け、退却したとき勇敢にも、最後尾を見事につとめた。無事退却し、まさに魯の都の城門に入らんとするとき、孟之反は、『最後尾をつとめて遅れたのではなく、馬が悪くて早く進まなかっただけだ。」と言った。そういって馬をむちでたたいてみせた」と語った。


コラムの筆者 岩淵勳氏(古河スカイ特別顧問)は、この論語の一節から、成功を誇らず謙虚に失敗に学ぶことでリーダーの真価が問われると説いている。

▶孟之反の撤退で殿(しんがり)役は、厳しい状況の中でも最後まで留まって、その後始末をきちんとつけることを誇らず、謙虚に「馬が遅かった」とだけいったこの態度に、リーダーの本質を見せている。

▶ビジネスの世界でも、自分の成果を誇りたがる人は多いが、そこにおごりと油断を感じると岩淵氏は指摘している。成功までのプロセスにも失敗事はあったかもしれない。

▶楽天イーグルスの元監督野村克也氏の言葉:「勝ちに不思議な勝ちあり、負けに不思議な負けなし」

⇒勝ったときやうまく行った時は、偶然が重なったり、運が良かったりすることもあるが、負けた時や失敗したときは、必ず原因がある。負けた時こそ謙虚に反省し、同じ過ちを繰り返してはならない。

⇒成功しても①誇ることは避ける②もっと成果のでる方法はなかったか、③すべての段階における自分の判断はベストであったか、④そのプロセスの中で失敗したことは何か、といったことを反省すべき。

事業での失敗も反省、成功も反省であることが分かる。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「市場トレンド私はこう読む:万能調味料『クレイクリーム醤油』、『粘土入り』驚きの味・食感」から

2012.4.27   日経産業新聞の記事「市場トレンド私はこう読む:万能調味料『クレイクリーム醤油』、『粘土入り』驚きの味・食感」から

被災地支援と飽くなき味へのこだわり

コラムの著者 中村泰子氏(ブームプランニング社長)が、今話題になっている、ベントナイトという粘土の一種を用いた万能調味料『クレイクリーム醤油』を通じて、食品メーカー社長の取り組みについて語っている。

粘土入りと聞いて、躊躇されるだろう。しかし、万能調味料として評判が良いとのことだ。クレイは、古くからオア場広い分野で使われてきたことを群馬県桐生市の食品メーカー村木秀次社長(オーガニックフーズライフ)が知ったことから開発が始まったという。

クレイ(ベントナイト)の応用として、陶磁器はもちろん、化粧品や洗剤の添加物、ワインの濁り除去、うがい薬としても使われているという。村木社長は、さらにクレイの特性だけでなく、原材料が岩手、青森から入手することで、震災復興の一助にもなると企画した。さらに、村木社長は、万能調味料としての味と食感にこだわり、保存料や安定剤を一切使わず、クレイによってまろやかな仕上がりとなったという。

試食会でも醤油風味のクリームというイメージでいろんな食べ方が出来ると好評であるという。

まさに常識を覆す製品が食卓にもあるという好例だ。happy01riceball