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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「パテントNOW:知財権確立が海外展開の前提」から

2011.12.13  日経産業新聞の記事「パテントNOW:知財権確立が海外展開の前提」より

工場進出+知財権の確立を海外戦略で

コラムの著者 経営コンサルタントで弁理士の橋本虎之助氏は、日本企業の海外市場進出の成功条件に知的財産権の海外での確立があると語る。

事例として中小企業の社長が、「これまで国内で一生懸命やってきたが、もう限界だ。同業には失敗したところも多いが、うちも思い切って海外に出ようと思う」という言葉に、橋本氏は、社長の焦りを感じつつ、話を聞くと、どこにも負けない技術があり、特許も数件あるということを聞いた。そこで、橋本氏は、強みの技術特許の状況を先ず検討し戦略を立てることを薦めた。この判断が良かったため、海外特許出願などの戦略で、進出は成功し、海外事業は順調であるとのことである。

国内の市環境の厳しさと同様に海外も新興国での欧米の有力企業の参入などで競争状態も厳しい。海外市場では進出する国・地域で知的財産権の確立を行っておき競争力の維持を考えなければならない。日本の特許出願は、「国内出願のみ」(76.7%)、「国外にも出願(グローバル出願)」(23.3%)と米国の50.6%、欧州の62.6%に比べ極めて低いのが現状である。(特許庁『特許行政年次報告書2010年度版』による)

工場の進出+知財権の確保を連動して戦略的な進出を考えるべきで、自社のコアを維持することに加え、他社からの特許侵害などの防衛・攻撃にも有効であろう。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:周波数競売先送りは本末転倒」から

2011.12.7  日経産業新聞の記事「眼光紙背:周波数競売先送りは本末転倒」から

官僚主導ふたたび

コラムの著者は、今回の総務省の官僚の動きに追従した川端達夫総務相の発言に憤りを感じているようだ。発言は、電波周波数オークション制度実現の可能性に対して「今すぐ対応できない」という発言である。今回は、行政刷新会議の事業仕分けで仙谷由人氏が「前倒し導入を」と主張したことから注目されていただけに惜しいという。

オークション制度の導入で国の税外収入になりうるところであったが、総務官僚や携帯電話会社の言い分は、「来年にも割当られる新しい周波数に、オークションを導入すると、時間がかかり、膨張する無線通信で現在のインフラがパンクするかもしれない」というが、通信量の急増とオークション制度の話は本末転倒であるという。オークションを導入して、周波数の居座りを排除し、効率的にサービスしているモノを入居しやすい状況に置くのが本来である。さらに、その時のコストなども透明にして、国民の公共財である「電波」の有効活用をはかるのが筋だ。事業仕分けがまたまた掛け声だけであるとの批判が聞こえてきそうである。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:モーターショーに見る日本の強み」から

2011.12.9  日経産業新聞の記事「眼光紙背:モーターショーに見る日本の強み」から

お台場に戻ったショーは日本の技術がさえる

コラムの著者は、東京ビックサイトで開催されている東京モーターショーの感想だ:

電気自動車(EV)やハイブリッド車だけでなく、革新的な環境性能向上を図った既存エンジンの展示が目を引いたようだ。

  • マツダの低燃費ガソリンエンジン:低燃費クリーン・ディーゼルエンジン搭載のクロスオーバー車を展示
  • 燃焼効率はガソリンよりも良く、パワーもある
  • ダイハツの軽自動車の直噴ターボ2気筒エンジン:通常の3気筒エンジンを2気筒に削減することで、燃費向上とコスト削減を狙った
  • ダイハツの水加ヒドラジンを液体燃料とする燃料電池車:高価な貴金属を利用しない点でコスト削減が望める

といった内容が紹介された。単に先端であるだけでなく、エコで、リーズナブルな価格まで見通したクルマの未来にこれからの日本の進むべき道筋がみえるのではないか。happy01

 


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「市場トレンド私はこう読む:『理工系女子』の作り方」から

2011.12.9  日経産業新聞の記事「市場トレンド私はこう読む:『理工系女子』の作り方」から

カッコイイ女子の生き方

コラムの著者でブームプランイング社長の中村泰子氏が語るのは、9月に創刊5号となる「ハッピーテクノロジー」(記事によると発行部数12万部)で、文系・理系の選択肢に悩む高校一年生を対象とした理工系進学情報誌である。(▶参考

この雑誌は、大学からの情報で進路指導の教材として利用され、女子高生の意見を参考に紙面を刷新した:

【紙面の工夫】

  • 装丁の改良して、明るい色調に変更。
  • 宇宙飛行士の山崎直子さんの特集、理工系女子大生と卒業生の「学部を選んだ理由」、「お気に入りアイテム」「プライベートネタ」などでカッコイイ理工系の女性たちの紹介などコンテンツの刷新

【ねらい】

  • 女子高生の進路選択が文系に偏りがちであったことを、理工系も進路の1つとしての魅力を訴える
    •  森永乳業の工場見学で先輩の理工系の女性の活躍をみせる

少子高齢化に伴い、日本の主力となる労働人口は男性偏重から女性へと移行することは見えてきている。理工系にも強い女性労働者の育成は待ったがないといえよう。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:資生堂の試み」から

2011.12.8   日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:資生堂の試み」から

商品開発や接客改善に利用する脳科学

コラムの著者 中央大学商学部の三浦俊彦教授が語るのは、ニューロマーケティングのセミナーで脳科学の企業での応用である。(▶参考)同セミナーで紹介された資生堂の高田定樹氏の応用に三浦教授が具体例を紹介している。

【脳科学と商品開発】

  • 香水の商品開発:香りの種類ごとの意識の高揚効果と鎮静効果を脳の陰極電位測定で把握。

【接客研究】

  • 店頭で働くビューティーコンサルタント(美容部員)のおもてなし行動の定量化:接客の姿勢と商品への視線の関係、両手で商品を渡す際の消費者の脳内の動き
    • 姿勢が良いと目線が商品へ。商品を丁寧に扱う行為は消費者には良印象といった実証

企業活動の価値連鎖(バリューチェーン)の中に脳科学の応用や活用があると、三浦教授は語る。happy01