【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「コスト削減『仕組み化のススメ⑤』」から
2011/12/26
2011.12.22 日経産業新聞集の記事「コスト削減『仕組み化のススメ⑤』」から
子会社への貢献度をゲインシェアリングで
コラムの著者 A・T・カーニー プリンシパル 糸田哲氏が焦点を当てるのは、子会社のコスト削減意識でである。
人材の受け皿、新規事業の立ち上げといった多様な目的で子会社を設立するが、その稼ぎ方が問題になるという。親会社を含めたグループ内での取引は黒字なのに、外部との商談では赤字というケースが目立つという。赤字の阻止をすぐに指示するところであろうが、再検討すると、グループ内取引で出している黒字は、実は”身内”に割高なサービスを押し付けている証拠ではないのかということである。
よくある事例は、グループ内取引が前例踏襲型で、改善が進まない例である。そこで、糸田氏が提案するのは、”ゲインシェアリング”(利益折半)という仕組みづくりだという。
ゲインシェアリングは、調達価格の引き下げなどで手にした「果実」を協力した関係者で山分けにするという考えで、先ずは取引内容とそのコスト構造を明確にしてみる。その際に、包括契約になっていたり、細かすぎて非効率になっているといったグループ内取引の問題も焙り出せるという。
①取引内容とそのコスト構造の明確化
②効率化目標の設定と共有⇒グループ内取引でどこまで切り込めるかを決定。
③利益配分のルール作り⇒原則は貢献度合いによる振り分け。子会社が主体となって努力するなら、期間を1年くらい区切って、親会社と折半するのも1つの目安。
④子会社の社員教育でグループの利益の最大化を第一に考えることを共有する
慣れ合いでは、グループ全体の力が出ないことを共有すべきと糸田氏は警告する。