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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「グローバル企業の特許戦略①ソニー」から

2011.8.4   日経産業新聞の記事「グローバル企業の特許戦略①ソニー」から

パテント・トロールとディフェンス・ファンドのせめぎ合い

コラムは、ソニーの知的財産センター長 守屋文彦氏のインタビュー記事だ。グローバル展開をするメーカーとして同社が取っている戦略が語られている。

【ソニーの特許戦略】

  • 国内事業よりもグローバル事業の重要性が高まっていることから、特許出願もグローバル化を推進。
  • 世界出願件数:約8000件(米国、日本、中国が多い)
    • 2010年度 日本:約3700件、米国:約2400件、中国:約2000件
  • 米国での特許戦略
    • パテント・トロール(▶ 参考)の存在が大きくなってきているため、積極的に特許出願を推進している。
  • 中国での特許戦略
    • パテント・トロールは少ないが、中国で3社から特許侵害で訴えられている。やはり、出願件数を増やす戦略だ。
    • 中国での侵害裁判は年6000件と世界で最も多い。海外企業を訴えるケースも増える公算だ。

【パテント・トロールへの対策】

訴訟対策をビジネスとしている『ディフェンス・ファンド』があり、会員企業で、パテント・トロールよりも早く特許を買い集め、会員企業にライセンスしている。パテント・トロールとディフェンス・ファンドの両者との付き合いが重要になるだろう。

何れにしても出願特許で網羅的に仕掛ける仕組みや支援が企業に認知されて活動していなければ、グローバルな他社に勝てない。

【特許流通】

企業のM&Aで、手に入れる特許が現在多いが、今後は特許だけを対象にして成り立つ特許市場が現れると守屋氏は推測している。


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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「マネジメントの肖像⑫エイブラハム・マズロー」から

2011.8.3   日経産業新聞の記事「マネジメントの肖像⑫エイブラハム・マズロー」から

高度経済成長への警鐘とマーケットのグローバル化の課題を論じたセオドア・レビット

コラムの著者 ブース・アンド・カンパニー岸本義之ディレクターが示す今回の人物は、米国の心理学者エイブラハム・マズローと彼の人間関係学派に連なる人たちだ。(▶ 参考Abraham_maslow

1950年代からの高度経済成長において、人手不足が深刻となり、企業の業績を上げるためには労働者の効率を上げることが至上命題となった。このため、労働者のモチベーションに対する調査研究が活発化したという。

マズローは、研究対象を問題のある人々の行動ではなく、成功し、満たされた人々を観察して、そこに共通の特徴を見出そうとした。また、動物とは異なり、外的な報酬や制裁などではなく、人間の個性に基づく内的な要因にモチベーションの影響があるのではないかと考えた。人は、一般的な欲求が満たされると、利己的でない行動をとれるようになると考え、ある欲求が満たされると、他の欲求の追求に移るプロセスがあるとした。これがマズローの欲求階層説(▶ 参考)である。(1943年に発表。1954年に本格的に展開。)

マズローは、人間の基本的欲求を低次から

  1. 生理的欲求(physiological need)
  2. 安全の欲求(safety need)
  3. 所属と愛の欲求(social need/love and belonging)
  4. 承認の欲求(esteem)
  5. 自己実現の欲求(self actualization)

の5段階に分類した。また、「生理的欲求」から「承認の欲求」までの4階層に動機付けられた欲求を「欠乏欲 求」(deficiency needs)とする。生理的欲求を除き、これらの欲求が満たされないとき、人は不安や緊張を感じる。「自己実現の欲求」に動機付けられた欲求を「成長欲 求」としている。

マズローの欲求階層説は、人間の行動の一般的な説明であったが、職場におけるモチベーションに関する研究はフレデリック・ハーズバーグ(▶参考)、ダグラス・マグレガー(▶参考)などが進めた。

フレデリックは、著書『仕事と人間性』で、監督、対人関係、作業条件、給与などの衛生要因は職場への不満の要素で、達成、職務満足はモチベーションの要因であり、両者はまったく異なると説いた。マグレガーは、1960年の著書『企業の人間的側面』で、労働者は生まれながらにして怠惰であり、仕事は金を得るために必要悪とみなすX理論と人は働くことを求めており、自ら進んで責任を引き受けることさえあるというY理論を紹介した。この考えはあまりに両極端であるということから、晩年これらを包括したZ理論を打ち立てた。

何れにしても、人間の心理を研究ことが、労働の意味を再定義する契機となったといえよう。


【お知らせ】8/3 【DHGSアカデミー】『事業計画書の読み方と書き方がよくわかる本第2版』出版記念セミナーの開催

以下、デジタルハリウッド大学大学院(DHGS)の案内:

日時

2011年8月3日(水)19:30~21:00(開場19:00)

希望者には終了後大学院のご説明をいたします(15分~30分)

会場 デジタルハリウッド大学大学院 秋葉原メインキャンパス
講師 松本英博教授
定員 50名
費用 無料
主催 デジタルハリウッド大学大学院株式会社秀和システム

  P1010004

このたびデジタルハリウッド大学院松本英博教授による書籍『図解入門ビジネス 最新 事業計画書の読み方と書き方がよーくわかる本』が第2版として秀和システム社より発売となりました。この書籍の発売を記念いたしまして、来る8月3日 (水)に松本教授ご自身による出版記念セミナーをデジタルハリウッド大学院秋葉原メインキャンパスにて開催致します。

図解入門ビジネス 最新事業計画書の読み方と書き方がよーくわかる本[第2版]

本書は事業の内容を的確に説明し、資金を調達する「事業計画書」の読み方と書き方を豊富なフォーマットでわかりやすく解説した事業計画書の入門書で す。本書 は好評を博した前作に、最新のIT革命に伴うマーケティング動向などを加筆した改訂第2版です。事業計画の立案方法を詳細に紹介するとともに、Excel 用のシミュレーションツールや事業化プロセスの「10の問い」フォーマットなどのダウンロードサービス付き。社内新規事業の立案だけでなく、1円起業や LLP(有限責任事業組合)、LLC(合同会社)の設立を考える人にとって、合理的かつ魅力のある事業のシナリオづくりなど投資家を納得させ、融資や事業 助成金を得たい人におすすめします。

多数の参加を頂き、好評のうちに終了致しました。参加頂きました方々には感謝致します!

 

 


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「『社会的責任』世界の視点④:『持続可能な発展』必須」から

2011.8.2   日経産業新聞集の記事「「『社会的責任』世界の視点④:『持続可能な発展』必須」から

企業の持続的成長ではなく地球規模の環境と貧困を説く「持続可能な発展」

コラムの著者 損害保険ジャパン理事CSR統括部長 関正雄氏が指摘するのは、CSRを語る時に重要なキーワードとして「持続可能な発展」があげられるという。さらに混同されがちな、企業活動も「継続的な成長」とは×概念であることを知るべきだという。

そもそも「持続可能な発展」とは何か。国連のブルントラント委員会(▶ 参考)が発表した1987年の報告書「地球の未来を守るために」(邦題)で。「将来世代のニーズを満たす能力を損なうことなく現在の世代のニーズを満たすこと」を指すという。つまり、将来の世代を犠牲にしないことから、環境問題と貧困問題の「同時」解決することである。

企業活動も私たちの生活も日々短期的な狭い視野で問題を解決しがちである。しかし、1972年に発刊されたローマクラブの「成長の限界」(▶ 参考)で説かれた「今後の幾何級数的な世界人口の増加を考えると地球資源が無限であるかのような成長は続かない」にあるように、長期的で世界的な傾向で起こっている事態に真剣に取り組まないと、短期的な日常も吹っ飛んでしまうという。

「成長の限界」の警告を再認識し、時間軸、空間軸にそって関心を拡げ、企業のCSRの基本的命題として取り組まねばならない。すでにローマクラブの予想を通り、人口増加とそれに伴う食糧危機、二酸化炭素の排出量の増加に対して歯止めは効いていない。coldsweats02