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2011年3 月

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「揺れるビジネス、中東・アフリカ」より

2011.3.3 日経産業新聞の「揺れるビジネス、中東・アフリカ」より

”ネット政変”で意外に石油ビジネスは透明化する可能性も?

コラムのインタビューで保坂修司氏(日本エネルギー経済研究所中東研究センター副センター長)によると、ツイッターやフェイスブックなどのソーシャルメディアが政権転換にどこまで影響があったかは実は疑問という。ただ、国外への情報発信により、透明性が高まったともいう。

フェイスブック世代が存在感を保つ限り、反欧米の色が出る懸念はないという。湾岸では憲法と選挙で選ばれる議会ができ、王族を取り込むクウェート型の民主主義が落とし所だという。ただ、利権主義からは逃れるのは困難で、契約等がひっくり返る可能性は多い。開発独裁も再評価される可能性もあるという。

インターネットをつかったソーシャルメディアは、世界各国の監視という状況をつくった。今後はこの監視網をどう活かすかは、ネット世代だけではなく、全国民の課題となった。

 


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「ロジカル営業で行こう(中)」から

2011.3.3 日経産業新聞の「ロジカル営業で行こう(中)」より

先ずはキーマン分析、キーマンへのアプローチ、さらに訴求点への整理へ

前回のコラムでの事例を更につかって、著者近藤敬氏は、営業のAさんが対応していた課長の人事の動きを調査することを解説。

「保守期限を延長できないか」の背景は、単純な経費節減ではなく、

  • 新しい常務と部長は国際派で、競合も含めた業界再編の流れをおこそうとしている
  • 業界再編の際には、設備は共同購入
  • 共同購入には複数の関係者の合意が必要
  • 各部門で仕様が異なり、機械も根本的な再提案が必要

といった事実が浮かび上がってくる。そこで、この動きを決定できるのは誰で(キーマン分析)、さらにキーマンへのアプローチ法、更に、そこでの将来像に合った機械納入メーカーに対する訴求点を整理しなければならない。

単純な販売だけでなく、Aさんは、相手の求める課題の優先順位などを整理しなければならない。そこにはロジカル営業が必要となってくるという。


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「ロジカル営業で行こう(上)」から

2011.2.24 日経産業新聞の「ロジカル営業で行こう(上)」」より

「よいもの」=「最新商品」から提案型の営業強化へ

コラムで、著者のアビームコンサルティング執行役員でプリンシパルの近藤敬氏が事例を引いて、従来営業のありがちなポイントを説明している:

○例えば顧客から以下のようなない話を聞いたらあなたはどう考えるだろうか?

「これまで14年も使っているあなたの会社の機械だが、保守期限が1年後に迫っている。何とか2年ぐらい延長できませんか」

さて、従来型の営業マンAさんは、「良いモノを安く」の見地から、最新鋭機の小脇に抱え説明したが、顧客からは色よい返事がない。大幅な割引でもダメ。Aさんの間違いは何か?

これは、Aさんは、上の話を「買い換えたい」と受け取ってしまったことだろう。顧客からは実は一言も買い換えたいといった要望はでていない。仮説を立てると、今の機械の機能が必要なのか、あるいは近い将来、既存の機械を事業撤退などで売却したいのかもしれない。つまり、このような「なぜ、なぜ」といった仮説をたてた上で、顧客の話を聴かないと、商談は成立しない。この仮説を立ててニーズを探ること、これが提案型営業のキホンだ。仮説の立て方、つまり論理の立て方(ロジックを組み立てる)ことが営業の強化となる。


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「流行ウオッチング:消費動かす『感謝』」から

2011.3.2 日経産業新聞の「流行ウオッチング:消費動かす『感謝』」より

日本本来の感性「感謝」が消費を押し上げる

コラムで最近の消費傾向が「感謝」に根ざしていると、ジャパンライフデザインシステムズ社長谷口正和氏は語っている。

モノの価値が重視された時代は、合理性や機能性など沿区別的な価値が最優先。一方、精神価値や心理価値を大切する時代では、量の多さや価格の安さだけで満足せず、精神的な価値に重きを置く。高齢化社会では特に肉体的にも精神的にも、お互い助け合い、支えあうこと成り立つことから、そこに相互「感謝」が必要な時代となったともいえるという。

昨年の事例で感謝に関連しているものとしては以下をあげている:

  • 「トイレの神様」:亡き祖母との思い出を唄った植村花菜さんのヒットソング。感謝や家族、共感と言った人間の絆が軸。
  • 「いのち~桜の記憶~」:レゲエグループ「湘南之風」のメンバー「若旦那」のソロデビュー曲。親への感謝の気持ちから作曲。
  • 市民農園の流行:「大地への感謝」の表れ
  • 新一筆啓上賞のテーマは「涙」:手紙というアナログを使って感謝を示すもの

何れにしてもこれまでモノの価値づくりに着目してきたわが国の製造業。「感謝」の市場化ができれば製造業も高付加価値の産業になるに違いない。


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「哲学で拓くBIZテク⑦:ウィトゲンシュタイン」に学ぶ交渉術」から

2011.3.1 日経産業新聞の「哲学で拓くBIZテク⑦:ウィトゲンシュタイン」に学ぶ交渉術」より

ビジネスでの交渉のキホンは洞察力

コラムでは、オーストリア出身の哲学者ウィトゲンシュタイン(▶参考)を取り上げ、言語、会話、文脈、関係性といった「言語ゲーム」について解説している。

ウィトゲンシュタインにとって、前期、後期と思想の変遷があり、前期では、言葉の意味を分析すれば、あらゆる哲学の答えが出るという主張で、その後、その思想自身を否定し、言葉は文脈と暗黙のルールによる「言語ゲーム」だというのが後期の主張であるという。つまり、「生活形式」と呼ばれる暗黙のルールで展開されており、そのルールをいち速く理解し的確につかむこと、つまり洞察力が必要であると説いています。

ビジネスの交渉の場で、どんなやり取りがあり、暗黙のルールがあるのか、さらに、どんな言葉が飛び交い、何がその会話で求められているのかをすること、これが交渉のキホンですね。「言語ゲーム」の達人こそ交渉人として求められるスキルです。