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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「眼光紙背:食料・エネ高、インフレの足音」から

2011.1.31 日経産業新聞の「眼光紙背:食料・エネ高、インフレの足音」より

国民の消費行動が政変を呼ぶ

コラムでは、今年のダボス会合で「インフレーションと食料価格の高騰」が主題であったことを取り上げている。日本ではその真意が読み取れないようだが、これまでは、一部の発展途上国の話題から世界規模の課題となっていることが要注意だ。

チュニジアに端を発したエジプトなど北アフリカ諸国に広がってきた背景は、ソーシャルメディアの影響もあるが、根本要因は、食料やエネルギーの価格が急上昇し、国民生活を圧迫し始めたことによる不満だという。

インドや中国も物価統計に占める食料の割合が、それぞれ47%、34%と高い。価格高騰が金融引き締めを否応がなく起こすことになり、バブル気味な経済の危機を高めている。中国の歴代王朝も食料問題で体制崩壊に陥った例があり、危機感が強い。

主要国の英国も物価が3.7%上昇、70年代以来の不況下の物価高に入った。米国も消費者物価上昇率が年率3%に高まっている。これはエネルギー価格の高騰が背景にある。

もはや、食料やエネルギーの高騰が、一国の問題ではなく、世界的に広がり、ソーシャルメディアがその状態を赤裸々に伝えている。日本も自給率やエネルギー問題を考えると英国と同様不況下の物価高を受け入れる時代になるだろう。


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「三浦俊彦の目:ニューロマーケティング」から

2011.1.27 日経産業新聞の「三浦俊彦の目:ニューロマーケティング」より

消費者の頭の動きでマーケティング:ニューロマーケティングの挑戦

コラムの著者である三浦俊彦氏は、ブレイン・マシン・インターフェイス(BMI)を利用した欧米で研究が盛んなニューロマーケティング(▶ 参考)について語っている。BMIの仕掛けは、特定の刺激に対する脳波の状態をパターンで識別し、刺激とパターンを対応させて、ロボットなど機械を動かすものだ。三浦氏が紹介しているセガトイズの「マインドフレックス」(▶ 参考)などもBMIの応用だ。

BMIで元になっているニューロサイセンスをマーケティングに応用しようというのがニューロマーケティングだ。コラムでは、「コーク」と「ペプシ」を目隠し検査して美味しさの味覚判定とラベルを見せた時味覚判定を比較すると、ラベルを見せたほうが美味しいという結果を得たという。つまり、美味しさはブランド名から影響を受けていることになり、これまでのブランド名の定性的なマーケティングが、定量的なマーケティングに役立つのではないかという理論だ。

すでに、脳が判断する五感と思考を可視化することで、マーケティングに応用するところまで進みつつあるという。深層心理や非言語領域に働きかけること。ちょっと、「ぞっと」するのは私だけだろうか?


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「眼光紙背:日本人は便利な生活を手放せるか」から

2011.1.27  日経産業新聞の「眼光紙背:日本人は便利な生活を手放せるか」より

温暖化ガスを個人単位で削減を提案は画期的だが、実現は?

コラムでは、昨年末に管直人首相が公表した「一人当たりの温暖化ガス排出量を世界平均年間4.4トンから2050年までに2.2トンにする」というもの。ミクロ単位での設定に正論だが、どこまで実行の目安があるのか、とコラムでは疑問視している。

エネルギー効率の高さは世界的にも高いと自負している日本だが、GDP当たりの生産効率で見た場合の話。日本人一人当たりの排出量は年間9トン。産油国ロシアと変わらず、英国を上回る。これを2.2トンまで下げようというのは厳しいと言わざるを得ない。

排出量の削減は、生産面だけでなく、消費する際の生活水準に直接影響を与えるという。自動車は乗り放題、エアコンはかけっ放し、トイレはシャワー付き温水洗浄で、原発は反対といえばどうか。

首相の宣言公表も良いが、達成可能目標でなければ世界へのリーダーシップも取れない。それは国民一人一人の実績がものをいうというのがエコ。TPPと同様二律背反だ。