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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「Data Focus:経営者の目長く」より

2010.09.14の日経産業新聞の「Data Focus:経営者の目長く」より

経営トップの悩みは「ヒト、カネ、お客さま、新規事業」

 コラムのデータ(NTTレゾナントの2009年、2010年の調査)では、企業の経営層が意識している内部的な課題は、人財育成が、収益性の向上を抜いて一位になったことを上げている。また、「新規事業の育成」や「新製品開発」が伸びているという。

 短期的に生き残った各企業は、中長期的視点から自社の強化に乗り出してきていると映る。

 ただ、これは「生き残った」生存企業の課題であり、生き残れるかどうか見えない企業は未だ短期的な課題に奔走している事実がある。実際、短期的に安易にコストカットとして人財をカットしてしまえば、中長期的な人材の育成は矛盾をはらむことになる。

 人財を軸に、企業の二極化が起こり、嘗ての米国で起こったヘッドハンティングなどの動きも活発化しそうだ。


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「ヒットの経営学(上)」から

2010.09.14の日経産業新聞の「ヒットの経営学(上)」より

新規の風は周辺から

 この特集記事では、ヒット商品、ヒットサービスを生んだ源泉を探っていく。第一回目は、”傍流”の発想が力となり、最後はだれもがヒーローと感じる成功談を取り上げている。事例は、上記を出さない型破りな「蒸気レスIH炊飯器」(三菱電機)。重い本は嫌われるという常識に対抗した60万部のベストセラー「超訳 ニーチェの言葉」(ディスカヴァー・トゥエンティワン)。社内提案会に3度の挑戦で結実したペットボトル飲料「ウコンの力 モーニングレスキュー」(ハウス食品)。

 ここで見え隠れするのは、思いを結実させるために、組織を越えて、時には激しいやり取りに翻弄されながらも、アプローチを変えたり、重要な情報を得て、成功に結びつけている、ニュータイプの「リーダー」だ。このリーダは決して自分だけで成功体験をするのではなく、研究開発、企画提案に絡んでくれたメンバも認められる”誰もがヒーロー”を推進している。そこには、参画意識が高く、モチベーションも高揚する。

 続く記事も興味深い。小林製薬と凸版によるコラボ「魚焼きシート」である。まさに、競合他社からみれば真似できないコラボ。重要なことは、パートナーシップを、これまでのような、「作る人」、「売る人」ではなく、お互いの強みで「作る人」に徹したことだ。熱源は小林製薬、容器は凸版という役割分担を役割分担を明確にした上で、新規市場を形成したと言える。

 前半の開発と製造、企画はA⇒A'の改善型。後半の2社のコラボはA×B⇒Cの典型事例だ。新規事業の骨子は昔も今も変わらない。


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「眼光紙背:無策時こそ自助努力を」光から

2010.09.10の日経産業新聞の「眼光紙背:無策時こそ自助努力を」より

外国人投資家が注目する日本株は?

 コラムでは外国人投資家からみると日本は、成長や政策がなく、デフレだけある「無策」の国と映っている、と説明。

ただ、このイメージも実は織り込み済みで、中長期的な視点から、優良な日本株は買い時だとも。

 中長期的な視点からみる投資家は、足元は円高の影響を受けながらも、新興国が追いつけない技術を持ち、新興国からの成長の恩恵を受ける企業に注目をしているという。

 「買い」の日本株はどうやら日本でも安定株に属するものらしい。無策でも持ちこたえられるのは、お上がどうであれ商売や技術を守ってきた日本企業のしたたかさにあるようだ。


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「日本能率協会調べ:『計画的に経営者育成』36%」より

2010.09.09の日経産業新聞の「日本能率協会調べ:『計画的に経営者育成』36%」より

景気低迷で人財育成は縮小。それが10年後の事業縮小の遠因か?

 この調査では、10年後に世界で活躍できる経営者を「計画的に育成出来ている」と答えた企業は36.3%(2008年、上場企業:日本能率協会)であった。調査側の分析では、景気低迷で人財の経費削減が原因であるという。時間のかかる人財育成に余裕がない、というのが本音だろう。幹部候補に期待される「事業の見方」や「決断力」を知識だけでなく、現場で研ぎ澄ますことが重要だと説いている。

 以前から言い続けているように人財は一日にしてならず。たとえ外部から採用しても、本格的に自社で能力を発揮するには数年必要である。と考えると、今のまま、計画的に幹部候補を育てて行かなければ、何れ、事業の成長が望めなくなる。その時では遅いというのが人財に関わる課題だ。

 1つのアイデアとして、一時流行した異業種交流を、単なる名刺交換会ではなく、人財交流として行い、お互いに幹部候補を入れ替えるなど大胆な方法で促進するのも手ではないだろうか?


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「眼光紙背:安売り軍団の強敵は?」より

2010.09.08の日経産業新聞の「眼光紙背:安売り軍団の強敵は?」より

永遠の課題”適正価格”?

 コラムでは、ユニクロ、ニトリ、ABCマートが、1年前の既存店売上を下回ったことを取り上げ、リーマンショック後2回目のマイナス。逆に連敗中の伊勢丹が7,8月と前年同期よりもプラスに転じた。記録的な猛暑効果を差し引いても、相変わらずの不景気はそのままであることから、潮目が変わったわけではないという。前年の低価格に影響を受け、数量増加を見込めないため、人件費を削減している図式だという。

 そう、強敵は、企業も顧客もコミットできる適正価格。安価であることが武器であることは重要。ただ、自社のとっても適正価格とできる財務体質と人財がいるかがカギ。何れにしても、お財布の紐は固い。