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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「風向計: 若者の検索行動、10代女性はSNSを信頼」から

2017.4.25   日経産業新聞の記事「風向計: 若者の検索行動、10代女性はSNSを信頼」から

検索単位もページから投稿へ

コラムの著者 奥 律哉氏(電通総研 メディアイノベーションラボ 統括責任者)は、年齢層、特に若年層で検索の対象や方法が変化していることについて触れている。

◯SNSが検索サイトにつぐ大きなソース

スマートフォンの普及で、これまでなら欲しい情報を探すには検索サイトを常識のように使ってきたが、最近の若年層はSNS検索を頻繁に使うという。今やSNSは友人や知人たちの会話の場ではなく、自分の欲しい情報と出会うための場にかわってきているという。

特に十代の女子はインスタグラムやツイッター、フェイスブックが情報検索ツールとして使われているという。自分に身近なユーザが発信する情報により信頼をおいていること、情報収集の適正単位が「ページ」ではなく「ポスト(投稿)」単位に変化しているという。ユーザー体験の検索が可能なSNSの方が都合が良いことが要因らしい。

また、SNS上の写真や動画を軸とするビジュアルコミュニケーションによって購買行動や体験消費に影響を受けていることが電通総研の調査からわかった。

若年層は人をフィルターとすることで情報を取捨選択する術を見出している。固有のリテラシーがそこには出来上がりつつある。💡🌍💰happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「眼光紙背:規制緩和と安全、対立項再び」から

2016.10.6   日経産業新聞の記事「眼光紙背:規制緩和と安全、対立項再び」から

運輸行政の止揚

コラムの著者は、このところのバスの安全性認定が急増し、規制緩和と安全性の両方で揺れ動く運輸行政について触れている。

◯バス運行業界は参入規制緩和から一転し大競争時代へ

「セーフティバス」というバス会社の安全性を認定する制度がある。長野県軽井沢町で今年1月におきたツアーバス転落事故を受け、申請が急増しているという。

バス事故対策について国土交通省は検討委員会の議論を踏まえ、事業者に再発防止策を促している。その対策は;

  • 運行管理・車両整備の強化
  • 安全投資計画の実効性
  • 最低保有車両数の引き上げと車齢制限
  • 先進安全車(ASV)への切り替え促進

など、安全のための投資を求める文言が並んでいる。安全対策への投資余力がない事業者は市場からの退場を余儀なくされるという警告も聞こえているという。

20年ほど前は、同省の運輸行政は経済規制の緩和圧力と安全確保のせめぎあいにさらされた。かたや海外ではウーバーやエアビーアンドビーといった運輸・観光には新しい役者が登場し、安全と自由の対立項が見えてきたという。この対立項をいかに止揚するかが、日本の大きな課題である。camerahappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:講義のレベル、深く掘り下げるのも一考」から

2016.6.10 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:講義のレベル、深く掘り下げるのも一考」から

大学を取り巻く環境の変化

コラムの著者 円山 重直氏(東北大学流体科学研究所教授)は、旧帝国大学の資料から当時の講義や学生のレベルを考えると、現代の教育方法も一考すべきことがあるという。

◯東北大学流体科学研究所の創立75周年で発見された資料が示唆

円山教授が所属する流体科学研究所の創始者である沼知福三郎名誉教授の資料が、創立記念の整理で見つかったという。沼知教授は日本で初めてのジェットエンジンの開発に関わった。今回沼知教授の大学生の時代の試験問題を発見、英文で書かれており、内容は当時としては高度なものであったという。大正時代から昭和初期のもので講義ノートなどの資料も発見されたという。

これらは今ではあまり教えていない専門的で、現在の流体力学の講義よりも高度な内容だったという。そこで円山教授が思ったのは、現在の講義が簡単になった理由である。それは、学生の資質である。当時の大学生は、旧帝国大学全体の学生数が現在の東京大学のそれよりも少なかった。もう一つは教員の学生に対する姿勢が違うという。当時、大学は最高レベルのものを教え、学生はそれを理解しようと必死になってついていったという。

いまは、小学校の教諭のように、必要最小限の事項をなるべく多く理解させようと努める。さらに、最近は、各大学が授業評価に、受講する学生の評価が入ることである。難しい講義を行うと、学生の評価が悪くなるので、易しいものとなっていく。

ところが、科学技術の進歩は目覚ましく、多くの分野と項目を生み出し、学生に学ぶべき項目を増やしている。しかし、これに学生による評価システムでは浅く広くになり、イノベーションに必要な深く掘り下げることから遠ざかっている。ここらで以前の講義レベルや姿勢を再考すべき時期かもしれない。pchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:タイで人材確保、日系志望者、給与と安定重視」から

2016.1.12   日経産業新聞の記事「TechnoOnline:タイで人材確保、日系志望者、給与と安定重視」から

意外に低い失業率と日系志望

コラムの著者 近藤 正幸氏(横浜国立大学教授)は、工場や研究所の人気な立地先のタイについて国際通貨基金のデータから分析している。

◯タイでの現地採用の苦労

近藤教授は、国際通貨基金の2015年10月時点での通年の推計失業率は0.80%で非常に低い。このデータをもとに

  1. 日系企業をどのような学生が志望するのか。
  2. 日系志望の学生はタイ企業や外資系企業を志望する学生とは何がちがうのか

を調べた。

調査は設立時から日本との関係が深い某工科系大学の卒業1年目の学部卒業生を対象に同大学の教員と共同で就職意識へのアンケートを行った。結果は、

  • 日系企業志望の学生は60.7%と極めて高い
  • タイ企業は29.2%
  • 日系以外の外資は10.1%

しかし、実際に日系企業に就職しているのは、59.3%で、タイ企業に34.3%、外資系6.5%となり、就職後の満足度は、日系は93.8%で最も高い。

日系志望者の就職動機は、仕事との相性がトップで、規模・安定性、給与となるが、タイ企業志望者は将来性、外資系は仕事との相性となったという。このように日系企業は「給与」と「安定性」で、企業側の「安定性」のみの重視とは温度差がある。今後日系企業には報酬面が重要になろうが、タイの学生の日系企業人気はしばらく続きそうだ。pchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「眼光紙背:ネット広告、メディア重視せず」から

2010.10.11の日経産業新聞の「眼光紙背:ネット広告、メディア重視せず」から

広告もマスメディアとソーシャルメディアを使い分けの時代へ

コラムでは、インターネット広告が従来のマスメディア広告と違った位置付けになっきていると指摘する。従来は、各メディアのリーチや読者・視聴者の傾向や属性などに応じて広告を出稿。インターネット広告では、ネット上のあらゆるサイトやページの広告枠を一度に合算し、その中から、メッセージの到達しやすい集団を狙って広告を打つ戦略だ。広告主は、メディア単位の広告枠ではなく、ネット上に仮想的にある広告の寄せ集め枠を買う。つまり、広告媒体として、メディアに無関係に存在することになる。今までのコンテンツとメディアのひも付けが意味をなさない。

一方、口コミを中心としたソーシャルメディアでは、口コミを起こすインフルエンサー(影響を与える人)へのアプローチが、口コミを起こす生身の人間の属性には無関係に、コンテンツと広告内容が連動している。散在するインターネット広告とは真逆な性質だ。インフルエンサーは、インターネットでマス広告を考える広告枠ではなく、コンテンツそのものでもあり、広告枠を口コミで拡げる対象でもある。

コラムでも指摘するように、マス広告でさえ、知恵とITの知見が必要な上、さらにソーシャルメディアまで違った知恵と知見が必要なようだ。