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2016.10.6   日経産業新聞の記事「眼光紙背:規制緩和と安全、対立項再び」から

運輸行政の止揚

コラムの著者は、このところのバスの安全性認定が急増し、規制緩和と安全性の両方で揺れ動く運輸行政について触れている。

◯バス運行業界は参入規制緩和から一転し大競争時代へ

「セーフティバス」というバス会社の安全性を認定する制度がある。長野県軽井沢町で今年1月におきたツアーバス転落事故を受け、申請が急増しているという。

バス事故対策について国土交通省は検討委員会の議論を踏まえ、事業者に再発防止策を促している。その対策は;

  • 運行管理・車両整備の強化
  • 安全投資計画の実効性
  • 最低保有車両数の引き上げと車齢制限
  • 先進安全車(ASV)への切り替え促進

など、安全のための投資を求める文言が並んでいる。安全対策への投資余力がない事業者は市場からの退場を余儀なくされるという警告も聞こえているという。

20年ほど前は、同省の運輸行政は経済規制の緩和圧力と安全確保のせめぎあいにさらされた。かたや海外ではウーバーやエアビーアンドビーといった運輸・観光には新しい役者が登場し、安全と自由の対立項が見えてきたという。この対立項をいかに止揚するかが、日本の大きな課題である。camerahappy01

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