ちょっと変わった応用

【ヒット商品のネタ出しの会】日本経済新聞の記事「社説:デジタル時代の新紙幣が問う現金の役割」から

2024.7.3  日本経済新聞の記事「社説:デジタル時代の新紙幣が問う現金の役割」から

お金の流通や決済の仕組みの望ましいあり方を考える好機

今月3日に新しい紙幣(日本銀行券)が発行された。デジタル時代でスマホ決済など普及するなかで現金の役割が問われるときの発行である。社説の著者によれば、デフレーションからインフレーションへ変わる潮目でもある。これからの現金のあり方や決済について考えるチャンスと社説の著者は語っている。

○今後も紙幣はデジタル系金融と併存

社説では今回の改刷は偽造防止が主目的だという。そこで多くの偽造対策の技術が取り込まれている。例えば、肖像画が立体的に見える3Dホログラムなど最先端技術を採用している。旧紙幣ももちろんそのまま利用できる。

だが、日本国内には明確な目的なく自宅などで保有する「タンス預金」については有効活用を考える契機になりうるという。数字にも出ている。紙幣の発行残高約120兆円のうち、半分の約60兆円がタンス預金と推計されている。タンス預金が消費などに回れば経済活動が刺激されるが、使わない間に物価が上昇すれば現金の実質価値は目減りする。日銀も3月、17年ぶりの利上げに踏み切った。今年から少額投資非課税制度(NISA)もされた。タンス預金を適切な投資に回すのも選択肢になろう。

デジタル時代に普及したキャッシュレス決済は、現金インフラ投資の重さで伸び、中国や韓国では日本のキャッシュレス比率4割以上で8〜9割超と高いことからも見劣りがしている。新紙幣導入によるATMや券売機の改修コストも大きく、中小や飲食店ではコスト高で改修が遅れるため、これを機に省人化やキャッシュレス化の支援施策をすべきであろう。

日本銀行は、海外でも試行されている「デジタル通貨」の研究を進めている。乱立する民間のデジタルマネーを繋ぎ、利用者に利便性と安全性を高めた「デジタル円」の取り組みも重要であろう。そこには新たな金融のイノベーションが起こる可能性もある。紙幣がなくなることは見通せないが、しばらくはデジタル化と並走する形で未来は移行していく。💴🎤🪐🚀💻💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌏happy01🇯🇵


【ヒット商品のネタ出しの会】日本経済新聞の記事「春秋:『耳をそろえてカネを返せ』と新紙幣」から

2024.7.3   日本経済新聞の記事「春秋:『耳をそろえてカネを返せ』と新紙幣」から

通貨の歴史は偽造の歴史

コラムの著者の調べで慶應義塾大学の利光三津夫名誉教授の著書「古貨幣七十話」によれば、「耳をそろえてカネを返せ」との耳とは、大判小判の縁(ふち)を指すという。江戸時代、縁を削って金を掠め取る犯罪が横行したため、削り跡がないかを確認する所作を「耳をそろえる」ことになるという。つまり、通貨には常に偽造が伴っているからである。

○国の信用を落とすのは偽札だけでなく財政の舵取りも

コラムの著者が貨幣と偽造に触れるのは、今年7月3日に新紙幣が発行されたからである。期を同じくして、日本銀行の貨幣博物館では新札をテーマにした特別展を開催中であるという。新紙幣には、画像が浮かぶ世界初の3Dホログラムに、コピー不可の微細文字が施されている。渋沢栄一らの肖像には1ミリ幅に10本以上の線が描き込まれている。さらに、「偽札作りは重罪です」と、パンフレットに掲載して、警告を発している。

貨幣の偽造が重罪なのは、通貨の信用を損なうからである。通貨の信用は国の信用に裏書きされている。一方で国家の信用は通貨のみならず、国庫の財政状態も問われる。現状、1200兆円超えの財政赤字(国の借金)がある。信認を保ちつつ、耳を揃えてどう返していくか。新札発行を気に考えなばならない。💸💴🏠🚲🍼👶📕✈️👝🚗✒️📕🧑‍⚖️👩👨💬📻⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品のネタ出しの会】 日本経済新聞の記事「私見卓見:環境商品、消費者の行動変容促せ」から

2024.7.2  日本経済新聞の記事「私見卓見:環境商品、消費者の行動変容促せ」から

台風の目はEUが禁止する「グリーンウォッシュ(見せかけの環境対応)」

環境に配慮したことをロゴやマークで図案化し、商品パッケージなどに印字・掲載したエコラベル商品が増えているという。コラムの著者 佐々木 努氏(日本総合研究所 プリンシパル)は、EUがグリーンウォッシュを禁止する指令案を出したことから、メーカーのこのような消費者の行動変容を促すコミュニケーションは転機を迎えているという。

○メーカーは広告宣伝、販促費の一部を消費者へのECO行動への啓発・教育活動にあたる必要がある

佐々木氏は、「ECO」や「グリーン」「自然にやさしい」といった文言とともにロゴや図案をつけることは少なくともメーカーの自主基準で設定しているが故に、グリーンウォッシュを禁止する指令案でみると、一般的な環境訴求はNGだという。佐々木氏は、メーカーが環境を軸に消費者に行動変容を促すことは、地道なロゴや図案でも良いとしている。ただ、それが消費者を惑わせる商品と見分けがつかないことが問題だとしている。「グリーン」「自然にやさしい」では実証できないところに問題があり、消費者を惑わす要因とされる。

まず業界として、グリーンウォッシュで消費者を惑わす商品を市場から排除しなければならない。ただ、これまでのエコラベルという考えは悪くないが、その「良さ」をもっと積極的に転換すべきだと、佐々木氏は指摘している。つまり企業独自のラベルをなくして、第三者認証や業界団体の設定したラベルに置き換えることが考えられる。ただ、その際も、ラベル自体の認知を高める啓発が必要で、投下する資金と労力に見合わない。

佐々木氏によれば、環境配慮商品に関わる消費者の行動変容を起こすには、次のような流れが考えられると言う:

  • 消費者が店に来る前に環境配慮商品に対する啓発や教育が必要である
  • 消費者が環境への配慮の意識が高い状態で、対象商品を認知する必要がある
  • さらに消費者は、商品を認知した後、関心を寄せ、訴求内容を理解・評価しなければならない
  • ようやく、理解と高い評価で購買行動に移る

という一気通貫が理想的である。そのためにも、メーカーは宣伝や販促費の一部を実践的な環境配慮商品の啓発・教育活動に充てねばならないだろうと、佐々木は予想している。行政との連携や店舗でのメーカーと小売業者の連携などまだまだ工夫の余地があるという。🍴💊😴🛏️🎸♪💬📻⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵🇫🇷🇩🇪🇳🇱🇧🇪🇮🇹🇪🇸🇵🇹


【ヒット商品のネタ出しの会】日本経済新聞の記事「春秋:表向きは丁重、人を疎外するシステム」から

2024.6.30   日本経済新聞の記事「春秋:表向きは丁重、人を疎外するシステム」から

カスタマーハラスメント対策と顧客サービスの間で不幸な負の連鎖が発生

コラムの著者の居間にあるエアコンが故障した。早速メーカーのお客様相談センターに連絡したが、その際のやり取りと問題解決を伝える側と解決に向けた対策を示す側にいつしか不信感による負のスパイラルがあるという。

○管理コスト削減とサービス向上の根本

コラムの著者は、購入後3年目のエアコンで、10年保証を申し込んだはずだと思い出し、領収書を探し当てて一安心した。すぐに、メーカーのお客さま相談センターに連絡する。電話は自動応答で、対応に必要な窓口を電話のボタンで案内してきた。続いて、

「なお、お申し出を聞き漏らさぬように通話内容を録音させていただきます」

との音声メッセージが聞こえた。声は優しいが先方の警戒心がにおうという。BGMを聞きながら待つことさらに3分ほど。やっと係員が出ると思ったら「お客さま、どうされました?」という、状況に似つかわしくない反応で、コラムの著者は当然故障の対応を聞いてるに決まっているのに、素っ頓狂の話である。

その後も製品の型式番号、買った店など事細かく聞き出された。さらに勘違いを避けてか、室外機の周りに障害物はないかとか、温度設定を16度まで下げてみたかなど聞かれた。なかなか自社製品の故障とは認定しない。さらに修理費がかかると言う。ちょっと待てよ、10年保証があったはずだといえば、「量販店の保証なのでそちらにかけ直してください」と丁寧だが、いちからのやり直しを告げられ、うんざりした。

表向きは丁重だが、でも本質において人間を疎外するこのシステムは何だろうとコラムの著者は指摘している。滑らかな舌の裏に心を感じない。確かに、悪質なカスタマーハラスメントのせいか、対応する側もマニュアルで防御を強めざるを得ないという。苦情を言う側は、杓子定規な応答に苛立つ。メーカーも顧客サービスの向上を考え、ハラスメント対策もしているが、どこか商品を通じて、信頼の輪がなく、負のサイクルが出来上がっている。☎️🏠🚲🍼👶📕✈️👝🚗✒️📕🧑‍⚖️👩👨💬📻⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品のネタ出しの会】日本経済新聞の記事「社説:世界が不安を覚えた米大統領選の討論会」から

2024.6.29  日本経済新聞の記事「社説:世界が不安を覚えた米大統領選の討論会」から

株国際情勢が不安定さを増す中で超大国のリーダーがどう振る舞うのか

社説の著者によれば、世界が国民が指導力をかつてないほど必要とされているにも関わらず、米大統領選挙の候補者が行っら討論会は不安の先行したと言う。4年前の「史上最低の討論会」と米メディアに酷評された以上に厳しい。米CNNの調査では討論会でトランプ氏が勝利したとの回答は67%、バイデン氏は33%だったと言う。この影響は今後の世界情勢にどのような影響を与えるのであろうか。

○世界の安定に資する力強い言葉と処方箋を国民のみならず世界の人が望んでいる

社説で説いているのは一国の大統領選挙が国内政治のみならず、世界の動きを変える力を持つ超大国アメリカであるからこそ、今回のトランプ氏とバイデン大統領の討論会は内輪の話ではない点である。

確かに4年前の「史上最低の討論会」で酷評された討論の進行問題は解決されている。今回は相手の発言中、マイクの音声を切る措置をとったことから、進行の問題はなかった。にも関わらず、「史上最悪の大統領」と罵り合うなど、中傷合戦は変わったいない。

81歳で現職大統領の中で最高齢のバイデン氏はしわがれ声と言い淀みが目立ち、精彩を欠いた。政府債務に関する質問では、回答が要領を得ない場面もあったと言う。民主党内では党候補指名を前に勇退を求める意見が再燃しそうである。

一方、トランプ前大統領は質問をはぐらかし、虚偽を織り交ぜた主張を一方的に捲し立てた。トランプ氏は「就任前にロシアとウクライナを停戦させる」と豪語したが、その方法や道筋は明確でない。相変わらず、NATO加盟国は適切な国防費を負担しない限り、NATO自体の支持をしないとも持論を展開している。NATOの結束を弱め、ロシアを勢い付ける発言となり慎むべきであろう。バイデン氏もパレスチナ自治区ガザの衝突に、自らの停戦案の重要性を説いたが、実行性のある説得のある説明は乏しい。いずれも超大国アメリカのリーダーとして世界の安定を目的に力強い論調と処方箋を正確にしていない。米国民のみならず世界の人々が望んでいるのは、世界安定であり、これに対する力強い論調と処方箋である。🎤🪐🚀💻💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇺🇸