テレビ

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「市場トレンド私はこう読む:加齢を時系列で追う」から

2012.9.21  日経産業新聞の記事「市場トレンド私はこう読む:加齢を時系列で追う」から

世代ごとに固有の傾向あり

コラムの著者 奥 律哉氏(電通総研研究主席兼メディアイノベーション研究部長)はそれぞれの世代が青春時代のメディア利用体験に強く影響され、年を取ってもそのメディアに継続的に接触する傾向が強いと述べている。

○デジタル化やネットの普及がメディアにどのような影響を与えているのか

影響を、性別と年齢の時系列データを使って、その増減に焦点を当てた分析をすることがあるという。

上図で、以下の分類でテレビに視聴率分析を行うという。

  • KIDS(4~12歳)
  • TEEN(13~19歳)
  • M1(20~34歳男性)
  • F1(20~34歳女性)
  • M2(35~49歳男性)
  • F2(35~49歳女性)
  • M3(50歳以上男性)
  • F3350歳以上女性)

ここで2010年のF2の世代は、15年前にはF1であったことになる。つまり、2010年のF2の分析を行う時、15年前のF2よりもF1tと比べて分析する方が納得できる知見があるという。

○世代ごとの固有傾向

そこで、それぞれの青春時代のメディアに強く影響を受けていることも分かる。

  • 66世代=1966年生まれ(現在45から46歳)前後=テレビ世代
  • 76世代=1976年生まれ(現在35から36歳)前後=PC世代
  • 86世代=1986年生まれ(現在25から26歳)前後=携帯(電話)世代
  • 96世代=1996年生まれ(現在15から16歳)前後=マルチデバイス・クラウド世代

というメディアリテラシー(読み解く力)の区分があるという。このような加齢の時系列でメディアの傾向が掴める。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「市場トレンド私はこう読む:企業CM、社会性全面に」から

2012.9.14  日経産業新聞の記事「市場トレンド私はこう読む:企業CM、社会性全面に」から

消費のあるべき姿を追求

コラムの著者 山本 直人氏(コンサルタント・青山学院大学講師)は、カンヌ国際クリエーティブ祭を題材に広告手法の多様性について語っている!

○「広告」の名称が消えた

もとは、カンヌ国際「広告祭」であったが、すでに広告の枠を超えていることから、名称が、カンヌ国際クリエーティブ祭に変わったという。

中でも、様々な国で、「ノンフィクション」技法が広まり高い評価を受けているという。日本でもオリンピックの前後に選手の生い立ちをたどったテレビCMが多く見られ、海外でも高い評価を受けているものもあるという。

○ノンフィクション技法のブームの背景

経済の停滞感のある先進国では、環境問題への関心が高まり続け、「消費のあるべき姿」を見つめ直し、究極は、「ブランドのあるべき姿」が自ずと見えてくるところであると山本氏は語る。

もう1つの要因は、デジタル技術の普及で、無数のコンテンツがネット上であふれるようになってきたことである。ちょっとしたユニークなコンテンツが瞬く間に世界を駆け巡り、何千万という人が見る。広告クリエーターはこのような事実を見逃すはずはない。これからは社会性を基盤にしたコンテンツの「編集能力」が求められるという。happy01tv


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:賢いテレビとCM、視聴者の反応、収集可能」から

2012.4.3   日経産業新聞の記事「TechnoOnline:賢いテレビとCM、視聴者の反応、収集可能」から

考えるべきマスコミ広告の可能性

コラムの著者 山﨑弘郎氏(東京大学名誉教授)は、インターネット広告に比べ、テレビの広告がアナログ方式と時代と同様に、番組の途中や番組の合間に宣伝広告を挿入する形式を変えていないことに伸び悩みの原因があるのではないかという指摘である。

次世代テレビが、テレビに高機能なスマートフォンやPCの機能を組み合わせたり、音声やジェスチャーなどの認識技術を導入してユーザー・インターフェイスを実現したりと話題が多い。

ところが、山﨑氏が指摘するのは、放送方式がアナログからデジタルに大きく変わったにも関わらず、依然として広告の提供方式が変化していないということである。デジタル方式であれば、双方向性やインターネットとの連動が可能であるのに、工夫がないという。個人の嗜好情報に合わせて、商品やサービスを提示できれば、広告効果は大きく、視聴者の反応も目にみえてよい。しかし、個人の情報の取得は、背景にプライバシーの侵害の可能性も出てくる。このあたりのルールが必要で、さらにそのルールに則った広告がアナログ型ではなく、双方向とプライバシーを鑑みたものが必要であろう。

山﨑教授は、次世代のスマートテレビ実現に合わせて、次世代の広告にも期待したいという。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:生涯教育、前向きな姿勢、授業熱く」から

2012.3.23   日経産業新聞の記事「TechnoOnline:生涯教育、前向きな姿勢、授業熱く」から

生きることは学ぶこと

コラムの著者 渡辺慎介氏(放送大学神奈川学習センター所長)は、教育は能動的受動的の何れにおいても、人が生きる中で進んでいき、学校教育はとりわけ、専門性、内容の深さ、学習効率を考えると最も勝っているという。

小学校から中高、大学と進学するにつれて、学習への意欲が次第に失われるという。大学では、「プロジェクト・ベースト・ラーニング(プロジェクトに立脚した学習法)」が最近もてはやされているという。意欲の回復を狙ってのことであろう。1つの課題に取り組んでいく中で、学生は学ぶべき分野に気付き、課題解決のために基礎学問を学び直すという動機付けの手法である。

渡辺氏が勤務する放送大学は、テレビとラジオの通信教育であるが、学習センターでの対面式の面接授業は、非常に教える側も受講する側も熱心で、生き生きしたやり取りが展開しているという。まさに、オープンな学生制度であるからこそ、年齢も経験も多様な学生が集まり、プロジェクト・ベースト・ラーニングが知らず知らずに形成されるという。多くの意欲ある学生が更に授業の質を高めているという。生涯教育の1つの取り組み方を示している。happy01househotel


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:コンテクストずらし」から

2012.1.26   日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:コンテクストずらし」から

変化した状況に笑いが

コラムの著者 中央大学商学部の三浦俊彦教授が示すのは、漫才やお笑いに隠された「コンテクストずらし」がマーケティング戦略に役立つという点である。

漫才コンビ「爆笑問題」やパンクブーブーなど若手お笑い芸人らで優れたお笑いに共通しているのが、「コンテクストずらし」という。聴きなれない言葉であるが、コンテクストとは、言語学でいう文脈や状況のこと。コンテクストずらしとは、その場の文脈や状況を一瞬ずらすことによって、同じものが、まったく違ったモノに見えることを指している。ここに、企業の広告やマーケティング戦略で利用できる内容があるという。

【漫才でのコンテクストずらし】

・漫才コンビ「サンドウィッチマン」宅配ピザ:

  • タクシーで来る宅配ピザの配達人
  • お釣り
  • ピザの注文

など、本来の意味をずらすことで「笑い」が生まれる。

エンタの神様 サンドウィッチマンの動画 宅配ピザ

【サントリー食品インターナショナルのTV広告:緑茶飲料『伊右衛門』】

・俳優の本木雅弘さんと宮沢りえさんによる京都の歴史を感じさせるコンテクストで、ペット飲料を超えて何か深い味わいのある伝統のお茶に見えるてくる。

このように、お笑いや漫才はコンテクストずらしの凝縮と考えれば、企業広告やマーケティング戦略でブランドを認知させる手法とみることもできる。happy01