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【ヒット商品のネタ出しの会】日本経済新聞の記事「あすへの話題:アジア的世界観」から

2024.6.27  日本経済新聞の記事「あすへの話題:アジア的世界観」から

アジア的な思索を現代西洋哲学で言語化したアニメイテド・ペルソナや誕生肯定

コラムの著者 森岡 正博氏(哲学者)は、前回の世界観や価値観が違う人たちと対話をさらに深掘りしている。

○哲学をする魅力だけで交流できる異世界を構築したい

森岡氏によると、日本の大学にいる哲学者の多くは、古代ギリシャから始まる現代の欧米に至るまでの西洋哲学の伝統が本流であると信じて疑わないという。その証拠に森岡氏が東京大学の学生であったころから哲学のコースで教えるものは西洋哲学のみであるという。アジアの哲学や伝統的な日本の哲学は、東京大学文学部の哲学専修課程にも対象となっていないという。

森岡氏は東大生であったことからこの偏りに疑問を持っていたという。森岡氏が自分のこころを顧みるとアジア的な世界観や自然観がありありと存在していることを実感する。例えば、人間も動物も植物もすべてを平等に包み込んでそれらの中に流れる大いなる「いのち」のようなものを捉える感性が、森岡氏には実在する。それはインドでは「アートマン」として考えられたものであり、中国は気の流れとして考えられたものでもある。西洋にも同じ考えはあるが、アジアとは違って哲学を決定する概念として練り上げられなかった。

このコラムで森岡氏が語ってきた、アニメイテド・ペルソナや誕生肯定の概念は、森岡氏のこころの内部にあるアジア的なものを現代西洋哲学のやり方で言語化したものとも言えるという。森岡氏は、自分の感性を大事にしながら、世界の様々な地域の若い哲学者と対話していきたいと希望している。このような対話の場を東京近郊で作っていければ楽しいのではないと提案している。本気で哲学をする魅力だけで交流できるような異世界ができないかとも考えているという。👶💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品のネタ出しの会】日本経済新聞の記事「社説:サイバー対策の甘さ露呈したJAXA」から

2024.6.27  日本経済新聞の記事「社説:サイバー対策の甘さ露呈したJAXA」から

政府指針を上回るセキュリティー対策も施しても不断の見直し必要

社説の著者によれば、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が複数回のサイバー攻撃を受け内部情報が漏洩したという。セキュリティー対策にはある意味で日本の中でも先端であったにも関わらず、油断としか言いようがないという。最近は宇宙開発は安全保障に関わる機密性が増えてきている。この状況で、重要な技術情報を扱う組織が度重なる被害に遭うと国家の安全保障を脅かしかねない。

○VPNの脆弱性を突かれた外国からのサイバー攻撃

社説によれば、不正侵入されたネットワークを遮断してJAXAは外部専門家とともに調査を進めている。このネットワークにはロケットや人工衛星の運用、安全保障に関わる情報は扱っていないと、政府は「特段の支障はない」としている。

だが、JAXA単独ならまだしも、国際的な研究開発機関、企業や米国のNASA、防衛省などの情報が漏れた可能性もあるという。これでは国際的な情報のやりとりから日本の企業や研究機関から外されかねない。現状の被害実態の把握を調査して発表すべきであると、社説の著者は指摘している。

今回のサイバー攻撃は、VPN装置のファームウェアの脆弱性を踏み台にしたようで、しかも、JAXAの国内拠点を結ぶVPN装置にはメーカーの保守期間を過ぎた古い機器もあったという。保守点検の段階でサイバー攻撃の対策が後手になったのは問題であろう。

確かに政府の指針以上のサイバー攻撃対策を行い、外部からの技術の導入にも積極てきであったJAXAにこ関わらず、不正侵入が警察からの通報まで発見ができなかったという点も認識が甘い言わざるを得ない。再発防止には専門人材の育成と外部の専門企業や研究機関との連携も強化すべきであろう。

政府の先手を打って被害を防ぐ「能動的サイバー防御」の導入も日進月歩の技術革新に対して、不断の見直しが必要であろうと社説では指摘している。🌕🪐🚀💻💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品のネタ出しの会】 日本経済新聞の記事「私見卓見:リスク情報の開示は人権視点で」から

2024.6.25  日本経済新聞の記事「私見卓見:リスク情報の開示は人権視点で」から

消費者からの大きな非難よりも被害の回復、拡大防止が優先

コラムの著者 古谷 由紀子氏(一般財団法人CSOネットワーク代表理事)によれば、紅麹原料を使った機能性表示食品が多くの被害を生んだ小林製薬の製品への対応に速やかな製品リスクの開示ができなかった理由の背後に、日本企業の消費者への人権の視点の欠如があると訴えている。

○消費者の人権を尊重する企業がリスクも回避できる

古谷氏は、同社が製品リスク情報の開示に多くの時間がかかったのかについて日本企業の消費者への人権に対する視点の欠如が原因であると説いている。

小林製薬は紅麹商品による肝疾患の症例を初めて把握してから少なくとも2ヶ月以上を経て自主回収を公表し、結果、健康被害を拡大したと言われている。そこには同社のみならず日本企業に顧客の安全や知らされる権利が人権にあるという視点の欠如があったのではないかと指摘している。

日本企業の品質については、消費者の厳しい要求に応える取り組みを進めてきた。だが、企業のリスク管理は、経営へのダメージを最優先するために、レピュテーションリスク(企業の評判を害する恐れ)を避けるという認識で動いている。つまり、日本企業のリスク管理の問題点は、あくまでも自社の経営リスクへの対応であって、顧客である消費者に向けたものではない点である。

世界的企業が国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づいて、

  • 人権方針の策定
  • 人権デューデリジェンスの実施
  • 苦情処理メカニズムの整備

などを急ピッチで推進している。その背景には品質問題は消費者へのリスクであって、消費者から大きな非難を浴びることの考慮よりも消費者被害の回復・拡大防止の考慮がある。

いくら、紅麹事案のように再発防止策を練っても、消費者のリスクの視点で行動しなければ問題は解決しないと古谷氏は指摘している。問題の本質の理解が進まない限り、消費者への速やかな製品リスク情報の開示は困難で、今後も同様の事案が起きる可能性があろう。🍴💊😴🛏️🎸♪💬📻⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品のネタ出しの会】日本経済新聞の記事「社説:『骨太』の名に値する成長戦略示たか」から

2024.6.22  日本経済新聞の記事「社説:『骨太』の名に値する成長戦略示たか」から

日本経済はデフレから脱却したものの稼ぐ力が弱く持続的な経済成長は望めない

社説の著者によれば、6月21日、経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)を日本政府は閣議決定した。日本経済を新しい経済成長軌道に載せる方針であるとするが、内容は、「骨太」の名に相応しい戦略とは言い難いという。

○政府の力を借りずに独り立ちできる産業を作る道筋が読み取れない

社説によれば、確かに骨太の方針にある「デフレから完全に脱却し、成長型の経済を実現する千載一遇の歴史的な機会」であるという認識はあっている。つまり物価と賃金の上昇は鮮明となり、日本経済はデフレ状態から脱してきている。だが、賃上げはまだ物価の上昇には遠く、消費に力強さがない。つまり企業が新しい価値を生み出し、稼ぐ力を高めない限り、本格的な賃金上昇を伴う持続的成長は望めない状態である。

経済を屋台骨を支える産業の育成がもっとも重要で、骨太の方針では、次世代半導体の量産を後押しする法整備を盛り込んだ。AIや自動運転に欠かせない先端半導体の供給網を国内に構築するための財政支援を行う。多くで語られるように日本の半導体産業は世界的な競争に負けたが、これが最後の再興のチャンスと言える。ただ、財政支援をいつまでも続けられることで再興が成り立つとは言えず、新産業の自律が必要であろう。🚗🤖💻💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品のネタ出しの会】日本経済新聞の記事「テクノ新世 もっと人間らしく(5):技術も人も『倫理的であれ』、未来紡ぐ私たちの理性」から

2024.6.22  日本経済新聞の記事「テクノ新世 もっと人間らしく(5):技術も人も『倫理的であれ』、未来紡ぐ私たちの理性」から

考え、判断する特権が人間だけでなくなる近未来

コラムの著者によれば、この連載企画「テクノ新世」は2023年5月から開始したという。当時はハリウッドに広がるAIに対するストライキが話題になっていた。オープンAIの生成AI「ChatGPT」は2022年11月のわずか半年で、創造性が求められる脚本家や俳優の雇用まで脅かしていた。

○「真の問題はAIによって私たちが現実と仮想の区別を失うかどうかだ」

こう指摘したのは、米ハーバード大学のマイケル・サンデル教授である。AIが生み出す本物そっくりの映像や音声は、民主主義の根幹を脅かすようになったという。今年11月に大統領選挙を控える米国ではバイデン大統領になりすました偽の自動音声通話が有権者の投票行動を撹乱しているという。

コラムの著者によると、連載「テクノ新世」が進む間も生成AIの進化は止まることを知らない。オープンAIの元社員、レオポルド・アッシェンプレナー氏の論文によると、2019年の基盤モデル「GPT-2」で動作するChatGPTの知能は幼稚園児程度であったという。2020年の「GPT-3」は小学生並みに、2023年の「GPT-4」は賢い高校生の域に成長したという。同氏は2030年ごろChatGPTが人間の知性を圧倒すると予測している。ここで、取材陣は、このような圧倒的な知能をもったAIを人類は正しく制御できるのか。そこで、テクノロジーが文明に与える影響やリスクを世界の哲学者に聞くと、多くが警鐘をならし、考え、判断することが人間の特権でなくなる未来には、テクノロジーも倫理を持つことが求められる。つまり、テクノロジーのあり方の議論は、人間性とは何かを考える議論に近づいていくという。🤖👶💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵🇺🇸