Previous month:
2023年7 月
Next month:
2023年9 月

2023年8 月

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:米で広がる『静かなる採用』」から

2023.8.15  日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:米で広がる『静かなる採用』」から

戦略的で意図的な静かな採用は最大効果

コラムの著者 ロッシェル・カップ氏(ジャパン・インターカルチュラル・コンサルティング社長)によれば、昨年米国で「quiet quitting(静かなる退職)」という言葉が流行したという。職務には就ているものの十分に仕事の遂行に従事していない社員を指す。それ以後、「quiet(静かなる)」の言葉が流行し、最近最も注目されているのが「quiet hiring(静かな採用)」であるという。カップ氏はGoogleも利用している「quiet hiring(静かな採用)」について語っている。

◯逆に「静かな退職」を避ける

 カップ氏によれば、静かな採用は社員を新たに雇用する代わりに、既存の社員に新たな役割や責任を割り当てることを指すという。彼らを訓練(リスキリング)して今までとは違ったビジネスを支援させる。

企業は、この静かなる採用を戦略的に「ストレッチ・アサインメント」として、達成が容易でない、ストレッチが必要と思われる仕事内容をあえて任せることで、社員の成長する機会を与えるものである。

Googleでは、静かな採用を自分の職務内容以上の職務や責任を担うように努力したスタッフには昇進を与えることで実践しているという。正しく実践されれば、社員のキャリア志向を満たし、企業側には忠誠心を高めると同時に給与コストを抑制できる最大の効果が期待できるという。これまで一つの目的だけに雇用をすることに慣れている米国企業にとっては新たなアップローチである。💬👩👦💵📶📈💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇺🇸🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「トレンド語り:『アルモンデ』料理、値上げに楽しく対抗」から 

2023.8.9  日経産業新聞の記事「トレンド語り:『アルモンデ』料理、値上げに楽しく対抗」から

あるもので工夫しながら楽しむ料理の姿勢自体がトレンド

インスタグラムやX(旧Twitter)などSNSで新しいトレンドが生まれているが、コラムの著者 粟飯原 理咲氏(アイランド代表)は2023年上半期トレンド料理を紹介している。

◯SNSから日々のトレンドやアイデアが誕生

 粟飯原氏によれば、自社が運営する「フーディストサービス」(料理インフルエンサーが約3万人参加)が発表する2023年上半期トレンド料理ワード大賞は、順に

  1. 「暗殺者のパスタ」
  2. 「アルモンデ」
  3. 「ライスペーパー」

であるという。

  • 1位「暗殺者のパスタ」:南イタリアのプーリア州発祥の料理。乾燥スパゲティを茹でずにフライパンで焼いてからトマトソースで煮込んで作るという。インフルエンサーの紹介で拡散。「トマトソースが飛び散って殺人現場のよう」とか「唐辛子が殺人的に辛い」などが由来とされており、ネーミングのインパクトでSNSの首位に。
  • 2位「アルモンデ」:物価高騰の対抗策として節約志向が濃くなり、それを反映して冷蔵庫に「あるもの」やストック食材を活用した料理。節約を悲観的になるのではなく、工夫して楽しもうという姿勢が支持された。
  • 3位「ライスペーパー」:生春巻きの皮だけでなく、スイーツやおつまみなど新しい試みがSNSで拡散。

節約志向などはまだまだトレンドにある。厳しい状況を楽しみに変えるトレンドとアイデアが面白い。🥟🍝🍽️🍳📕🍿📱💻📳🍂🥻👔💡🚕🥬🥕🍞🐱📶📺🦠😷🍲🍵🏢📶🏢💡⚡️🌏happy01📂🌍🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「Smart Times:『真の女性活躍』時代を」から

2023.8.9 日経産業新聞の記事「Smart Times:『真の女性活躍』時代を」から

女性が高付加価値な労働力となれば真価を発揮

コラムの著者 加藤 史子氏(WAazing代表取締役社長CEO)はIMFの統計やエコノミストの為替見通し、GDP統計、OECDの労働生産性などのデータから推定し、女性が真に活躍しなければ日本経済の再浮上が厳しいことを述べている。

○第4位のドイツに追い抜かれる日本

加藤氏によれば、以下のような統計があるという:

  • IMFの経済見通し:2022年のGDPで日本は4兆3006億ドルでドイツは4兆311億ドルで約6.7%増えれば逆転する。
  • 第一生命経済研究所の熊野英生氏(主席エコノミスト)によればドル相場が年間平均で1ドル=137.06円より円安に振れれば順位はドイツと日本で入れ替わる。
  • 労働生産性人口とGDPでみると、米3.31億人、中国14.12億人、日本1.25億人、ドイツ8320万人で、国民一人当たりの生産性はドイツが上である。
  • OECDデータに基づく2021年の日本の時間当たりの労働生産性:米国85.0ドル、日本49.9ドルでOECD加盟国38カ国中27位であった。すでに昨年台湾に抜かれている。

これまでGDPは日本にとって戦後から復興の象徴と思われてきた。確かに、朝鮮戦争から高度経済成長期(1997年までとして)まで年平均10%の成長を続けてきた。こういった場合の指標であった。だが、2010年に中国に世界2位の座を明け渡している。

女性の活躍が叫ばれる昨今、人口の半分を女性が高付加価値な労働を担わずに残りの男性たちだけで世界第2位の経済大国を42年間、第3位を13年間続けてきた。今後は、女性が高付加価値な労働力となり女性の所得も上がるとすると、これまで日本の経済を牽引してきた男性の労をねぎらいつつ日本経済を牽引する社会を構築しなればならない状況である。👩‍🎓👨‍🎓💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵🇺🇸🇨🇳🇩🇪


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:日本の『低い』勤務意識」から

2023.8.8  日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:日本の『低い』勤務意識」から

もはや仕事満足度という考えは新時代には合わない

コラムの著者 校條 浩氏(米NSVウルフ・キャピタルマネージングパートナー)によれば、日本企業の社員の勤労意識がとても低いと米調査会社ギャラップが世界中の企業の社員を対象に調査した結果だという。その理由について考察している。

◯やりがいなき仕事をいくらやっても勤務意識は上がらない

 校條氏によれば、同社の調査で意識が高い従業員が占める割合が、日本企業では5%、米国34%、中国18%、韓国12%と比べて極めて低い。発展途上国でもこれほど低い国は少ないという。

その低い理由は、調査の勤労意識の指標として「社員のエンゲージメント度」を調べているからだという。これは社員が仕事に熱意を持ち、やりがいを持っているかの度合いだという。仕事そのものが社員の満足度を左右する、という考え方そのものに勤務意識が低いことの根本原因があるという。

そこには政府や産業界がいう賃金の高さが働きがいの上昇には無関係であるという事実である。理由は仕事が上から一方的に与えられている勤務システムの構造にある。

企業には会社都合による人材配置と業務命令があって、社員に与えられた仕事は実行することになる。逆に与えられた仕事さえこなせれば評価の対象となる。この状況は、働きがいをもって果敢に前進しているとは言い難い。上昇志向の強い社員は経営幹部や上司に気に入られない限りキャリアを発展させることは難しい。このように、今までの勤務システムでは日本の5%を上げることは不可能である。この勤務システムは戦後定着した新卒採用、終身雇用、年功序列の特徴を持つ。確かに高度経済成長期にはうまく機能した。製品やサービスを良い性能で、安く、早く提供するには社員が決められたことをしっかりと実行してくれることが最優先事項であった。しかし、少子高齢化とDX化の変革の時代では新しいことを創造し、時代遅れおものを置き換えていく必要がある。そこではそもそもである「目的」から再考しなければならない。目的を設定し、そのための方策を実行、結果からそれを修正して更に実行するPDCA型の試行錯誤のプロセスである。そこではもはや会社都合を超えた高い目的意識をもって、その目的に向けて進むという当事者意識、それに自分が求められているという自意識が社員の働く意識を決めることになろう。

仕事を中心に考える仕事の満足度という考え方は新しい時代には合わない。目的に向かって情熱を持って仕事に取り組むことが新時代の働きがいの源泉である。そこで社員のエンゲージメントがあがっていく。💬👩👦💵📶📈💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇺🇸🇯🇵🇨🇳🇰🇷


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「Smart Times:幸福度を上げよう」から

2023.8.7 日経産業新聞の記事「Smart Times:幸福度を上げよう」から

顧客、店員、生産者は対等である英国方式

コラムの著者 古市 克典氏(Box Japan社長)が語るのは30年前にイギリス、今年6月にも4週間をヨーロッパに過ごし、顧客と店員、生産者の関係が全く変わっていないことと、日本の商習慣との差異について語っている。

○消費者と生産者がそこそこの完成度で満足することに秘訣が

古市氏によれば、日本の商習慣とはことなり顧客は神様ではなく、店員や生産者と対等で、場合によっては物やサービスを受け取りたい顧客が店員や生産者に気遣いをするという。

古市氏が事例を2つ紹介している:

  • イギリスやスイスのレストランで:お箸を依頼してすぐに持ってこないのでイライラ。隣の客は厨房まで出向いて子供用のスプーンとフォークを手に入れているのを見て、厨房まで古市氏は出向くとお箸を渡してくれた。欲しければ取りに来いというのが流儀のようだ。
  • イタリアのアパレルショップで:ハンガーに掛かっている服を触る前に必ず店員に「触っていいか」と一声かけるように注意されたという。日本では茶飯事のハンガーでの選分けは御法度で、店員から注意を受けて、時には店から退去させられるという。

イギリスの友人にモンスタークレーマーはいないのかと尋ねると「自分は会ったことは一度もない。そもそもそんな英語はない」と言われ、和製英語であることがわかった。度を越した苦情を行ってくる顧客には「どうぞお引き取りください。あなたの苦情には対処できません」と応じるという。

そもそも「お客様が神様」の発想はどこからくるのか。お金を払っているからか。しかし、それは必要な物やサービスの対価にすぎず、逆に必要な物やサービスを変えないと顧客が困る。つまり、日本では消費者としては天国であるが、生産者としては地獄で幸福度は上がらない。古市氏のイメージでは日本製品と比べて、8割の製品を作るのに10の労力がかかるとすると、それを10割の完成度にするために更に10の労力がかかる。日本人は、20の労力をかけて品質、対応ともに完璧なものを顧客に提供し、イギリス人は10の労力で提供できる8割の品質、対応を社会として受け入れている。ヨーロッパでは、消費者にしても生産者にしてもそこそこ満足して幸福を優先している。💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵🇬🇧