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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:インフレ放置と銀行経営へのリスク」から

2023.5.22  日経産業新聞の記事「眼光紙背:インフレ放置と銀行経営へのリスク」から

日本でも潜在的な債権ロスのリスクは拡大

世界の主要国がインフレーションの対応に苦戦している。コラムの著者が指摘しているインフレーション抑止の対応が後手に回ったことにあり、主要国はいずれも2%の物価目標を大きく超えるインフレーションを引き起こしてしまったことだという。つまりインフレーションの放置に問題があった。

○名目の金利が急騰したため、固定金利の国債などの債権価格を下落してしまった

コラムの著者によれば、インフレーションが、欧米ではスピードが速かったために、金融当局の近年にない急速な金融引き締めを行なった。しかし、対応が放置のせいで後手に回ったために、実質金利がマイナスになって、実効性がないように見える。さらに、金利の急騰は債権市場に飛び火して、固定金利の債権価格を急落させた。これが大規模な債権売却損、預金流失を起こし、米国の中堅銀行の破綻に連鎖した。

インフレ率が上昇した分、実質金利が低下することから、名目の金利を大きく上げざるを得なくなった。予防的に引き締めを行っていればインフレーションを抑え、今回の事態は避けられたとの見方もある。

日本国内は、周回遅れでインフレーションが進んできている。財政支援で表面的には抑制しているが、実質金利は大幅マイナスで、金融緩和がますます進むことになる。さらに、これがインフレーションにつながるというスパイラルを生んでいる。日本銀行が大量の国債の買い入れを行ない長期金利を抑制しているが、これは債権売却損のリスクを拡大することに他ならない。この抑制を行わないと日本でも銀行の経営不安が増すことになる。📉📈💡🗼💰💴💵📉📈👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢🎓👔⏰🔧💻📻🖋happy01🌏💡🔎🇯🇵🇺🇸🇩🇪🇫🇷🇬🇧


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「WAVE:接続性向上が開く新世界」から

2023.5.18  日経産業新聞の記事「WAVE:接続性向上が開く新世界」から

インターネットが技術や情報へのアクセスを大衆化させたように接続性向上が体験へのアクセスを大衆化する

コラムの著者  鹿島 毅氏(エリクソン・ジャパンCTO)は、バルセロナで2月〜3月に開催されたモバイルワールドコングレス(MWC)に出展社として参加して実感したことが、コネクティビリティー(接続性)の向上がこれまでに無い新しい体験を生むことを示唆している。

○我々の視野と選択の自由を与える

 鹿島氏によれば、展示会場には拡張現実(AR)や仮想現実(VR)を使った多くの事例が示され、「ホログラフィック通信」や「ハプティクス通信」による遠隔操作の進化の可能性と社会へのインパクトを感じたという。

ちょうど、インターネットが技術や情報へのアクセスを一般化させ普及し、大衆化した現象が、無限のコネクティビリティーと拡張現実が人々の体験へのアクセスを大衆化させるのではないかと期待しているという。

その最も期待が高いものの1つとして、鹿島氏はスポーツ業界を挙げている。コネクティビリティーの向上でスポーツの視聴者も新しい参加方法を提供することも可能となり、今後大きく進化するという。

まず、コネクティビリティーの向上でデータ処理の多くはネットワーク側で行え、より小型で長時間利用可能なデバイスを通じてデータにアクセスできるようになるという。アスリーツは、これまで見られなかったデータをリアルタイムで分析でき、自分の成長やリハビリテーションを強化することができるだろう。また、一般のスポーツ愛好家もデータをリアルタイムで共有し、仮想的な競技に参加したり、実世界と同じようなコミュニティーやチームワークの感覚が得られるという。

スポーツと同様に物理現実と仮想現実の融合から恩恵を受ける最も有力な分野はゲーム業界だという。ゲームプラットフォームを使った体験の進化として、体験を他人と共有したいという感覚がゲーミフィケーションの需要を生み出すと鹿島氏は予想している。🏈⚽️🎮💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:再生可能エネルギーとネットの主役交代」から

2023.5.17  日経産業新聞の記事「眼光紙背:再生可能エネルギーとネットの主役交代」から

かつての大手通信会社がインターネットをあげつらっていた論法と同じ

2050年日本は脱炭素社会へ向け、石炭とアンモニアの混焼からアンモニア専焼へ移行して、温暖化ガスを出さない火力発電に移行する計画が発表されている。コラムの著者が指摘している問題は、大手電力会社以外は保有が難しい大型発電所を中心とした電力供給体制を少しでも残したいという思惑が透けていることだという。

○中長期的に見ると自らの電力事業の可能性を阻害しかねない

太陽光や風力などの再生可能エネルギーは火力発電や原子力発電に比べるとはるかに設備の点で、小型であり、「誰でも発電できる」というレベルにある。つまり電力会社の地域独占を突き崩すイノベーションとなる可能性を秘めているという。だからこそ、大手は、太陽光や風力の電源としての弱点である変動の大きさをあえて強調しているように見える。

電力業界が再生可能エネルギーについて弱点を指摘する姿は、1990年代末から2000年初めごとに大手「通信」事業者が、「通信が安定せず、ベストエフォートてどういう意味なのか」と散々インターネットをあげつらっていた姿勢が思い返されるという。

その後の通信業界はどのような結果となったか。インターネットのイノベーションや進化は加速し、ほとんどの通信はネット方式となってしまった。そして既存の通信事業者にはイニシアチブをとることはできず、米巨大IT企業が通信の主役となる。

再生可能エネルギーに関するイノベーションも加速しており、中長期的に大手も再生可能エネルギーをビジネスに結びつけられねばイニシアチブを取ることは難しくなるだろう。再生可能エネルギーに関してさらに電力事業との結びつきや可能性を取り込まないと「通信」の二の舞になるかもしれない。📉📈💡🗼💰💴💵📉📈👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢🎓👔⏰🔧💻📻🖋happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「SmartTimes:後継者選びの難しさ」から

2023.5.22  日経産業新聞の記事「SmartTimes:後継者選びの難しさ」から

自分がいなくなったら仕事や組織がどうなるかという視点で考えてみよう

コラムの著者  野口 功一氏(PwCコンサルティング パートナー 専務取締役)は、経営者にとって大問題である後継者の選定について、自らの経験からヒントを示唆している。

○世の中には名経営者は多くいれど後継者にうまく任せ難し

 4月期にスタートとなる学校や企業の多くが新体制の発表し、経営者の交代や組織の再編などが報じられる。野口氏によれば、新しい経営者は既存の経営陣から選ばれるとは限らず、同族会社であれば血縁関係者が後を継ぐ場合もある。後継者の選定は経営者にとって他の経営テーマよりも難しいものと、野口氏は示唆している。

難しい理由は何であろうか。

  • 経営自体が順調でないと、自身の責任でやらねばならないことが優先になり、どんどん後回しになる。
  • 後継者が中長期的視点で考えるべきという意見があるが、それに基づいて幹部候補生を選び、経験させる仕事を選び、リーダを目指す取り組むを行う。これは、社長に限らず、小さな組織でもリーダーが自分の後継者を育てるときと同様に、多くが失敗してしまう。

では、打開策は無いのか。野口氏は、新チームや新しいミッションが与えられた、新チームや既存の組織を任されたりした時に、最初から「自分がいなくても大丈夫にするにはどうしたら良いか」を考えて取り掛かることを勧めている。

当初は、自分のミッションにコミットできるかが懸念されたが、この視点で考えると、逆にコミットしやすくなる部分がわかるようになったという。自らが不在となることを前提に組織構造や人員配置などを考えると最適なチーム構成や人材育成の方針ができ、さらに社員の自主性も広げられるようになったという。さらに野口氏は、自分の目の前のことだけでなく、より将来のことを常にイメージするようになり、良い効果が生まれたという。

後継者問題で経営者は自分だけが頑張らねばばらないと無意識に考え、それに縛られていないだろうか。発想を大きく変えて、「自分がいなくなったらこの仕事や組織はどうなるだろうか」と日頃自問することで新しい視野が広がるという。💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:タイムライン生活者、企業に意識改革を迫る」から

2023.5.19  日経産業新聞の記事「西川英彦の目:タイムライン生活者、企業に意識改革を迫る」から

成功するにはメディアではなくコミュニケーションの基盤に据える戦略が必要

 コラムの著者 西川 英彦氏(法政大学経営学部教授)は、コロナ後オンラインコミュニケーションが普及することで若年層を中心に「タイムライン生活者」という消費者層が生まれ、企業の顧客へのアプローチやコミュニケーションの取り方に変化が出てきていると述べている。

◯課題はタイムライン生活者でない役職者の理解と意思決定

 西川教授によれば、タイムライン生活者とはスマホを手にすると、まずSNSなどのタイムラインを開き新しい情報にそこで出会うという消費者層であるという。博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所の「生活者のデジタル情報意識調査」(2022年10月)によれば、社会全体では約2割、10〜20代の女性では約6割、男性でも3割が「タイムライン生活者」であるという。

タイルラインが情報源で行動の契機となる。スポーツや映画などのイベントへの関心も、タイムラインで感想をいくつか見ることだという。そのため、企業からの商品・サービスの事前告知よりもオン・ゴーイングの情報が有効であるという。つまり、タイムラインで何度も話題になることが重要で、企業側もSNSを単なるメディアの1つと位置付けるだけでなくコミュニケーションの基盤に据えるといったより重点的な戦略が必要となろう。企業もSNSのコミュニティーに混じり共に住む着くことが求められる。

上記の調査をした同研究所の上席研究員である森永真弓氏らによると、企業に求められるものは以下の3つだという:

  • ポータブル性:消費者がタイムラインで情報を共有しやすくする。例えば商品紹介でもスマホでのスクリーンショット1回で商品名、写真、説明が綺麗に収まっている必要がある。
  • 委ねる勇気:企業が消費者がタイムラインで情報共有(シェア)できる状態を許し、さらに二次創作を許すかどうかも重要である。
  • おもてなし継続性:SNSでフォローしてもらった関係の維持である。キャンペーンが終わったら1回で終わるような一過性ではなく、SNSのアカウントを維持して維持して、消費者との連携を保つことだという。

これは、消費者とのかなり「濃い」関係を必要とし、タイムラインで企業の情報の掲載を許す関係を維持しなければならない。課題はイベント企画を行う側が非「タイムライン生活者」である役職者の理解と意思決定が必要で、理解されないと大きな機会損失を招くことなるという。🍻🍺🥤💡♬📱🍟🏥📷💻🍺🦠🎓🏢📈🔎⚡️🌍happy01📶👦👧💡🇯🇵