Previous month:
2023年3 月
Next month:
2023年5 月

2023年4 月

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「トレンド語り:白湯の人気が上昇、朝飲む飲料の2位に」から 

2023.4.12  日経産業新聞の記事「トレンド語り:白湯の人気が上昇、朝飲む飲料の2位に」から

暖かくしただけの水が売れる!?

コラムの著者 粟飯原 理咲氏(アイランド代表取締役)によれば、一度沸騰させた水を温かい状態で飲む白湯(さゆ)の人気が健康意識の向上や新型コロナウイルスの感染で日常生活にも取り入れやすい健康法として朝のコーヒー替わりに飲む人が増えているという。

◯温活や腸活が推す

粟飯原氏によれば、朝型ライフスタイル提案サイト「朝時間.jp」(運営アイランド)で2023年1月に実施したユーザー調査の「朝によく飲むドリンク」で、

  • 1位:コーヒー
  • 2位:白湯

で、2017年実施の同調査と比較して白湯は12ポイントも引用率が上がっている。このランキングの上昇理由について、背景に健康意識の高まりがあるという。朝時間.jp編集長の澄江元美氏によると、「体を温めて調子を整える『温活』や、口に入れるものを工夫して腸内環境を良好に保つ『腸活』のブームがあった。それ以上に新型コロナウイルスの感染拡大で健康意識が向上する中、白湯は最も日常生活に摂り入れやすいものの1つ」と語っている。

また、寝覚めの一杯として飲むという声が多く「モーニングルーティン(朝の決まった動作)として習慣化している」とも言われている。また白湯に関わる鉄瓶などのアイテムも同サイトで人気であるという。

2022年11月にアサヒ飲料が期間限定で発売した「アサヒ おいしい水 天然水 白湯」も好調だという。当初は、「温かくしただけの水が売れるのか」といった懸念もあったが、2023年2月時点の売り上げは計画比約2.5倍になっている。さらにターゲットを20〜30代の働く女性が美容・健康目的に飲むことを設定していたが、カフェインレスであることから10〜20代の男性にもコーヒーに代わって支持されているという。🍵☕️🧴📺💻📳🍂🥻👔💡🚕🥬🥕🍞🐱📶📺🦠😷🍲🍵🏢📶🏢💡⚡️🌏happy01📂🌍🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:老化防止、新興が挑む」から

2023.4.11  日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:老化防止、新興が挑む」から

古くから夢物語の老化防止に挑戦

コラムの著者 小松原 威氏(WiLパートナー)がいる米シリコンバレーでは日本以上に健康志向で、フィットネスクラブに通ったり、瞑想や各種のダイエット、食事療法など健康に興味を持つ人が多い。健康に対する阻害要因の1つが老化でこの分野にも多くの起業家が挑戦しようとしているという。

◯宇宙、環境エネルギーなどと同様のフロンティア

小松原氏によれば、多くのスタートアップが老化に挑戦しているという:

  • 米レトロバイオサイエンス社:人間の健康寿命を10年伸ばすことがミッション。話題のChatGTPの生みの親でもあり、今最も注目されているオープンAIのCEOであるサム・アルトマン氏も1億8000万ドル(約240億円)を個人として投資。2022年にアクセラレーターのYコンビネーター代表を務めていた同僚を誘って設立。人間以外の哺乳類における老化メカニズムを特定した。最終的には加齢に伴う複数の病気の予防薬の開発を狙っている。
  •  米キャリコ社:2013年、Googleのムーンショットプロジェクトの1つで、老化研究のために設立。CEOはライバルとも言える米Appleの会長、世界初のバイオテック企業ジェネンテック社のCEOだったアーサー・D・レビンソン氏を招聘した。15億ドル(約2000億円)もの資金を集めた。
  • 米アルトス・ラボ社:京都大学の山中伸弥教授を上級科学アドバイザーに迎え2021年に量か研究を開始。アマゾン・ドット・コム創業者のジェフ・ベゾス氏など著名な投資家から30億ドル(約4000億円)の出資を受けている。

このように米シリコンバレー周辺ではICTにとどまらず老化という宇宙、環境エネルギーなどの壮大なフロンティアに挑戦するスタートアップが挑戦をしている。🏦📶🩺📈😷💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇯🇵🇺🇸


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:表現の多様性と日本アニメ」から

2023.4.10  日経産業新聞の記事「眼光紙背:表現の多様性と日本アニメ」から

日本以外の各国制作の作品に業界の問題解決のヒントがある

新潟国際アニメーション映画祭は商業性のある長編アニメだけを審査対象にしているが、コラムの著者は受賞作に日本国内のアニメ業界の問題点が浮き彫りになっていると指摘している。

○現実は多様性を生かしていない国内のアニメ業界

 コラムの著者によると、3月17日から6日間「第1回新潟国際アニメーション映画祭」が開催されたが同映画祭の審査委員長である押井守監督が総評で、「アニメーションの表現は、本来からして多様なものなんです。」と語ったという。

劇場公開前の作品が対象であるコンペティション部門のグランプリは、村上春樹氏の短編小説を元にしたピエール・フォルデ監督の「めくらやなぎと眠る女」であった。日本からはネット配信された作品を再編集した牧原亮太郎監督の「劇場版 ヴァンパイア・イン・ザ・ガーデン」が奨励賞であった。

だが、押井審査委員長の総評ででた「多様な表現」が日本のアニメ映画にあるのかと問われれば、その通りとは言い難いという。昨年のヒット作品はこれまでテレビなどで公開されたアニメの続編や再編集の劇場版で類型的で多様な表現はない。

コラムの著者が心配しているのは、日本で主流とされるアニメ映画とは異なる表現方法が日本「以外」の国で顕著で、それが国内業界に気付きがないことだという。🎥💰💴💵📉📈👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:ライオンの新提案、家事習慣を楽しく再設計」から

2023.4.7   日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:ライオンの新提案、家事習慣を楽しく再設計」から

自社の存在意義(パーパス)から商品を再定義し消費者の生活習慣を変えることに挑戦

3月30日付でライオン新社長となった竹森征之氏は、コラムの著者 三浦 俊彦氏(中央大学商学部教授)のゼミの2期生で、ライオン入社後も慶應義塾大学ビジネス・スクール(KBS)でマーケティングを学び、自社のパーパスから商品群を再定義して、消費者へのアプローチを変えようと挑戦しているという。

◯コモディティと思われる商品の位置付けを見直し新提案

 三浦教授が注目しているのは、竹森新社長の事業戦略である。企業理念の第一に来るパーパス(存在意義)で、「(ライオンは)より良い習慣づくりで、人々の毎日に貢献する(ReDesign)」としている。人々が歯磨き習慣で歯を丈夫にできれば健康な生活に貢献できるし、洗濯習慣で衣類を清潔に保てれば快適な生活に貢献できる。同社の商品で人々の生活習慣をReDesignし、社会に貢献するという考え方である。2020年に策定した「サスティナビリティ重要課題」でも「健康な生活習慣づくり」を最重要課題の1つとしてあげているという。

しかし、簡単に消費者の生活習慣を変えることできない。消費者はこれまでの習慣に従って固執しがちで、特に歯磨きや洗濯、食器洗いなどの家事は適当だという人も多い。そこでライオンは2022年11月、より良い習慣を表すPositive Habbitsを一般消費財事業の新提案として3つのEで以下のように発表した:

  • Effective (効能・性能):商品には実施の効能があるのでクリア。
  • Ethical (社会性・環境):SDGsをはじめ持続可能性が社会の常識になりつつあり消費者には受け入れやすい。
  • Emotion (体験時の感情):これが難題。面倒な歯磨きや洗濯をどう気分を変えて楽しんでもらえるか。

最後のEmotion (体験時の感情)に挑戦するために、4月6日、ライオンから新ジャンルとして位置付けた柔軟剤「ソフラン Airis(エアリス)」で水のような透明な液剤発売することによって消費行動を変えたいとしている。☀️👕🧼📖👚📰✏️🗒🍷💻🏢⚡️📖🎓🔎🌏happy01🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「SmartTimes:お客様か?顧客か?」から

2023.3.31  日経産業新聞の記事「SmartTimes:お客様か?顧客か?」から

米国では営業が安売りしない工夫をしている

日本には「お客様は神様」という暗黙の了解がある。欧米は顧客第一と謳うが、顧客ニーズに耳を傾ける意味であって顧客を神と崇めてはいない。企業は顧客が欲しいものを提供しているわけで、両者の関係はあくまでも対等である。コラムの著者  古市 克典氏(Box Japan社長)はシステム障害などの事故の場合の日米の対応の仕方の違いから企業への影響について考えている。

○欧米は原因報告よりも応急措置や再発防止を優先

 古市氏によれば、企業と顧客との関係性はシステム障害発生時の対応にも影響を及ぼすという。障害が発生すると、日本の一般的な企業では、お客様に向けての原因究明や復旧対応の逐次報告を行う。一方、米国では顧客は、システムの運営会社に対して応急措置や再発防止を求め、顧客への報告は二の次になる。障害対応のエンジニア数には限界があるため、米国では、その労力を顧客対応ではなく、システム対応に注力することができる。顧客は企業に厳しく要求しない分、システムの安定性や機能に不満があれば、顧客は日本企業よりもあっさりと他社のサービスに乗り換える。

さらにリスク管理以上に重要なのが営業や販売の姿勢が「お客様は神様」発想の問題にもなる。日本では低価格で販売することが理想とされる。企業努力でコストの上昇分を吸収し、販売価格を据え置くことが求められる。しかし、利益が減り、新製品の開発や事業開発が満足にできなくなる。国内の価格競争で疲弊し、世界での競争で勝ち抜く体力まで奪われる。

一方、米国企業では、大量販売によるコスト圧縮を戦略としている一部を除き、高い価値を顧客に伝えて、その対価を顧客に払ってもらうことに注力している。ICTやシステムインテグレータではその傾向が強い。しかし、顧客にITサービスの複雑で高い付加価値を実感してもらうことは難しい。営業は低価格で売ろうとしてしまう。ただ米国では営業が低価格で取引しない工夫を施している。そのために顧客に複雑なITサービスの価値を実感してもらい、相応の価格を支払ってもらうために、顧客の事業の分析や戦略を徹底的に調査し、当該サービスを導入することでどのように活用すれば顧客にとって価値あるものとなるかを提案する。科学的な営業スキルを磨くことに積極的に時間とコストをかける。また、営業の報酬は売上高に連動し、少しでも高い価値で売るように動機付けしている。その結果高い利益率を確保し、従業員の報酬が上がり、提案に必要な研究開発にも投資できる。📲💰💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵🇺🇸