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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「SmartTimes:仏語圏スタートアップ」から

2023.2.15  日経産業新聞の記事「SmartTimes:仏語圏スタートアップ」から

アフリカでのフランス語圏諸国のスタートアップ投資は有望

コラムの著者  榊原 健太郎氏(サムライインキュベート代表取締役)は、2018年から始めたアフリカのスタートアップ企業への投資をさらに広げ、これまでのアフリカにおける英語圏の企業からフランス語圏の企業へと対象を広げたという。

○西アフリカのセネガルは有力投資先

 榊原氏によれば、昨年しばらくぶりでアフリカを訪れ、さらにフランスのインキュベーション施設にも訪れたという。同社は、2018年からアフリカのスタートアップに投資を行い、現在ナイジェリア、ガーナ、エジプト、ルワンダ、ケニア、タンザニア、南アフリカの合計8カ国、37社のスタートアップにVCとして支援している。

コロナ禍で訪れることができなかったアフリカも今度は訪問でき、これまでの英語圏だけでなくフランス語圏のスタートアップにも可能性を感じて接触することにしたという。アフリカ全体の人口は現在13億人と言われており、その中でフランス語圏の人口は約1割強の1.4億人である。さらにフランス語圏への投資は増加し、13カ国で5億ドル超と前年比の8倍に伸びているという。その中でも西アフリカのセネガルはフランス語圏で一番スタートアップ投資額が大きく、ユニコーンも現れたことでアフリカ全体の5位にあるという。フランス語圏のスタートアップでも英語が堪能な起業家ばかりであることも魅力だ。

榊原氏はアフリカの後、フランスのインキュベーション施設、STATION Fを訪れた。電車の駅舎を再利用したもので、マクロン大統領肝煎であるという。1000社にも及ぶスタートアップコミュニティーを持つインキュベーション施設として世界最大級である。この施設も日本側が手本として2024年に愛知県に竣工予定のSTATION Aiのモデルにもなっているという。💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵🇸🇳🇫🇷


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:先駆者のジレンマ」から

2023.2.14 日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:先駆者のジレンマ」から

市場参入のタイミングがその後の投資額とシェアを決める

コラムの著者 フィル・キーズ氏(米インタートラストテクノロジーズ マネージャー)よれば、シリコンバレーで大手のテック企業は必ず自分の市場をスタートアップに奪われることを警戒しているという。

○メタバースも自動運転も先駆者のジレンマに陥った

 キーズ氏によると、この警戒は資本の規模にはよらず、投資のタイミングだという。米メタ社は、社名をメタバーズにちなんだ改名にもかかわらず、関連技術と製品への投資タイミングが悪く時価総額を大きく下げた。市場関係者はメタバース市場を育てるために必要な膨大な資金と、利益を生む時期が長い時間がかかることから嫌気をさした。

米フォード・モータースと独フォルクスワーゲンは自動運転技術を手がけるアルゴAI社に投資をしたが撤退した。米アップルも自動運転車の発売を遅らせている。

メタバースも自動運転もキーズ氏によれば、技術の進化を見て多くの関係者が市場はいずれ広がると期待するが、参入するのが早すぎると、投資を長く行う必要があり、遅いとその技術の先駆け企業にシェアを奪われてしまうというジレンマに陥るからだという。

ただ、歴史的にシリコンバレーでは、ある企業が失敗しても、その経験から学んだエンジニアがまた挑戦をする。いずれ、今のプレーヤーでない企業が先駆者になるだろう。👩👨🚘🚗📶🩺📈😷💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇺🇸


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「トレンド語り:米国版ボランティア休暇、若い人材ひきつける」から 

2023.2.15  日経産業新聞の記事「トレンド語り:米国版ボランティア休暇、若い人材ひきつける」から

企業提供のボランティア活動は企業とコミュニティーに接点をつくる

コラムの著者 竹内 道氏(アークメディア社長)は、米国企業と従業員の関係にコロナ禍で大きな変化があり「大量離職」に繋がったという。防止策として従業員の満足度を上げるために企業は多彩なCSR(企業の社会的責任)施策を実施している。その1つにボランティア・タイム・オフ(VTO, ボランティア休暇)プログラムが今注目されているという。

◯社員と共に企業がCSR方針に沿ったボランティア文化を構築

竹内氏によれば、VTOは具体的には企業が従業員のボランティア活動を奨励するだけでなく、活動時間を有給とし、ボランティア文化を企業と作って行こうとしている。従業員は、自社と協力関係にある多数の非営利団体から興味のあるプロジェクトを選んで、勤務時間内で奉仕活動に参加する。ミレニアム世代やZ世代は社会問題に敏感で、VTOプログラムは若い人材を確保し、離職を防ぐツールと認知されているという。

ボランティアのプロジェクトの分野別で人気が高いのは気候変動と人権問題の関心が高く、活動内容ではITスキルを活かしたテクノロジー系が人気であるという。日常とは異なった仕事をすることで、元来の仕事への意欲や生産性が高まり、スキルアップやリーダーシップを育てる環境にもなっているという。

非営利団体側も制度の恩恵を受ける。サービスを動かすエンジニアのコストは高いが、VTOプログラムでエンジニアの経験をもつ従業員を送ってもらえる恩恵がある。🌲🌳🍂🥻👔💡🚕🥬🥕🍞🐱📶📺🦠😷🍲🍵🏢📶📺🏢💡⚡️🌏happy01📂🌍🇯🇵🇺🇸


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「SmartTimes:キャリア意識のよりどころ」から

2023.2.10  日経産業新聞の記事「SmartTimes:キャリア意識のよりどころ」から

自身の最優先する価値観や欲求(キャリアアンカー)で考えるキャリア形成

コラムの著者  伊藤 伸氏(東京大学特任准教授)は、自分自身の経験から採用面接で苦い経験があるという。そこで応募者のキャリア形成を考えての採用を再考している。

○キャリアアンカーの考えは仕事として自分が目指す方向を決める指針として有益

 伊藤准教授によれば、キャリア形成に関連する概念として、自分自身のキャリアでどの価値観や欲求を最優先にするかという、キャリアアンカーがあるという。一般的にキャリアアンカーは社会人になって数年経過してから形成されるという。

キャリアアンカーの概念は1970年代の学術研究から生まれ、多くの研究や実践の枠組みとして利用されてきた。経済的な安定性・安全性、業務の自律性・独立性、社会貢献などで構成される8類型であるという。以前は、1個人には、1つの類型のみが該当するとは言われてきたが、複数の類型を持つとする方がより実際に近いという。

キャリアアンカーの利点として業務を行う上で、自分の目指す方向を決める指針として有益と伊藤准教授は示唆している。特に経済的な安定性と高い自律性のどちらを選択するか悩む機会には役立つという。キャリアアンカーの診断には調査票が普及しており、項目ごとに4〜6段階の程度を回答し、同じ類型の項目を平均するなどの操作で当てはまる類型が浮かび上がるという方式である。つまりビジネスピープルとして生きてきた「よりどころ」を明確化するツールとも言える。

日本国内では雇用における需給のミスマッチが深刻である。その要因は、能力や経験ばかりではなく、給与などの待遇状況、さらに希望する分野で自己研鑽できる就労環境の提示がないなどかもしれない。このようなキャリアアンカーの類型を踏まえた採用方針は労使双方の満足度を高める原動力となるだろうと伊藤准教授は考えている。💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「関沢英彦の目:何をリスキリング?学力より人間力鍛え直そう」から 

2023.2.10  日経産業新聞の記事「関沢英彦の目:何をリスキリング?学力より人間力鍛え直そう」から

日本人で徹底的な学び直しが必要なのは非認知スキル(社会情動能力)

 コラムの著者 関沢 英彦氏(発想コンサルタント)によれば、リスキリング(学び直し)を取り上げ、デジタル社会を推進する認知スキル(知的思考能力)の向上が急務であるという。だが、深刻なのは日本人は人間力とも言われる非認知スキル(社会情動能力)の向上が重要だという。

◯非認知スキル(社会情動能力)は認知スキルも機能させる

 関沢氏によればOECDによる学習到達度調査(15歳対象・2018年実施)で日本は

  • 読解力:15位で低下
  • 数学的応用力:6位
  • 科学的応用力:5位

と一定の力を持っている。学び直しがむしろ必要なのは、非認知スキル(社会情動能力)の方で、学力などで測れる認知スキルより、人間力である非認知スキルの劣化が著しいという。非認知スキルが弱体だと認知スキルも機能しない。

非認知スキルは他者と交わる能力が必須である。博報堂生活総合研究所「生活定点」調査(首都圏・阪神圏在住の20〜69歳対象)によれば、現状が見えてきている:

  • 「自分は誰とでも友だちになれる方だ」:42.9%(1994年)→26.6%(2022年)で減少、コミュニケーション力が低下。
  • 「自分自身の力に自信がある方だ」:61.3%(1992年)→43.1%(2022年)で激減、自己効力感が低く、冒険する気力も乏しい。
  • 「人生において安全なことを選ぶ方だ」または「人生においてチャレンジすることを選ぶ方だ」かという二者選択:2022年で前者は83.5%で、後者は16.5%と未知のことに挑戦する人が少ない。

関沢氏は、非認知スキルを鍛え直すために「異の研修」を進めている:つまり3つの異空間で挑戦するものである:

  • 「異文化」:触れる留学や海外体験の機会を増やそう
  • 「異現場」:日常業務では出会わない「現場」で働く研修。保育や介護の実習なども役立つ
  • 「異次元」:メタバース(仮想空間)での訓練。関沢氏によると最近の研究では、本人に似たアバター(バーチャル・ドッペルガンガー)に擬似成功体験をさせると、現実世界でも非認知スキルが高まると言われている。

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