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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:新自由主義は終わったのか」から

2021.10.7  日経産業新聞の記事「眼光紙背:新自由主義は終わったのか」から

本当に必要なのは「新自由主義からの転換」からの転換

 コラムの著者は、自民党の岸田文雄首相が誕生した際に不協和音のように聞こえたのが「新自由主義からの転換」という言葉で、実はそこに問題があると指摘している。

○日本経済が新自由主義が遅れたことが要因

 コラムの著者によれば、自民党の岸田政権前は、「美しい日本」、「人に寄り添う」、「ひとに優しい」といった情緒的な言葉の乱発で、実質的な政策は皆無であったという。ただ、岸田新首相が所信表明演説では、「新自由主義の転換」という言葉である:

  • 1980年代のサッチャー英首相、レーガン米大統領の時代に規制緩和、民営化、競争重視などを柱とする経済思想である。
  • 中曽根首相の国鉄民営化、規制緩和、行政簡素化などが結実。小泉首相の郵政民営化もこれに当たる
  • 高度経済成長後の日本には非効率な経済構造を正し、次のステージに進むのに不可欠な改革であった。

問題は、日本が完全に新自由主義を達成せず、進捗が遅い点である。主な要因は、日本人の保守的な心理「現状維持と変化への畏れ」である。郵政民営化も揺れ戻しし、NTTグループの再集結などはその典型だという。

新自由主義が失敗したのではなく、日本がそれを貫徹できなかっただけである。それために、停滞する経済、低成長、副次的に起きた経済格差で新自由主義の責任にするのは間違いだという。新首相には転換の転換が必要だろう。📺🎥🖋🔑🚕🚗🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🗒📕happy01🌏🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoSalon:計測標準に革新、物質依存も」から

2021.10.13   日経産業新聞の記事「TechnoSalon:計測標準に革新、物質依存も」から

標準原器時代の終焉

 コラムの著者 山﨑 弘郎氏(東京大学名誉教授)は、計測標準の革新的な方式の変更について語っている。

◯標準物質の必要な分野も

 山﨑教授によれば、2019年に「キログラム原器」を最後に原器の時代は終わったという。物理定数の数値で物理学の体系を援用して国際標準の量を定義し、量の標準を決める方式に変わった。

  • 質量:アインシュタインが提案した質量とエネルギーの関係を利用し、プランクの定数から定義する。
  • 長さ:真空中の光の速度が不変であることを利用し、長さを時間から定義する
  • 電流:電子1個の電荷素量を定数として固定化して求める

多くの物理定数は実測値から求めたもので不確かさが残る。そこで、実測値の中から最も確かな値を定めて定義値とし、不確かさをゼロにする。

こうして出来た標準は国家標準を頂点に標準供給体制で現場に供給される。現場で利用される計測器を持ち込んで、国家標準で校正された量の変化範囲の大きい実用的な二次標準や三次標準との直接比較で校正される。ここに供給での省力化・デジタル化が課題という。例えば、デジタル技術やICTで開発されたリモート校正「eートレース」などの技術が活用されるべきだと山﨑教授は提案している。これの優れた事例として、標準電波制御の時計は校正が日常的に行われておりコストパフォーマンスも良い。

もう1つの問題は、化学やバイオにおける成分分析の標準物質で、日常的に利用されている。例えば血液分析、大気分析、水質分析など、我々の健康と環境維持に欠かせない。さらに標準物質の供給も非常に種類が多く多様な要求に応えるために国際分業が必要だという。さらに、物質だけでなく、受給に関する情報も不可欠である。🕛💻✏️🏙🌾🍓😅🏃‍♀️🏠😷🦠❄️🍅📖🔎⚡🌍happy01🗻🇯🇵🌐


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「小野譲司の目:サービス変革と顧客経験、新型コロナが促した転機」から 

2021.10.8  日経産業新聞の記事「小野譲司の目:サービス変革と顧客経験、新型コロナが促した転機」から

コロナ禍のサービス変革が功を奏するかしないかで差異

 コラムの著者 小野 譲司氏(青山学院大学経営学部教授)は、サービス産業生産性協議会調べの外食や携帯電話会社、銀行のCSI(顧客満足度指数)をコロナ禍前後の違いについて考察している。

◯外食や携帯電話は上昇したが銀行は低下

 小野教授は、2020年度はほとんどの業種で2019年度よりもCSIが上昇したという、先ず外食産業を見ると、上昇はファストフード、ファミリーレストラン、カフェ・喫茶で大手チェーンにその傾向が顕著だったという。このようにCSIが変化するときは、サンプル構成が変わることで起こるという。

コロナ禍で外出自粛で行動の制限が生まれ、人々が選択肢から選んだのは、もともと好意的だった店の可能性が高く、満足度の上昇もそれが要因と思えるという。さらに外食業界は店舗での食事提供からデリバリーやテイクアウトなどの新サービスの形態に対応した。それが一定の利用経験を持つリピーターを中心に好評価を得て、業績回復に結びついた企業もあるという。

一方で対照的なのは銀行で、2021年6月の調査では2020年度よりも低下し、特に大手のメガバンクは低下傾向が顕著だという。その背景に世界的な金融サービスのDX化による店舗の統廃合とATMの削減がクローズアップされてきたという。要は近所の銀行が遠くて不便となり、ATMでは長い待ち行列といった体験を反映している。

DXやリモート・非接触などのサービス変革は、それに従業員のみならず顧客の体験も変えていく。コロナ禍は、まさに様々な業種業態に変革をもたらし、これに功を奏して順調なところとまだまだ時間がかかるところもあるだろう。🍙🍔☕️🍣🍜🍺🍞🍽😷🦠📱💻📒🛒🎓💳⚡️🌍happy01💡📶🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:『ポスト宮崎駿』の条件」から

2021.10.5  日経産業新聞の記事「眼光紙背:『ポスト宮崎駿』の条件」から

優れた盟友が後継者を育てる

 コラムの著者は、細田守監督の新作映画「竜とそばかすの姫」が快進撃であるが、一部で囁かれている「ポスト宮崎駿」になれるかは疑問だという。

○宮崎監督に対する鈴木敏夫プロデューサーのコンビ

 コラムの著者によれば、同作品は7月16日の公開以降9月26日時点で451万人を動員、興行収入は62億円を達成したという。細田監督の前作は「未来のミライ」の不振を挽回した形ではあるが、コラムの著者は、「ポスト宮崎駿」の声には疑問があるという。

「竜とそばかすの姫」の内容はネタバレになるので言及しないが、CGを駆使した仮想空間の表現やキャラクターの造形など、演出は素晴らしいという。ところが、ネットの評判を調べてみると、必ずしも好評ではないらしい。その中の評に「演出は確かに素晴らしいが脚本に無理がある」というものである。

脚本は出来上がり時に監督が見て判断しているはずだ。だが、宮崎駿監督の鈴木敏夫プロデューサーのように「耳の痛いことをいう」存在が細田監督には周囲にいないのかもしれないという。鈴木氏は宮崎監督や故高畑勲監督を支え、特には怒鳴り合いの喧嘩までしてでも、意見し、本人がやりたがらない仕事を言葉巧みに誘導したという。ポスト宮崎駿に細田監督がつくには、鈴木氏のような盟友が必要なのかもしれない。📺🎥🖋🔑🚕🚗🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🗒📕happy01🌏🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「トレンド語り:コロナ禍の後で、ストレス解消に関心」から 

2021.10.6 日経産業新聞の記事「トレンド語り:コロナ禍の後で、ストレス解消に関心」から

マインドフルが流行語に

 コラムの著者 竹内 道氏(アークメディア社長)は、野菜の保存法として冷凍保存がトレンドになっている背景に言及している。

◯ニューヨークもブレークスルー感染を防止しながら個人も企業も精神衛生に注目

 竹内氏は日常生活がワクチン接種が進むことで正常化していく中、個人も企業も精神衛生に注目していることに関心をもっている。

 コロナ禍で心配やストレスを生じたがこれらを解放させるために心を「今」に向け「マインドフル」な状態を維持することの大切さが見直され、「マインドフル」という音葉が生活の中に浸透したと竹内氏は語る。いまや「マインドフル」な状態を実現するためにコンテンツも多種多様登場しているという。

 雑誌やマスメディアでさえも取り上げ、携帯アプリで瞑想アプリは2019年から急激に成長をとげ、この種のアプリ首位の「カーム」の会員数は400万人をこえ、2020年の年商は1億2000万ドル以上とされている。企業も社員のストレス解消に積極的で、アプリの企業会員となって社員に無料で提供しているところもあるという。

 さらに人とのつながりを求め、コミュニティーの大切さが再認識された。10月10日は世界メンタルヘルスデー。健全な精神衛生の大切さを気づかせたのは、皮肉にもコロナ禍である。🧅🥬🥒🍅👋🍄💡🚕🥬🥕🍞🐱📶📺🦠😷🍲🍵🏢📶📺🏢💡⚡️🌏happy01📂🌍🇺🇸🗽