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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:消費こそ生産性向上の近道」から

2018.10.12  日経産業新聞の記事「眼光紙背:消費こそ生産性向上の近道」から

サービスは労働であるにもかかわらず無料では生産性は上がらない

コラムの著者の主張は、日本経済の活力を呼ぶには、お金を使う、つまり消費することで経済を活性化させる必要があるという。

○かつての高度成長も耐久消費財への爆発的な需要が支えた

 日本経済に活力がないのは生産性が低いからだとよく言われる。一方、多くのサービスに無料という日本の考え方が、サービスの生産性向上を阻んでいる。誰も働いてサービスしても無料では生産性が上がらないというわけである。

では、サービスなどにお金を使う文化を作る必要がある。日本人がモノ以外の支出に楽しみを覚え、それなりの対価を払うようになれば、生産性が高まり、日本経済は活性化する。

また、日本人はいまだに貧しかった頃の生活感覚を引きずっている。無駄なことにはお金を使わず、出来るだけ節約に努めて余ったお金を貯蓄しておくことが真っ当な生活の仕方とされてきた。それが成熟経済ニッポンの足かせとなっている。経済はお金が動けば活性化する。高度成長期の家電や耐久消費財の需要の拡大はその好例である。ところが、モノあまりの現代、お金を使う対象が見えていない。それなら、文化や教育、芸術、スポーツ、技術、寄付、NPO、ボランティア活動などにお金を使うことが個人消費の拡大になる。新産業の発露になる可能性もある。💶📈📖📈🌕💡🔎⚡️happy01🌏🏢


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:宅配新サービス、取りに行くと割引」から 

2018.10.12    日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:宅配新サービス、取りに行くと割引」から

人手不足と環境問題の解決に寄与

ネスレ日本と佐川急便が共同で新しい宅配サービス「MACHI ECO便」の提供を開始したが、コラムの著者 高岡 美佳氏(立教大学経営学部教授)は、これまでの宅配便との違いについて述べ、その背景に人と人とのつながりがあることにを示している。

○ECの普及に伴う宅配需要の増加による人手不足を緩和

 この「MACHI ECO便」の前庭には、街の協力者が提供する「ECO HUB」というストックポイントが必要となる。サービスの利用者は、そのポイントに

  1. 商品を取りに行く
  2. ECO HUBから商品を配達

のいずれかを選択する。1を選ぶと、商品代金から5%の割引が受けられる。また、「ECO HUB」として協力してくれる地域住民には手数料が還元されるしくみである。

このサービスの社会的な価値として、運輸業界の人手不足の解決に寄与する。エンドユーザーに届ける「ラストワンマイル」の担い手も、長距離ドライバーと同様余裕がないからである。

ECの普及でますます宅配事業が拡大していく中で、「ECO HUB」に荷物を取りに行くことで「ラストワンマイル」の担い手不足の解消につながる。また、このサービスの利用者が増えれば、梱包材である段ボールの削減にもつながり環境問題に成果を生む可能性がある。

「ECO HUB」について当初、「知らない家に商品を取りに行くのは不安」という懸念もあったが、今年に入りネスレ日本がテストを実施したところ、「人と話ができて嬉しい」「運動になる」といった肯定的な意見も多数あったという。

個別に荷物を受け取るだけでなく、その過程で顔の見える人が介在することで、心情的なメリットが生まれたといえる。🚚🏪👜📦👧👦💳⚡️📱🌍happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:メンタル状態をつかむ知恵」から

2018.10.11  日経産業新聞の記事「眼光紙背:メンタル状態をつかむ知恵」から

採用と定着とは別の話

コラムの著者が取り上げているのは、中央省庁の障害者雇用水増し問題にふれ、省庁側に障害者に対する定着を促す体調を安定させる環境づくりに目を向けている。

○民間の人材サービスはすでにノウハウを手に入れている

 そもそも水増しも問題ではあるが、障害者の雇用者数だけに注目するのも疑問があるという。人事院は今年度中に障害者の採用試験を実施することで、水増ししていた雇用者数を回復させ、法定雇用率の早期達成を目指すという。

だが問題は採用だけでなく、障害者が職場に定着できる環境づくりにあるという。

身体障害者の雇用は、企業や官庁で進んできており、雇用率を引き上げるには、精神障害のある人を積極的に受け入れる必要があるとされている。精神障害者の体調を安定させ、働き続けることができるには、知恵、ノウハウが必要である。この点で民間の人材サービス業の会社はすでにこの問題に取り組んでいる。データ入力や印刷などの業務を受け持つ社員には精神障害の人が多く、メンタル面の状況を管理者が把握する仕組みを独自に編み出している。

睡眠、服薬の状況、仕事へん主体性、他者の意見の受入れ度合いなどの17項目を網羅したチェックシートである。専門知識のない管理者も各項目を5段階評価できる仕組みとなっている。月1回の面談を通じてメンタル面のチェックを行い、可視化することで、あらかじめ不安定となることを防ぐことができたという。このような努力やノウハウ、知恵が企業ましてや官庁には不可欠である。📈📖🌕💡🔎⚡️happy01🌏🏢


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「いいモノ語り:明治スプレッタブル、『テーブルに広がる』バター」から 

2018.10.10  日経産業新聞の記事「いいモノ語り:明治スプレッタブル、『テーブルに広がる』バター」から

マーガリンやソフト系バターと違う用途を追求

コラムの著者 岩永 嘉弘氏(ネーミング&コピーライター)が興味を抱いたのが、明治の「明治スプレッタブル」で、そのネーミングマーケティング戦略が見えるという。

○SPREADとTABLEの造語

 初対面では、「SPREAD」に見えるが、よく見ると 「SpreaTable」とDがTに変わった、広げたテーブル?の造語だという。伸びるバターという意味かなと注意を引く。伸びるからには、柔らかいと想像できる。でも、すでにマーガリンがあるので今更と思ってしまう。だが、恐るべし。ネーミングの後半であるテーブルがくせもので、「パンに塗るだけでなく様々な料理への使用にも適しています」という。既存のソフト系バターには脂肪分が少なく、加熱には適さない。ところが、この商品は、バターとクリームチーズ、菜種油が主体で熱に強い。つまり、料理が展開できる。

クリームチーズが入ったことで、バターの新しい活用範囲を広げた。よく知られるマヨネーズのようにいろんな食材に使ってしまう。ここに新しいレシピの登場が考えられる。そこは、まるでテーブルに広がったバターです、と宣言しているようにも見えるという。まさに商品の企画の狙いをオーソドックスに表したネーミングだと、岩永氏は好感を持っている。🍞🍴🕛📈🏢💡⚡️🌍happy01🍞


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:米産LNGに潜むリスク」から

2018.10.8   日経産業新聞の記事「眼光紙背:米産LNGに潜むリスク」から

原油とは異なる政策変更リスク

コラムの著者が取り上げているのは、米国と中国館の貿易摩擦が広がる中で、エネルギー取引までも影響を受け、日本企業も他人事では済まされない事態になっていると語っている。

○米国の追加関税に対抗した中国のLNGへの最大10%の関税

 米中の貿易摩擦はエネルギー取引にまでも広がってきた。米国が導入した追加関税への対抗として、中国は米国から輸入する液化天然ガス(LNG)に最大10%の関税をかけることを決めた。

まずは、関税引き上げで米国のLNG輸出国への投資を抑制させる点と、これまで専門家が懸念していた米産LNGに潜む「政策変更リスク」が現実になった点である。

中東やアジア産の原油価格とは異なり、米産LNGの価格は、天然ガスの市況で決まる。荷揚げの港も自由に決められ、政権が不安定な中東よりも米国は安定している。このような調達先としての魅力に反して、米政府の安全保障の政策に左右される懸念が専門家でも出ていたという。今回の中国は国内に限定的に見えるが、すでに規模では韓国を抜き、日本に次ぐ世界第二位のLNG輸入国となっている。中国での買い控えが、米国での新規投資を鈍らせ、世界のLNGの流れを変える可能背もあり、日本企業も無関係ではいられない。🇨🇳🇺🇸✈️⚓️📈📖🌕💡🔎⚡️🏢happy01🌏