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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoSalon:梃子の力、身近な原理、地球も動かす?」から

2018.6.12   日経産業新聞の記事事業「TechnoSalon:梃子の力、身近な原理、地球も動かす?」から

3種類ある梃子(てこ)

コラムの著者 和田 昭允氏(東京大学名誉教授)は、古代ギリシアのアルキメデスから使われてきた梃子についてその応用について語っている。

◯梃子があれば大きなものを少ない力で動かせる

 梃子は1点を支点として、そこを中心に回転できるようにした棒のことである。おおきなものを少ない力で梃子で動かすことができる。

力を加えるところを力点、その力が外部に働くところを作用点という。力点、支点、作用点の置き方で3種の梃子ができる。

○3点を一直線に並べたとき、作用点と力点の間に支点を置く⇨第1種梃子:洋バサミ、ラジオペンチ、爪切りなどの応用。

○支点を端に置き作用点と力点が同じ側にある梃子⇨栓抜き、くるみ割り、穴あけパンチなどお応用

○支点を端にして作用点と力点を同じ側に置く⇨ピンセット、ゴルフクラブ、野球のバッド、箸などの応用

古代ギリシアのアルキメデスも梃子を使った発明をしており、「私に支点を与えてくれれば、地球を動かしてみせよう」といったという。古代より馴染みのある仕組みである。🔧🎓📖⚡️🌎happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:いずれ来る世界のマネー縮小過程」から

2018.6.8   日経産業新聞の記事「眼光紙背:いずれ来る世界のマネー縮小過程」から

マネーの暴走を押さえ込んできた史上空前の金融緩和

2008年のリーマンショック後、先進国を中心に史上空前の金融緩和が実施され、政策金利もゼロ水準まで下がり、世界経済の失速は免れ、金融恐慌の再来も防げたが、豊富にあるマネーの暴発を押さえ込みたい。そのために、米国の出口戦略や欧州の歩調合せがあり、コラムの著者は、徐々に金利が上昇するという。

○予想される金利高

 バブルやインフレが突然起こることを防ぐための、金融引き締めが進んで行くとコラムの著者は見ている。過去、石油ショックの事例がある。1970年代、米国の金利は10%代にあったという。石油ショックで燃え上がったインフレを沈静化させるため、FRBのボルカー議長は、金利を立て続けにあげた。どうような状況とは言い難いが、先進国や中国がリーマンショック後にばらまいた資金量からすると、現時点では想定できないような高金利があるかもしれないという。確かに、マーケットは混乱するが、マネーの横暴は収束するという。💶💴💲🏢📈💡🔎⚡️🌍happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:株主資本主義の時代」から

2018.6.7   日経産業新聞の記事「眼光紙背:株主資本主義の時代」から

新産業革命は金融の担い手を銀行から証券会社に転換させる

コラムの著者は、イノベーションが、大航海時代に匹敵するような新産業革命が起こり、金融業界も大きく様変わりすると予測している。

○株式のみが不確実性で予測つかず

 AIやロボットの役割が大きくなるつれて、大航海時代に匹敵する、人類史上で屈指の大転換期を迎えているという。他方で、かつての主役は軒並み退場を迫られつつあるという。出版や新聞、テレビなどの既存メディアや金融の苦戦は避けられないと、コラムの著者は示唆している。

その金融業界では新しい主役が生まれつつあるという。株主資本主義がそれだ。今や株式市場は、配当と自社株買いにより、企業余剰を実体経済に還流させる最大のチャネルになっているという。加えて、イノベーションが、あらゆる局面での裁定を可能にし始めた。利ざやが極限まで低下する中で、株式と他の金融資産との間には顕著な価格差があるという。

狭義の金融(債務、元本保証の金融商品)のリスクがイノベーションにより計量化された薄利化していく。株式は一方で予測不能で、そこに金融利益の源泉が集約されていく時代といえる。新産業革命は、金融の主役交代を銀行から証券会社に変えようとしている。💶💴💲🏢📈💡🔎⚡️🌍happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoSalon:相関と因果関係の区別、本能より批判的な目で」から

2018.6.8   日経産業新聞の記事事業「TechnoSalon:相関と因果関係の区別、本能より批判的な目で」から

人間の生物学的本能にも要因が

コラムの著者 筒井 泉氏(高エネルギー加速器研究機構准教授)は、物事の現象の理解に、一定の関係がある場合の使われる「相関」と因果関係が混同されやすいことを取り上げ、その注意点について語っている。

◯誤解や詐欺の原因に

 筒井准教授によれば、

  • 街の中の傘は雨が降ると増え、晴れると見えなくなる
  • 雨が降ると川の水位も増す

にある雨と傘、雨と川の水位は相関があるという。さらに

  • 傘の数と川の水位

も相関がある。ところで、雨と傘の数の間には、原因と結果、つまり因果関係があるともいえる。ところが、傘の数と川の水位には因果関係はない。わざと傘の数を増やしても川の水位は変わらない。その逆もしかり。だから、両者の相関は因果関係ではないところで生じていることになる。この例では単純だが、一般的に相関と因果関係を区別することは、そう簡単なことではないという。

  • 二酸化炭素と地球温暖化
  • 食習慣と病気
  • 経済政策と景気

などは、現象として相関はあるが、厳密な因果関係を見出すのは困難である。そこに、結果的に誤解を招いたり、悪意があれば、詐欺となる。

筒井准教授によれば、実のところ、人類が生物的本能で、生存のために、食物のありかや住処の安全を考える時、まわりの相関で適当な因果関係の物語を作り、記憶しやすいようにしたようだという。どうも人類は、因果関係の物語を欲する生き物のようである。そこでその欲求にむやみに従うのではなく、因果関係として語られているものはただの相関であるかもしれないという批判的な目が必要だと、筒井准教授は示唆している。🔧🚖☔️🎓📖🔎⚡🌎happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「小野譲司の目;縄張り行動、他の顧客に影響も」から 

2018.6.8  日経産業新聞の記事「小野譲司の目;縄張り行動、他の顧客に影響も」からから

迷惑行為を以外に縄張り

コラムの著者 小野 譲司氏(青山学院大学経営学部教授)は、日本版顧客満足度指数の調査を見て、他のお客さんのマナーについての結果から、企業のマーケティングの展開の仕方を示唆している。

○縄張りを適度に認めるマーケティング

 レストランやカフェでは、見ず知らずの人々が同じ空間で食事や喫茶をし、時間を過ごしている。このような集合的なサービスの満足度の評価は、サービスの品質以外に、同じ時間と空間を共有する他の顧客の振る舞いからも影響を受けると、小野教授は説明している。

同調査で、「他の顧客のマナーが良いか」に対する回答を業界ごとに集計してみたという。新幹線やLCCは、横ばいで推移。コーヒーチェーンや近郊鉄道は低下傾向。テーマパークも変動はあるが、低下傾向だという。日本人のマナーが悪くなったのか、訪日外国人観光客の急増で日本人に回答が影響をうけたのか?

ここでいうマナーの悪さは2つあるという。1つは「迷惑行為」であり、企業としては排除すべき内容である。一方、「縄張り(テリトリー)行動」があるという。人や動物は、自らの目的を達成するために、場所や事物を所有する、あるいはコントロールしたいという行動をとるという。空席に荷物をおくマーキングもそれで、サービスにおける縄張りだという。これは企業にとって悪いことではない。縄張り行動は、ヘビーユーザーが取りやすい行動という研究もあり、リピーターをふやしたい企業にとっては重要な行動である。問題は、縄張りが行き過ぎると、他の顧客が使う空間を制限し、新規客を獲得する機会損失を起こすという。この適度なコントロールがマーケティングには必要だ。🎓📖☕️🏢🏨💡⚡️🌍happy01