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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:世界を覆う『システム』人間の理解力は拡張不能 」から

2017.5.12  日経産業新聞の記事「TechnoOnline:世界を覆う『システム』人間の理解力は拡張不能 」から

家電の高度化を事例にシステムの際限ない巨大化や複雑化には人間は後手

コラムの著者 山﨑 弘郎氏(東京大学名誉教授)は、システムの構成する技術を理解する2つの方法を示し、現代の家電製品を事例にその技術が理解不能になっていく過程について述べている。

◯トップダウンとボトムアップの手法

山﨑教授はシステムの構成する技術を理解するにはトップダウンとボトムアップの方法があるという。前者は目的や成果から初めて内部の細かい内容に入るもので、後者は要素や機能の解釈を積み上げて全体像に至るボトムアップ的手法である。

目的を実現するシステムが大規模になると前者の方法では細かい内容にまで立ち入らないので、内部はブラックボックス化する。後者では、目的の理解が不十分だと本末転倒になりかねない。

このように理解のレベルでは故障やトラブルが発生すると困難な状況となる。内部の仕組みが見えないので、原因究明に時間がかかり生産に携わったメーカーの人たちに頼ることになる。

テレビのような家電も同じで、昔は購入時の説明書に回路図が入っていた。それをみて故障を直すのはごく一部の人だが、製品に愛着を感じた。ところが、回路も真空管からトランジスタ、ICとなると回路図は廃止され、製品の内容は非公開となり、ブラックボックスとなった。こうなると素人では直せず、メーカーのサービス部門に頼ることになる。こうしてお荷物であったサービス部門は利益を生む部門に変わる。

修理もブラックボックス化が進み、正常な部品があっても基板ごと交換することになってしまう。もはやシステム全体や詳細を理解することも困難になる。これからはますます大型化、複雑化するシステムに対して機能や構造を整理するなどの対策が必要になってくるだろうと山﨑教授は指摘している。📻💻💡⭐️🌎pchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:フェリーも『四季島』めざす」から

2017.5.12   日経産業新聞の記事「眼光紙背:フェリーも『四季島』めざす」から

運転手不足と豪華寝台列車の影響で新船就航

茨城県の大洗港と北海道の苫小牧港を結ぶ「さんふらわあ」の新型船を商船三井フェリーが投入するという。コラムの著者は、その背景について述べている。

◯北海道新幹線と相乗効果

今回同社は100億円をかけ、豪華寝台列車「トランスイート四季島」と同様に高級志向として、個室数を旅客数のほぼ半分とし、海が眺められるバルコニーやペットと泊まれ、ドッグランもある。シティーホテル並みの浴室も備える。

まず新型船は物流トラックの収容数を増やしグループ客を呼び込む狙いがあり、このところの新幹線と高速道路の整備に伴って貨物とともに減りつつあったが、運転手不足なのでトラック輸送量も増えつつあるという。北海道新幹線とも相乗効果で、行きは船、帰りは新幹線といった顧客も増えているという。

開運業界も豪華寝台列車の取り組みが役に立ちそうだ。

🚅🚣🚌🚚😃


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「横山斉理の目:お客様は神様?サービスは無料じゃない」から 

2017.5.11   日経産業新聞の記事「横山斉理の目:お客様は神様?サービスは無料じゃない」から

かえって労働生産性を下げる?

コラムの著者 横山 斉理氏(法政大学経営学部教授)は、日本の社会的通念である「サービス=無料」がサービス業や小売業に多大な重圧をかけているのではないかと考察している。

○交換される役務と対価のブランスを欠く

ステージ上の心がけを述べたものとして歌手の三波春夫さんが「お客様は神様です」といった言葉が、ビジネスの現場で思わぬ重圧を生んでいるという。

サービス業は生産と消費が同時かつ協働的に行われることから、サービスの提供者側の心がけとしてお客様は神様と思って消費者と接する態度は、消費者の協力的な態度も生み、結果としてサービス品質を高めることになる。

小売業の場合は事情が異なる。小売は原則自ら商品を作らず、店舗に並べる商品は他の事業者から仕入れたもので、競合他社との差別化は難しい。邸内な接客やポイントカードなどの付加価値で差別化するしかなく、お客様を神様として扱うことになる。

本来は事業者側は消費者に過度に丁寧に扱う必要はない。取引が成立するために交換されるものと対価がバランスし、売り手と買い手がそれを合意していることが前提であるのに、問題は、過度に消費者が要求を突きつけるアンバランスである。そのなる背景は日本がサービス=無料という社会的通念があるからだと横山教授は指摘する。有料であれば、受けたサービスと対価がバランスするかを考えることになるからである。

もしも無料奉仕ばかりであれば、かえって労働生産性を下げる結果となってしまう。🍏🏪🍅🏢happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:戦争とイノベーション」から

2017.5.9   日経産業新聞の記事「眼光紙背:戦争とイノベーション」から

経済学では戦争になればイノベーションが起こることは事実だが

コラムの著者は、15年前の2001年の米同時多発テロの時期に大学教授が述べた言葉、「戦争になればイノベーションが生まれる」について考察している。

◯経済学では人命や自然環境を無価値と捉える見方も

コラムの著者は、大学教授が米国同時多発テロ当時の授業で述べたことに違和感があったという。しかし、戦争によって研究開発が急速に進み、社会生活に変革をもたらした技術は数え切れない。

  • 飛行機:2回の世界大戦で航行距離が大きく伸びた。長距離移動の手段として不動の地位を築いた
  • コンピューターとインターネット:暗号化と暗号通信
  • 原子力:大量殺戮兵器とエネルギー資源
  • 電子レンジ:電磁波をつかった武器の開発の副産物

戦争という非常事態にあって、いずれも惜しみない巨額投資と迅速な研究開発で新技術が陥る事業化の関門である、「死の谷」を超えた。

だが、問題は経済学では人命や自然環境を無価値と捉える学説もあり、そこに危険があることも知っておかねばならない。💰🎆🚀✈️🏢🌍😃


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「風向計: 変わりおせち、母の日やお盆、華やかに」から

2017.5.9   日経産業新聞の記事「風向計: 変わりおせち、母の日やお盆、華やかに」から

近い将来一年を通じて販売も

コラムの著者 粟飯原 理咲氏(アイランド代表取締役)は、最近話題になっている変わりおせちについて言及している。

◯母の日おせち、夏おせち、スイーツおせちなど多様化

粟飯原氏によれば、お正月に普及したおせち料理の購入が、ここ数年、春や夏の違った季節や贈り物などの用途、ジャンルの特化があるという。

5月14日の母の日には楽天市場が有名なおせち料理店と共同で「母の日おせち」をつくり、ハレの日の演出と「家事をしたくない」という母の本音である要望を汲み取って商品化したという。すでに3月末で予約は好調だという。

母の日おせちに先駆け昨年は「夏おせち」がイオングループからキャンペーンを行って、お盆の帰省ニーズとお中元ギフトの性格もたせて注目を集めたという。さらにハイシーズンであるお正月にも従来のおせち料理の販売だけでなく、「スイーツおせち」が登場。スイーツだけを詰めたおせちで、チーズケーキで有名な北海道のスイーツ店や京都の宇治茶専門店などが人気を博しているという。

華やかな食卓を囲みたいけれど準備の手間を省きたいと考えると年間行事やイベントにはビジネスチャンスがあるとも言える。近い将来、一年間を通じて様々なコンセプトのおせち料理が日本の食卓で見られるようになるかもしれない。🍙🍱🍴🌍happy01