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2016.11.25  日経産業新聞の記事「TechnoOnline:中せアラビアの興隆、様々な科学文化を吸収」から

8世紀から15世紀までの長期にバグダットを中心に栄える

コラムの著者 和田 昭允氏(東京大学名誉教授)は、前回に引き続きサイエンス思考の起源を求めて歴史を紐解いている。

◯民族、宗教が異なっても統一イスラムの下アラビア語を共通言語として発展

古代ギリシヤに興り、東ローマ帝国(ビザンチン帝国)へとサイエンスは移り、8世紀から15世紀にかけて現在のイラクにあるバグダットを中心にアラビア文化圏で栄えた。

この中世アラビア科学はアラブ人だけの科学ではなく、ペルシャ人を中心に、ユダヤ人、トルコ人も活躍した。アラブ人の科学者、哲学者は少なかったという。宗教的にもイスラム教とだけでなく、キリスト教徒やユダヤ教徒なども貢献した。

特徴的なことは、アラビア語を共通言語として協力し、先進文明圏のさまざまな文化を吸収、融合、発展させてきた。アッバース期、全イスラム期、アンダルシア・モンゴル期と3期にわかれ、名称が学問活動の中心となった。

こうしてアラビア科学は古代オリエント(バビロニア、エジプト)科学から発してビザンチンへ移ったヘレニズム科学を発展させた。ササン朝ペルシアを通じて、インドや中国の科学的な業績も積極的に取り込み、しれが西欧科学と引き疲れる基盤を作ったという。近代科学はアラビア科学によって大きな役割と恩恵を受けた。pchappy01

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