【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:地産全消、地域の価値、企業発掘カギ」から
2016/11/30
2016.11.24 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:地産全消、地域の価値、企業発掘カギ」から
これまでの全産全消からの脱却
コラムの著者 三浦 俊彦教授(中央大学商学部)は、自分のゼミ生とともにカゴメ富士見工場の見学した際の地産全消の考えにこれからの地域活性化のヒントがあると示唆している。
○地産地消をさらに進化
三浦教授によれば、地産全消に似た言葉に地産地消というものがあるという。地域の産品を地域で消費することであり、これにより地域の伝統的食文化が維持・継承され、地域経済の活性化にもつながると注目されている。
ただ食料自給率が高い北海道や秋田は、地域産品を全て地域で消費することができず、供給過多になってしまう。また、せっかくの地域の価値が全国に認知してもらえない。そこで、地産全消という考えである。
三浦教授のゼミがカゴメ富士見工場を見学し、そこで「野菜生活100」の季節限定商品をみて興味を持ったという。このコンセプトも地域の産品を全国で消費する地産全消である。
カゴメは
- 沖縄産;シークヮンサーミックス
- 大分産;かぼすミックス
- 青森産;青森りんごミックス
- 高知産;土佐文旦&ゆずミックス
など多彩な「野菜生活100」を展開している。地域産品の全国展開で、地域のブランド価値を高め、地域経済の活性化につなげる。さらに「地産全消笑顔でつなぐプロジェクト」というウェブサイトを公開し、消費者が各地の生産農家にメッセージを送れるサービスまで提供している。今までの全産全消は平均的で安定した商品を生みそれ自体は不可欠だが、効率重視の結果、東京一極集中や地方の疲弊を招いた要因の1つかもしれない。
地域の価値を全国に広げる地産全消の考えは、地域活性化による日本全体の底上げをするとともに企業に新しい戦略の切り口を与えると、三浦教授も高く評価している。
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