【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の「眼光紙背:『君の名は。』が示す感情最上位」から
2016/12/02
2016.11.25 日経産業新聞の記事「眼光紙背:『君の名は。』が示す感情最上位」から
本来の「文学」的なものは忌避
コラムの著者は、アニメ映画「君の名は。」は国内の9人に1人がムルほどの大ヒットとなったが、その背景にある見落としについて語っている。
◯感情が価値判断の最上位に
こう述べるのは、批評家の大塚英志氏で、今の時代を
「『感情』が私たちの価値判断の最上位に来て、『感情』による『共感』が社会システムとして機能する事態」(太田出版『感情化する社会』)。
だという。そこには警告が含まれている。
安心して泣け、癒されるコンテンツが受け入れられ、心にさざ波を立てたり、得体の知れない感情を引き起こしたりするという。
バッハが発明した平均律は本来の数学的に割り切れない音を幾つか妥協してずらすことで、鍵盤楽器の調律を可能にした。よって完璧なハーモニーは合唱でしか響かせられないものだという。
「同調」は妥協の上にしか成立しないということか。感情の同調的圧力は、どこか危険性をはらんでいる。
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