【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:進む自動化、人のスキル低下どう防ぐ」から
2016/10/07
2016.10.4 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:進む自動化、人のスキル低下どう防ぐ」から
最も進んだプロセス産業に学ぶ
コラムの著者 山﨑 弘郎氏(東京大学名誉教授)は、前回に引き続き、自動化技術が進歩する中で人と機械との変化について考察し解決すべき課題を指摘している。
◯発電所、製鉄、石油化学の巨大な設備を持つプロセス産業を先行事例としてみる
1960年代から自動化技術は、発電所、製鉄、石油化学の巨大な設備を持つプロセス産業で発展し、生産設備は省力化され、生産に従事する人は設備の動作を監視することが主な仕事となった。
異常が発生したら、設備全体を理解した人ができるだけ生産を止めないで、異常を処理することが要求された。異常時には機械は頼りにならず、人が頼りである。
しかし、人にとっても運転の継続か停止かを判断し、適切な処置をするのは容易でない。さらに不適切な処置で問題が拡大し、収拾がつかないことも増えてきだした。早期に生産を停止させ、事態の悪化を防ぐ方向に転換した。
これらの課題を解決するのは
- AIなどで機械の知識を強化して人への依存をなくす
- 完全自動化ではなく、人と機械が長短所をお互いに補完する方向である
後者の方法は新幹線の運転方式である。人が運転して加速や減速を決めるが、速度超過などの異常時には機械がシステムを支配する。自動化といっても人が役割を分担するのであれば、人の知識と判断を重視し、相互に補完するのが合理的である。
人の役割を増やすか減らすかは、人への信頼にも関わってくる。
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