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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:メンテナンス工学、日陰ではなく花形に」から

2016.1.29   日経産業新聞の記事「TechnoOnline:メンテナンス工学、日陰ではなく花形に」から

自己実現の欲求にも通じる

コラムの著者 新田 義孝氏(四日市大学名誉教授)は、東日本大震災や大きなコンビナート工場の事故、鉄道事故やバスの事故などにメンテナンスの要因はないのかと言及している。

◯最前線の科学技術以上に社会的な意義が大きなメンテナンス工学

悲惨で大きな事故が起こる背景にメンテナンスの問題があるのではないかと新田教授は指摘している。

メンテナンスとは、狭義では、これから使う機械や設備を点検し、大過なく使える状態に保つ事である。広義には、機械や設備を組み込んだシステム、鉄道網や電力回線など、それを構成している機械や設備がトラブルに見舞われた時に、そのトラブルが全体に波及しないように前もって設計しておくことだ。その設計の根幹は、日々の点検にある。

科学技術の最先端の開発研究は、花形であるのに対し、メンテナンスはエンジニアなちの「尻拭い」となり、日陰的な存在だという。しかし、これを花形にすることこそ社会インフラの安全性を保証する、英雄的な存在であるべきだ。

マズローの5段階欲求説を新田教授は引用し、承認の欲求から一歩進んで、自己実現の欲求を、この社会的な意義で満たされ、メンテナンス工学も人気となり、やがて事故が減少するのではにかと期待している。pchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「小野譲司の目:ネスカフェの『大使』、定期購入促し離脱防止」から 

2016.1.28   日経産業新聞の記事「小野譲司の目:ネスカフェの『大使』、定期購入促し離脱防止」から

アンバサダー(大使)だと忠誠心の高い顧客だと思い込んではいけない

コラムの著者 小野 譲司氏(青山学院大学経営学部教授)は、ネスカフェのコーヒーマシンを軸としたビジネルモデルからの転換について触れている。

○コーヒーマシンの無料貸し出しモデルからの脱却

ネスカフェのネスカフェアンバサダーとは、同社が開発したコーヒーマシン「ネスカフェ ゴールドブレンド バリスタ」を職場に設置することを条件に無料で借受ける人であり、専用コーヒーカートリッジの購入と飲用者から代金を回収する役目を持つ。さらに、同僚にネスカフェを広げてくれる営業大使である。

この制度によって同社のバリスタは成長を遂げ、コーヒのみならず紅茶や緑茶まで多様なメニューを広げた。ただ、同社は緻密な調査によって、スーパーやネットショップでより安くカートリッジを買おうとする動きが生まれ、収益の安定を揺るがす要因を知った。そこで、マシンの無料貸し出しをレンタル方式に変え、カートリッジの購入を史上最低価格に近い価格で買えるような定期購入制度に改めた。つまり、離脱率を抑える方式にかえ、ビジネスモデルも定期購入の促進に重点を置いた。

このようにアンバサダーだからといって同社の熱狂的で忠誠心のある顧客と思い込むことを避けることで、改善を進めようとしている。cafehappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:電力自由化、恩恵一律にあらず」から

2016. 1.27   日経産業新聞の記事「眼光紙背:電力自由化、恩恵一律にあらず」から

都市部と地方、消費量でも恩恵はまちまち

電力小売り自由化まで2か月となったことで、新規参入する業者や、既存電力会社が新メニューを続々と出し、格安感を出しこれまでにないサービスの期待も高まっている。コラムの著者は、本番前になって、自由化の恩恵を受けられるのはすべての消費者でないことに言及している。

○スイートスポットは家族が多く消費量が多い家庭

 多消費家庭に料金単価はもともと割高で、削減余地が多く、多くの企業が注目している。競争の主戦場はこのスイートスポットである。では、それ以外のそんなに電力を使わない家庭や単身者はどうなるのか。

 電力だけ比べれば、購入先を切り替えるより、今の契約を続けた方がお得になる場合もある。また、地域間格差も大きい。新規参入業者の営業区域は、首都圏や関西圏など大都市部に集中し、地方では選択が限られるという。結局、現状維持かもしれない。pchappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:杉はなぜまっすぐ伸びるか、当たり前に潜む不思議」から

2016.1.16   日経産業新聞の記事「TechnoOnline:杉はなぜまっすぐ伸びるか、当たり前に潜む不思議」から

素人の怖さ?

コラムの著者 和田 昭允氏(東京大学名誉教授)は、世の中には簡単なように思えて、突き詰めると分からなくなるようなことがたくさんあると指摘する。

◯杉が垂直に伸びるのは自然特性

人の手が入った植林の杉では伐採などでまっすぐに伸びるようにしているのではないかと思うが、実際は、主幹をまっすぐにするものではなく、しっかり育ってくれるために、もともとまっすぐ伸びる良さそうなものを選ぶ作業だという。

さて、杉自身が持っている自然特性がどこから生まれてきたのか、和田教授自身も未だに疑問だという。pchappy01